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休耕田もしくは耕作放棄地とソバ畑

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中川村の赤ソバ・・・ヒマラヤ原産の「高嶺ルビー」という品種らしい(2014/9/16)

毎年9月下旬から10月頭にかけて、「信州中川赤そば花まつり」というのが開催されます(@飯田線・伊那田島駅のすぐ近く)。
村にある望岳荘で赤ソバで打った蕎麦を食べることもできますが、ズバリ言ってしまうと、赤蕎麦だからといって見た目が違うわけでも特別おいしいわけでもありません・・・要するに観賞用ですね、赤ソバというのは。
ちなみに、前にも書きましたが、ソバの花というのはほのかにウ○コ臭い・・・。

さて、信州といえば蕎麦です。実際、信州で蕎麦を食べれば、どこで食べてもまずハズレはないと思う。
長野県でどうしてこれほどソバが栽培されているのか・・・ソバというのは日本でも既に縄文時代には栽培されていたことがわかっているし、長野でも遥か昔から栽培されていたであろうから、気候が合っていたからと言ってしまえばそれまでなのだけれど、そういった視点ではなく、ソバを栽培する様子を身近に見ながら別な一面を傍観してみた。

ソバの原産地は、中国の雲南省からヒマラヤ周辺とされている(最近では中国南西部の山岳地帯である雲貴高原とする説が有力)。
ソバはタデ科の一年草。穀物というのは一般にイネ科であるが(米や小麦がそうであるように)、ソバはタデ科であり、穀物としては珍しい。
冷涼な気候を好み、雨の少ない乾燥した土地でも容易に生育するが、湿潤には極端に弱いという性質がある。
日本でも山間地や冷涼な気候の地域で栽培されることが多く、つまり、当然ながら北海道や長野県はソバの栽培に適しているということになる。
まずはそれがベースにある。

一方で、近年になって国内のソバの生産量が飛躍的に増加したのは、国の政策による。
いわゆる減反政策による転作(農家への所得補償制度)と、耕作放棄地の耕作促進政策などがそれにあたる。

ではなぜ、休耕田や耕作放棄地にソバを植えるのか・・・?
それはズバリ、他に比べて栽培するのが楽だから、ではなかろうか。

長野県で栽培されているのは主に秋ソバで(ソバには夏ソバと秋ソバがある)、7~8月に種まきをして、10~11月に収穫される。

ソバの栽培というのは、ざっくりこんな感じだ・・・
7~8月の暑い盛りに、トラクターで畑をおこす。その場所はそれまでほったらかしになっているから草が伸び放題になっているわけであるが、どのみちトラクターでおこしてしまうから草刈りの必要がない(ココ重要)。
おこしたところをトラクターでならし、種をまく。種まきはトラクターでやるか、背中に背負ったエンジンブロワーでやるか、いずれにしても適当にばらまくだけ。
種をまいたらすぐ、トラクターで軽くかいて種の上に土をかける。
・・・以上。

以降は何もせず、ほとんどオートマチックに収穫期を迎える。

種をまいたあと雨が降ると、ニ、三日もすればソバの芽が出て、すくすくと生長する。
生長は速く、ビッシリと密生するから、他の草が生える余地はほとんどない。つまり、もっとも草刈りに悩まされる時季に、草刈りの必要がない(ココが最も重要)。
収穫期になったら、コンバインで一気にガーッと収穫して終わり。

ソバは、他の穀物に比べて単位面積あたりの収穫量が少ない。つまり効率が悪く、収穫量を確保するには広い作付面積が必要ということになる。
が、休耕田や耕作放棄地で栽培しているソバなんて、収穫量など半ばどうでもいいのではなかろうか(勝手な想像)。
そんなことよりも、草刈りから解放される意味合いのほうが大きいのではなかろうか。
おまけにソバ畑にしておけば見た目も悪くない・・・。

もともと休耕田や耕作放棄地となっているところなんて、地力の低い場所が多い。山間地であることも珍しくなく、そんなところでは獣害も酷くて、ソバ以外にまず栽培できないであろう(ソバも獣害に遭うが、他の作物に比べれば被害が深刻でない)。

何もせずとも草が生えない=草刈りの労力から完全に解放される、その意味はあまりに大きい。
そのためだけにソバを栽培するのもアリではないかと、そんなふうに思える。

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我が家のすぐ上にあるソバ畑(白ソバ)・・・すっかり花も終わり、あとは収穫を待つだけ(2015/10/4)
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