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復活!LXのフリーハブ(ベアリングのボールの話)

シマノの素晴らしいところは、各アッセンブリのパーツが、ネジ一個から買えるところ。シマノ以外ならこうはいくまい。本当に素晴らしい。
もちろんLXのフリーハブ(FH-T660)についても、シャフトや玉押し、スチールボールなどなど、構成部品をバラで求めることができる。

ユーラシア横断に使った部品には思い入れがあり、「わざわざお金をかけてそこまでする必要ないんじゃないの?」というもう一人の自分をねじ伏せて、玉押しとボールが完全に死亡したハブを復活させることにした。
ま、1,500円くらいのことだから、そんな大袈裟な話じゃないんですけどね・・・。

求める部品は玉押しとスチールボールだけでよさそうだったのだけれど、調べたらハブ軸組立品というセットがあり、価格がそれほど変わらなかったので、軸ごと新調することにした。

ここでちょっと、ハブ(ベアリング)のボールの話を。
少々マニアックな話なんですけど、雑学と思ってお付き合いください。

「ハブ」と呼ばれている部品は、要するに軸&ベアリングのことです。そのフランジにスポークを固定するようになっている。
構造は、バラ玉を使ったカップ&コーン式(カップ=玉受け、コーン=玉押し)がオーソドックスで、上位機種になると、ボールがリテーナーにセットされたベアリングを使っているものもあります。
たぶん、今でもロードなら105、MTBならLX以下のグレードはバラ玉を使っていると思います。

ボールのサイズは、フロントは3/16in(4.76mm)、リアは1/4in(6.35mm)が一般的。
最近の上位機種は、リアにも3/16inを使っているようです。

さて、ここで部品のグレードについてですが、昔からロードでもMTBでも、トップグレードの部品は桁違いに高価なものになっています。
試しにフリーハブの価格を見てみましょう(ともにネットの実売価格)。
LXが3,400円くらい。これに対し、XTRは23,000円ほど。まさに桁違い。
ロードでも見てみよう。105が5,000円くらい。これに対し、デュラエースが26,000円ほど。やはり桁違い。

ひとつ断っておくと、この価格差は、旅の自転車に求められる耐久性や整備性とはほとんど関係がありません。
どこにそれほどの価格差が生じるのかというと、あくまでレース用機材ということを念頭に置いた部分で、主には重量(軽さ)、それから精度(スムーズさ、と見た目)です。

ときに、フリーハブというアッセンブリにはこれだけの価格差があるわけですけど、実は、そこに使われているボールにはあまり差がありません。
せいぜい鋼球がステンレス球になるくらい。

ハブが軸&ベアリングであるということを考えると、ベアリングの構成部品であるボールは重要な要素と言えなくもない。が、それにもかかわらず、実際にはグレード間でそれほどの差がない。

これはどういうことかというと、自転車くらいのことにはそれほど高精度のボールは必要ない、ということです。
冷静に考えれば当然ですね、工作機械などのように高速回転するわけではないのですから。
詳しくは知らないですが、デュラエースやXTRでも、使われているボールはG20等級かそれ以下でしょう。

ベアリングのボールは工業製品ですから規格化されています。サイズと精度によって規格化されていて、精度で言えばG3等級が最高精度。
用途を考えてみると、自転車のハブに使われるボールなら、本来G20等級でもオーバースペックなくらいです。
とは言え、G20、G10、G5、G3とある中で、G20とG3のボールの価格差は、一個あたり5円ほど。
18個や22個といった、自転車のハブに使うくらいの数でばら売りしてくれるところもあるので(例えばここ)、高精度ボールを試してみるのも酔狂かもしれません。玉押しや玉受けの精度がそれに見合っているとは思えないですけど・・・。


LX復活の話に戻ります。

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これが今回購入したハブ軸組立品=軸と玉押しとボールのセット

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幸い、ハブ本体の玉受けは無傷だった。

ハブを組み立てます。
最初に、ひとつ注意点。
玉押しはダブルナットで軸に固定されるわけですが、左右の玉押しのどちらか片方だけをいじるようにしたほうがいいです(通常、フリー側はいじらない)。
両方いじってしまうと、後でセンター出し(ロックナットからの軸の出代を調整)をしないといけません。

今回購入したハブ軸組立品では、フリー側の玉押しは予め最適位置に固定されているので、この部分はいじりません。
あとでハブを分解整備する際も一緒、フリー側のロックナットは通常いじりません。

ハブの玉受けにグリスを塗布し、スチールボールを並べる。
まずは反フリー側から。
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LXの場合、使われているボールは、サイズが1/4in(6.35mm)、数は片側9個です。
グリスはたっぷり塗るくらいでちょうどよい。

ボールをセットしたら、こぼれないようにシールを被せ、玉押しで蓋をする。玉押しにもグリスをたっぷり塗っておきましょう。
ちなみに、シールはハブ軸組立品に含まれていないので、古いものを使い回します。

フリー側も同じようにグリスを塗布し、ボールを並べる。
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やはりシールを嵌め、そこへ玉押しのついた軸を差し込む。玉押しにグリスをたっぷり塗っておくとともに、予め軸にも薄くグリスを塗っておきましょう。
反フリー側には玉押しを被せてあるので、時計回りに回すと(右ネジ)軸が入っていきます。

ブッシュやワッシャを入れて、反フリー側のロックナットを組み付ける。
(分解した際は、予め、部品の組み付けの順番がわからなくならないようにしておきましょう!)

部品がすべて組み付いたところで必要になるのが、玉当たり調整。
緩すぎるとガタが出ますし、締めすぎるとゴリゴリ感があります(さらに締めると回らなくなる)。
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ダブルナットのうち、玉押しを回す(押さえる)のにハブスパナのような薄いスパナが必要です。ロックナットのほうは通常のスパナやモンキーでも代用できます。

調整の加減は、ゴリゴリ感がない程度にきつめ、にしておけばいいと思います。
最初はコツを掴むまで少々手間取るかもしれませんが、それほど難しいことではありません。
決戦ホイールを組むわけじゃないから、ガタが出る一歩手前、みたいなシビアな調整は要らないでしょ。それほど神経質に調整する必要はないと思います。

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復活したLXのフリーハブ・・・今のところ、特に用途なし(笑)
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