FC2ブログ

山の行動食

歳のせいか、行動食の好みが変わってきた。
これまで行動食と言えば、チョコレートが定番だった。定番というよりチョコレートさえあればよくて、チョコレートしか持っていかないなんてことも普通にあった。
が、どうも最近はチョコレートを受け付けない。いや、チョコレート自体は今でも好きで、何かにつけてよく食べているのだけれど、なぜか山に入ると食指が動かなくなる。
今回の山行もチョコレートを中心に持って行ったのだけれど、どうにも食べたくならない。エネルギー補給のため、半ば無理矢理食べてる状態だった。
こいつはちょっと考えないといけない。
そこで、今回は山の行動食について、あれこれ蘊蓄(うんちく)を書いてみます。

はじめに。山登りなんてしない人のために説明しておくと、行動食というのはその名の通り、行動中に食べる食料のことです。
登山においては通常、昼食という概念はありません。昼休憩というのも特に設けない。
食事は、テントで食べる朝と晩の一日二食(朝は軽め)。行動中は適宜10分ほどの休憩をとり、その都度エネルギー補給をする。そこで食べるものが行動食。
けっこう重要なわけです。

ちなみに、一日二食の食事についても、厳しい山行になるほど削らねばならない傾向にある。衣食住の快適性を削ってスピードアップを図るわけです。
数日の短期決戦の登攀なら、一日の最大の楽しみの夕飯すらビスケット数枚と白湯のみ、なんて場面も出てくる。下界に下りればたらふく食べられるわけだから、行動中は忍の一字で耐えるのです。
逆に一ヶ月にも及ぶような長い山行だと、それでは体がもたないから、カロリー計算をしてしっかりと食糧計画を立てないといけない。
長くなると、カロリーだけじゃなくミネラル分なんかも問題になるみたいですね。なんと言うか、また違った意味の生活技術が必要になる。
冬期にそういう長期の山行をしていた友人がいて、彼なんて棒ラーメンとチョコレートだけで一ヶ月も山に入っていたのだが、やはり終わりの頃になると体にいろいろ変調を来たしてくると言っていた。そのうちビタミン剤を携行するようになりましたね。

どんなものが行動食に適しているか、思いつくままざっと挙げてみます。

1.効率よくカロリー摂取できるもの
エネルギー補給のために食べるわけだから、カロリーがとれないとダメなわけです。笑ってしまったのが蒟蒻ゼリー。腹は多少膨れるかもしれないが、いくら食べてもカロリーはほとんどゼロですから・・・。

2.なるべく軽いもの
背負って行動することを考えると、軽いに越したことはない。この点から、水分を多く含むものというのはNGです。日持ちの問題もあるけど、リンゴやバナナといった果物はなかなか山に持って行きづらい。

3.日持ちするもの
種類によってパンなどは限界がありますね。ま、冬にはほとんど問題になりませんが。

4.飽きずに食べられるもの
何日も食べ続けるものなので、飽きずに美味しくいただけないとキツイ。

5.簡単に食べられて、なるべくゴミの出ないもの
特に冬場はグローブをしているから、包装紙を開けたりといった細かな作業はできません。ま、これについては予め包装紙をとっておくとか、工夫をすればよいわけですが。

6.なるべく安いもの
貧乏人限定です(笑)。例えばシリアルバーとかソイジョイのようなものは行動食としてなかなか優れていると思うのだけれど、いかんせんコスパが悪すぎ。

7.どこでも手に入るもの
絶対ではないのですが、例えば海外で山に登ろうなんて時は行動食を現地調達することになる。国や地域によっては入手できるものが限られる。

こんなところだろうか。

これらの要件を満たす食べものに、どんなものが考えられるでしょうか?
チョコレートはかなり優秀な食べものである、と自分は思うんですよね。世界中どこでも手に入るし、国によっては驚くほど安い。
自分の経験では、一番手に入れにくいのは中国ではなかろうか。物がないということではなく、おそらく中国人はチョコレートを好んで食べないんですね、世界的に見るとかなり稀なんですけど。人が好んで買わないから、とにかく店に置かれていない。ま、それでも大きな町のスーパー(いわゆる中国の超市ではなくて・・・)に行けば売っているし、そうでなくとも他に代わる食べものがいくらでもあるから問題はないのだけれど。

チョコレートの中でもよりカロリーがとれそうな、アーモンドチョコとかピーナッツチョコをよく行動食に持って行ってました。
おなかがすいたらスニッカーズのスニッカーズも、売り文句の通りなかなか優れているのだけれど(しかも自分の好物)、コスパが悪いのと、冬はカチンコチンで食べるのに苦労します。
スニッカーズによらず、優秀であるチョコレートの難点を挙げるとすれば、保存の点ですね。夏は融けてしまい、冬はカチンコチン。暑すぎても寒すぎても食べづらい。
でもまぁそれは些細なことかな、メリットのほうを考えると。

そんなチョコレートを体が受け付けなくなってしまった・・・orz。
どちらかと言うと、最近は夏でも冬でもしょっぱいものを体が欲する。甘党の自分が信じられないのだが、甘いものはアクセントにちょっとあればいい感じ。
あれこれ試してみた中で、今一番自分に適した行動食は、ビスケットと煎餅。それもなるべくシンプルなやつ。
ビスケットならマリー(実際に持っていくのは安いバッタもん)、煎餅なら今回持って行った「おにぎりせんべい」というのはなかなかよかった(少々油っぽいけど)。
経験上、ビスケットは世界中どこでも手に入りますが、煎餅というのは日本以外では入手できないかもしれませんけど。

いずれにしても、どうやら炭水化物系のものがいいのではないか、そんな結論に達しつつある。
つまりは、人が主食にしているものを原料としているものですね。世界的に人が主食にしているものというと・・・米、小麦、トウモロコシ、それからジャガイモといったところです。

それから、メインの行動食ではないのですが、しかも自分の場合は冬限定なのだけれど、キャンディーはいいですよ。特に蜂蜜のキャンディーは秀逸、効率的にエネルギー補給できているような気がする。
キャンディーは行動しながら手軽になめられるので、いつでも取り出せるようヤッケのポケットに忍ばせています。

行動食については、登山家の間で昔からあれこれ工夫されている。
加藤文太郎の揚げ饅頭や甘納豆、長谷川恒夫の長谷川食、南極徒歩探検隊の吉川ビスケット、などなど。たぶん、レベルの高い方たちもあれこれ悩んでいるのに違いない。
歳とともに好みも変わっていきそうなので、またいろいろ試してみたいと思います。
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment