FC2ブログ

再度敗退の仙丈(地蔵尾根) その1

2015/2/12(木) 晴れ時どき曇り
柏木 7:35 ~ ゲート下のコル 12:35 ~ 前回幕営ポイントの小屋 13:45 ~ 松峯トラバース手前のコル 15:45

5:00に自宅を出た。高遠経由で長谷へ。
市野瀬で三峰川に架かる狭い橋を渡ると、車を停めていたおっちゃんに声をかけられた。

「鉄砲撃ち?」 おっちゃんたちは猟に来たようだ。
「いや、山に行きます」
「・・・」 暫しの間。
「山ってのは、いわゆる登山のこと?」
「はい」

ごく普通のやりとり。
町部というか平野に住んでいると、「山」とか「山に行く」と聞いてまず連想するのは、「登山」のことではないかと思う。自分の経験からもそうだった。
が、山間部というか山の近くに住んでいると、さにあらず。
山は生活の場であるから、「山」と聞いてまず連想するのは、「山仕事」のこと。林業関係や炭焼きといった類のことですね。
続いて連想されるのが、「猟」や「山菜採り」、「キノコ採り」といった言わば副業的なこと。
感覚的にはそこからずいぶん離れてようやく、「登山」や「ハイキング」といったことに行き着く。
これ、まったく誇張してないですよ。これが普通。
試しに、どこかで会話する機会があれば、「山をやるんで・・・」なんてことを話の流れの中で相手に伝えると(こういうところで登山なんて言うのはちょっと気恥ずかしかったりする)、おそらくは「あぁ山師なの」などと返ってくると思う。

どこか下のほうで山狩りをするらしいおっちゃんたちと別れ、柏木の集落へと上がる。
道は除雪されている。集落に入って最後の激坂も除雪されていた。
これ幸いと、いつもの駐車場へ車を突っ込んだ途端、車が埋まって動けなくなった。駐車場は除雪されていなかった・・・orz。
タイヤの周りをスコップで掘り、とりあえず車を脱出させて、そのまま鬼バックでいったん坂の下まで下りる。ヒヤヒヤです。
道は狭いし、坂は急。ただでさえ厳しいのに、冬は道が凍っているし、雪で路肩もよくわからない。どこかに車を落としそうで気が気でない。毎度、こういうところに住んでいる人はすごいと思う。

わかってはいたけれど、駐車場以外に車をとめられる場所はやはりないわけです。そもそも平らなところすらほとんどない。
仕方ない。駐車場の一部をスコップで除雪することに。
P1210145_サイズ変更
30分ほど雪かきして車一台分のスペースを確保。誰も来ないと思うけど、もし来たときのために、入口を完全に塞いでしまうことのないよう、念のため除雪すれば車を入れられるように横にスペースを空けておいた。
歩く前からひと仕事で、すっかり体が温まった・・・。

7:35に歩き始める。
IMGP9016_サイズ変更
出だしから踝ほどの雪。一月のときより多い。

IMGP9018_サイズ変更
一時間ほど歩くと雪が脛の上となり、ワカン着用。

遠くから銃声が聞こえる。たぶん、鹿を撃っているのだと思う。
ちなみに、山中で猟をしている人に出くわしたことはありますでしょうか?
秋口なんかに出くわすことがあると思うのですが、けっこうドキドキしますよ。撃たれはしまいかとヒヤヒヤです。
その昔、猟犬が三頭くらい、目の前から一直線に走ってきたときは緊張しました。
どうなることかと思ったが、猟犬というのは(少なくとも日本のは)よく訓練されていて、人間には無反応。目の前をスルーして、そのまま駆け去っていきました。

P1210148_サイズ変更 IMGP9021_サイズ変更
永遠に続くかと思われる林道のラッセル・・・ほとんど拷問です。雪は膝くらい。

12:35、ゲート下のコルに到着。風の通り道で、めっぽう風が強い。
コルからひとラッセルで再び林道に出る。一月の時と比べてゲートがだいぶ埋まっていた。

前回と同じようなところから再び尾根上に上がる。
P1210150_サイズ変更 P1210154_サイズ変更
が、これは帰りにわかったのだけれど、実はこの部分の登りはまったくの無駄だった。ここは林道通しに行ったほうが圧倒的に早い。

深い雪のラッセルに喘いでひと登りしたところに、前回幕営した小屋がある。
この先がちょっと微妙だ。前回からちょっと勘違いしていて、ここで一度ルートを外した。一本手前の支尾根に入ってしまったらしい。
東のほうに、並行するより顕著な尾根が見え、あっちじゃないかと引き返す。もう一度小屋の前を通り、コル状に見えるところまでいったん広い斜面を下ると・・・再び林道に出た。
IMGP9037_サイズ変更
まだ林道があるのか。再び平地の拷問ラッセル。スキーが欲しい・・・。

ふと横に目をやると、斜面の下に見覚えのある標示板が・・・えっ、こりゃ確か上で林道工事をしてるから、通るときはサイレンを鳴らせっていう標示だ。下が夏道なのか。
まだこんなところにいたという事実に愕然とした。最低でも松峯小屋の分岐のところまで進んでおきたかったのだけれど、まったく届きそうにない。

15:45、松峯の手前にあるコルに着いた。
平坦で、テン場には申し分ない。コルはやはり風が強いのだが、東にちょっと下りたところは風も避けられそうだった。
もう少し先へ行くべきか、幕営すべきか、迷う。登頂のためにはなるべく歩を進めておきたいが、この先は松峯の向こう側のコルまでテン場が得られそうにない。

幕営することにした。明日は空身でピストンするわけだが、つまりはこの時点で登頂の見込みはほぼなくなったということだ。
遠い仙丈・・・。

P1210155_サイズ変更 P1210157_サイズ変更
テン場はゴキゲンな場所が得られた。
雪はまったく締まらないので、今回はワカンを履いたまま整地をし、そのままワカンを履いた状態でテントを張った。
ついでにトイレも作り、テントから靴だけで潜らず行けるよう整地して道を作っておく。

冬のテントの中は、水作りのためけっこう忙しい。朝と晩、それから翌日の行動水も含めて、二人で4Lほど水を確保せねばならない。
夕飯は定番の炊き込みご飯。今回はスープを忘れ、汁物なしのちょっと寂しい食事となった(涙)。
19:00の気温が-9℃。夜は細かい雪が舞っていた。
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment