FC2ブログ

このリムで、よく日本まで帰ってこられたものだ・・・

BB回りをメンテして、クランクにガタのなくなったキャノンデール、あと問題はリアのホイールです。
何を隠そうキルギスで車に追突されたホイールをまだはいていたんですね・・・帰ったらすぐに替えようと思いつつ、ずっとそのままになっておりました。
長野に帰ってからスポークが一本折れ、振れが大きくなったので調整したかったのだけれど、締めすぎによりニップルがいくつか死亡している状態。
今回腰をすえてホイールを修復するつもりだったのだが・・・。

死亡したニップルは緩めることもできないので、プライヤーでスポークを切断する。
「バチンッ」とスポークが切断するたび、ホイールが歪んでいく。
どうせ最初からやり直しだからと、死んでないニップルもすべて緩める。
すると・・・まさに箍(たが)の外れた状態に。リムがみるみる元の状態に戻っていく。
ほとんど事故った時の状態に戻った!
おぉぉ・・・このリムで、よくキルギスから帰ってこられたものだ・・・。

P1200800_サイズ変更 IMGP6019_サイズ変更
箍が外れて元の状態に戻った・・・         こちらが事故って間もなくの状態

驚いた点は二つある。
物理的に、このリムがよく長野までもったものだというのが一つ。
そして、このグニャグニャのリムが、問題なく走れるレベルのホイールに組み上がっていたという点。
長野に帰り着くまで、スポークが折れることも、リムが割れることも大きく振れることもなかったのだから・・・。

その点、マビック(とDTのスポーク)に対する自分の信頼感は揺らぎのないものとなっている。
俗に、長距離を走る自転車乗りの中で、マビックのリムは割れると言われている。主にレース用の機材を手掛けているメーカで、強いけど硬すぎて割れる、というのが定説のようになっている(言われているのは主に26inの場合だと思うけど)。
でも、自分の中では強くて耐久性のある、信頼できるリムだ。出来がよくて質感も高いから見てくれもいいし、申し分がない。
これからも長く付き合っていくことになるであろう(フランスのメーカです)。

ちなみに、旅の自転車乗りの中でもっとも評価の高いリム(26in)は、サンリングルのライノライトというリムです、たぶん。
リム幅が27mmという幅広で、太いタイヤもはけるし、とにかく強いみたいで評判がいいですね、こいつは。
ただ、アメリカ本国では$30ちょっとで買えるはずなんだけど、日本のショップで買うと高いですね~たぶん倍くらいします。ネットで直接海外から買っても、結局送料で高くなる。
どこかで安く手に入るといいのだけれど・・・。

さて、旅の途上でホイールを直してくれたのは、ルスラン。キルギスのジャララバードという町に一軒だけある小さな自転車修理屋の主人。
いわゆる自転車屋ではなく、バザール内にある自転車修理屋です。まっさらな自転車や部品を売ってる店なんて、その町には一軒もありませんから・・・。

700Cのホイールなんて絶対手に入らないから(自分らで予備を一本持ってはいたけれど)、もう藁にもすがる思いだったのだが、ルスランが一日がかりでホイールを復活させてくれた。
ハッキリ言って”凄腕”だと思いますね。日本のプロショップのメカニックとはまた違う意味になるでしょうけど・・・。
日本みたいに物がない国ですから、無から何かを生み出すというか、なんでも直してしまうところは本当に凄いです。
このようなグニャグニャのリムを、しっかり走れるホイールに復活させてくれるメカニックが果たして今の日本にいるだろうか???
いや、やれば物理的にできる人はたぶんいるでしょうね。
でも、こんなのを実際に店に持ち込めば、「新しいのを買ったほうが早い」と言われるのが落ちだろう。自分でもそう思うし・・・。

日本にいれば、そもそもこれを直して使おうという発想にはならない。でも、直す以外に手がないところでは、直して使わざるを得ない。
そんなところにいる凄腕のメカニックというのは、もう神のような存在です。
ルスランのところだって、ハッキリ言ってまともな道具だってないんですよ。
振れ取りに使っているのだって、いらない自転車のフロントフォーク。それを逆さにして万力で作業台に固定してあるだけ。
ホイールを回転させ、そこに指を当てたりやすりを当てたりしながら振れ取りをする。もちろん縦振れも横振れも。
センター出しは感覚と、実際に自転車につけて確認する。
凄いものです・・・。

IMGP6030_サイズ変更 IMGP6039_サイズ変更
ひっきりなしに人がやってくるルスランの修理屋           凄腕のルスラン

IMGP6041_サイズ変更 IMGP6046_サイズ変更
時には力技も交えつつ・・・                        一日がかりでホイールを復活させてくれた

ルスランに限らず、凄腕のメカニックというのは各地にいるもんです。
トルコのトラブゾンのアスランマケドニアのオフリドのアレックスの友達のメカのおっちゃん(不覚にも名前を聞いたが忘れてしまった)、それからイランのラシュトの、これまた小さな店の主人(名前は聞かなかった)・・・自分たちが会っただけでもけっこうな数だ。

P1150465_サイズ変更 P1150492_サイズ変更
こちらはイランのラシュト                         子供がよく修理を頼みにやってくる

P1140489_サイズ変更 P1140481_サイズ変更
トラブゾンのアスランのところには振取台もあった         やはり子供が修理を頼みにやってくる

P1140167_サイズ変更 P1140172_サイズ変更
オフリドの店にはワークスタンドもあった               いい仕事してました

自転車修理屋というのが、職業として立派に成り立つ。
今や日本では、趣味で乗るような高級車を除くと、自転車なんてほとんど使い捨ての感覚に近いですよね(どころか、人によっては自動車すら似た感覚であるような気がする)。
でも、世界にはまだ自転車を直して大事に(かどうかはわからないけど)乗っている国がたくさんある。
そんなのに触れると、ちょっと嬉しくなりますね・・・。

と言いつつ・・・自分にはとてもこのグニャグニャのリムをホイールに仕立てる腕はありません(涙)。
キャノンデールのホイールは、新しいリムを買って組み直すことにしました(笑)。
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment