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久しぶりの冬山・・・仙丈岳 地蔵尾根(敗退) その1 春山のような冬山

久しぶりの冬山です。
数えてみると、最後に泊まりで本格的に冬山に入ったのは旅に出る前の話になるから、6シーズンぶり。ずいぶん久しぶりのこととなりました。

今シーズンを迎える前、昨年の10月末に、これまた久しぶりに冬山装備をまとめてメンテしました。
旅に出るときにですね、アイゼンは家の中に保管しておいたのですが、なぜだかピッケルやバイルの類はガレージに置きっ放しにしてしまったんですね・・・何考えてたんだか。
直接水をかぶることはなかったものの、ピックや石突きが錆びてしまっていて、けっこう大変なメンテ作業となりました(ヤスリとピカールが大活躍!)

身につける装備は、山行直前になって確認。
もしかしてコフラックのプラブーツがまだいけるんじゃないか(6シーズンぶりだけど・・・)、と淡い期待を寄せたのですが、さすがにダメでしたね。
下駄箱から出して確認してみると、心配していたアウターはまだまだいけそうな感じでしたが、インナーが・・・靴底が溶けてベトベト、かつボロボロと剥がれてしまう状態。完全にゴミですね、これは。
仕方なく、今回は革のシングルブーツで、ということに。

プラブーツというのはすっかり流行らなくなってしまいましたが、圧倒的に暖かいので自分は好きなんです。
湿雪で、気温も比較的高い日本の山には一番向いている、と今でも思いますね。

さて、6シーズンぶりのターゲットにしたのは、仙丈の地蔵尾根。特にこれといった理由はなく、単に家から近いからなんですけど・・・。
翌日に南岸低気圧が通過するとわかっていたので、登頂は無理だろうという腹積もりで入山しました。残念ながら、二日前くらいになって予報が悪くなってしまったんですね・・・。
とは言え、予想よりもぜんぜん上まで行けませんでした・・・orz。
もちろん南岸低気圧の通過による荒天というのがありますが、それ以上に、とても一月とは思えない暖かさと、雪の状態の悪さに撃退された感じです。自分の体力が落ちていることは、この際、棚に上げておきましょう(笑)。

2015/1/14(水) 晴れのち曇り
柏木 6:50 ~ 地蔵尾根2,000m弱 12:50

5:10に自宅を出た。中沢峠、分杭峠とも冬期閉鎖なので、伊那から高遠経由で長谷へ。
秋葉街道の市野瀬から、三峰川を渡って柏木へ上がる。ここは狭く急な上りで、特に駐車スペース手前の最後の上りが激坂なので、車が上がるかどうか心配だったのだけれど、幸いにも道路が乾いていて事なきを得た。

6:25到着、準備を整えている間に明るくなり、6:50に歩き始めた。

地蔵尾根は、取り付くのがなかなか難しい。
なるべく末端から取り付きたいのだけれど、まず、尾根自体がそれほど顕著じゃない。山がデカイから尾根は長大で、特に下部は複雑な形をしている。
ま、それでも適当に詰めれば尾根上に出られそうなのだけれど、雪が少ない(場所によってゼロ)からブッシュがうるさくて、簡単には取り付けない、というか取り付きたくない。
たぶん、途中まで夏道を詰めるのが正解だと思う。今回もそうした。

夏道には薄っすらと雪がある程度。山仕事の作業道が錯綜しているから、迷走しつつ、孝行猿の墓を通過。その上で林道に出る。
夏の記録のところで述べたとおり(地蔵尾根から仙丈岳)、このあたりは現在、尾勝谷林道を通すための工事中。夏道はとことどころで林道を横切り、また一部では林道を歩かされる。
ブッシュがうるさいので、まだ尾根には取り付かず、もうしばらく林道を辿る。

朝のうちこそ寒かったが、西から南岸低気圧が近づいており、予報通り今日は気温が高いらしい。みるみる気温が上がってきた。
何時頃だったか(山の西側にいるので遅い)、日が当たり始めると、とても一月の山とは思えない状況に・・・まるで春山みたいだ。
ヤッケを脱いでラッセル、なんてのは冬山でもある話だけれど、休憩中もヤッケがいらない。体がお湯ではなく水を欲する。
何だこれ?本当に一月なのか???

足下が最中雪となった。つまり、表面のほうが一度、融けたということだ。
膝下の深さになったところでワカン着用。

冬山とは思えない暑さ(決して誇張じゃないですよ)に喘ぎながら歩を進めると、直射の当たるところは雪が腐ってきた。
雪が腐るって・・・ホント、春山かよ!
雪は、基本的には踏んでも締まらないサラサラの雪なのだけれど重い!という、ちょっと摩訶不思議な雪質だった。

適当なところで尾根に取り付き、締まらない雪に苦戦しながら高度を稼ぐ。
なんというか、スキーには最高の雪質だ。ものすごく浮遊感が得られそうな、そんな感じの極上のパウダー(注:いつもの通り気温が低ければの話)。
もっとも、快適に滑れるような広い斜面はなさそうだけれど・・・。

ラッセルを続けていくと、突然、頭上にゲートのような人工物が見えた。
そこへ着いてみたら、また林道だった。まだあったのか・・・。
これは萎えますよ。すっかりやる気をそがれる。
しかも、最悪なのは、尾根が林道でスパッと分断されていること。突如として行く手を阻まれる。
削られている部分は、3~5mほどの崖となっている。いわゆる崖です。一見、何事もなく登れそうに見えるのだけれど、ちょっと蹴り込んだだけで雪が全部落ちてしまい、土壁が露出してしまう。
林道の先のほうへ回り込んで弱点を探るが、どこも登れない。僅か3mほどのところが、脆い土壁のため登れない。いや、無理すりゃ登れるんだろうけど、そんなことしたくない。
あまりにくだらなくて、だんだん嫌になってくる。あぁぁいったい何てことをしてくれるんだ・・・。

11:00頃になると早くも曇ってきて、中央アルプスはすっかり見えなくなってしまった。
ようやく崖を突破。サラサラ雪のラッセルをしていくと、広い尾根上に出た。
直射の当たるところの雪は少々腐っていて、ワカンに激しく団子になる。重くて股が攣りそうだ・・・(涙)。

現在地は、松峯の手前、標高にして2,000m弱のところにある平坦部だと思う。
(キルギスでプロトレックを失って以来、高度計がないんですよね・・・新しいソーラーのプロトレックが欲しい。)
時間はまだ12:50、だが、ここで考え込んでしまった。
悪い雪質にすっかり辟易していた。特に、ワカンに団子になる雪が重くてしようがない。
休憩中もヤッケが要らない暑さにもうんざり。すっかり気力が萎えてしまった。
何より、明日は荒天であることがわかりきっている。さらに上へと登ることが、急に無意味なことに思えてきた。

幕営してのんびりするか・・・ということになった。
ふぅ~結局、アイゼンは重しとして背負ってきただけということか・・・。

広く平坦な樹林は格好のテン場だった。
風も当たらないし、一見どこにでもテントが張れそうなのだけれど、雪が締まらず、なかなか場所が定まらない。
締まらないなりにワカンをはいたまま整地をするが、ワカンを脱いだ途端に膝上までズボズボ埋まる。どうやら雪の下はブッシュ帯のようだ。
そんなわけで、広いところがいくらでもあるのに、ようやく確保できたのは少々窮屈なスペース。山仕事の物置か何かと思われる小屋が建っていて、その隣。
ま、そんなところでもテントさえ張れてしまえば極楽である。

この手の締まらない雪は、水を作るのにも効率が悪い。
しかも、雪の少ないところだから、あまりきれいな雪が得られない。掘っても木の皮や葉っぱだらけ。ホント、春山かよ!
いつもの、フィルター付きのジョウゴを使っても、細かいゴミまでは取り除けない。冬山とは思えない水の汚さだ。

大相撲の初場所をラジオで聞きながら、水作りと飯炊き。
ちなみに、今、徐々に相撲ブームが来ています!相撲女子と呼ばれる若い女性もいるらしく、初場所は初日からずっと満員御礼!
さすが(九州や名古屋と違って)、東京は客が入るなという感じなんですが、実際、今年の初場所は大相撲ファンとして目が話せません(喜)。
夕飯は、三合の炊き込みご飯を二人でペロリ。

それにしても・・・19:00の気温が-2.5℃もあるって、どういうこと???
まったく寒くない。寝るときに、ダウンジャケットを着ようか着まいか迷ったほどだ。あり得ない。
シュラフはいつもの通り、羽毛400gの3シーズン用。久しぶりで多少不安があったから、フリース地のインナーシーツも持ってきたのだけれど、結局これは使わなかった。
冬山にゾウ足を持ってきて、使わなかったなんてのも今回が初めて。あり得ないわ。
いやはや、ビックリ・・・。

つづく

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おなじみの柏木の駐車スペース                     夏道には薄っすらと雪がある程度

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うんざりする林道歩き                           間違いなく一月です!(笑)

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頭上にゲートのような人工物が・・・萎えます             林道で分断された尾根・・・すっかりやる気をそがれる

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重くて股が攣りそう・・・だめだこりゃ                   標高2,000m弱のところにある平坦部だと思う
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