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御坂 芦川蛇沢 千波ノ滝

ここ何日かすっぽり雲に覆われていた中央アルプスが、今日久しぶりにスッキリ見えた。
さすがに白くなってますね・・・たぶんこれはもう春先まで融けることのない雪でしょう(ちなみに、南アルプスもうっすら白くなってます)。
いよいよ今年も冬の到来です。
今シーズン初めて玄関先のたらいの水が凍ったのは、11月14日(金)の朝でした。ちゃんと調べてないですけど、ほぼ例年通りかちょっと遅いくらいだと思います。

伊那谷のこのあたりはですね、雪雲がおもしろいほど見事に中央アルプスで止まるんですね。
主脈よりちょっと伊那谷側にある烏帽子岳など標高が2,200mくらいあるんですけど、まったく雪がついてません。
伊那谷の中でも、天竜川を挟んで右岸(中央アルプス側)と左岸(南アルプス側)、たったそれだけのことなのに雪の量がけっこう違ったりします。
自然というのはなんかすごいですよね。ちょっとしたことに摩訶不思議な力を見せつけられる思いです。

さて、今回もせっせと過去のアイスの記録です。写真や記録のあるものは、なるべく残しておきたいと思っています。
アイスというのは、ゲレンデのようなところで練習する(短いが局所的に難しい氷を登る)だけでも十分楽しいが、やはりなんといってもデカイ氷は充実感が違う。
マルチピッチとなる巨大な氷を登ったり、ひとつずつ滝を登って頂上に立ったり・・・これはアイスに限った話じゃないと思うけど、いずれにせよ上まで抜けるのが登攀の醍醐味ではなかろうか。あくまで私見ですけど。

「 千波ノ滝 」

2006/1/28
メンバー: 村田、西田

「せんばのたき」と読む。100m超級で、今年ターゲットにしていた氷の一つ。
年末に強い寒波がきた今シーズンは、例年より早く一月頭に完全氷結した。が、一月中ごろから暖かい日が続き、氷が融けないか心配であった。
今週も予報では土曜午後から冬型が緩むから、登れるとすればチャンスは土曜。

1月28日土曜日、時間通り2:50に西田と合流して3:00過ぎに太田発。雁坂トンネル経由で甲府まで三時間、20号から千波ノ滝までは30分くらい。
7:00前に到着、一番乗り(というか結局土日とも他パーティーはいなかった)。
白く凍った千波ノ滝が道路からも見える。巨大な氷瀑で、なかなかの迫力。

道路脇に車をとめて準備をしていると、地元の爺ちゃんがやって来た。
話を聞くと、どうやら千波ノ滝は1月14日の雨で一度融けたらしい。
遠目にはところどころ岩が露出しているように見える・・・登れるかどうか微妙なところだ。
明日は冬型が緩むようだし、今後の寒気の入りにもよるが、もしかすると今年登れるのは今日が最後のチャンスかもしれない。
果たして氷がつながっているかどうか・・・。

取付までは、道がわかるか不安があった。
が、ネットで調べたとおり左岸の尾根から慎重にアプローチすると、大きくルートを外すこともなく、無事に取付までたどり着くことができた。
アプローチは40分ほど。このルートが一番早い。沢沿いに詰めると、厳しい高巻きを強いられるようである。

取付から見ても、やはり氷の状態は悪い。
ダメだったら途中でアバラコフで降りてくる腹積もりで取り付く。
真ん中の氷柱はつながっておらず、核心の1P目は左トラバースルートをとる。
取り付いてみると、下で見るよりずっと悪い。ボコボコのうろこ状の薄い氷で、いつもの調子でバイルを振ると全部剥がれ落ちそう・・・。
コツコツとキツツキのように氷を叩いて、引っ掛けでトラバースを続ける。
気休めに入れたスクリューもまったく効いておらず、精神的に厳しいピッチ。けっこう緊張した。

トラバースが終わると氷がだいぶ安定し、斜度も落ちて一安心。バイルがバシッと決まってホッとする。
安定した氷を直上し、左のステップ上でピッチを切ろうとしたのだが、氷が薄すぎてスクリューが決まらず。
足場は少し悪いが、右に4mほどトラバースしたところでピッチを切る。数日前に登ったYCCパーティーのものと思われるスクリュー跡があった。
西田はどうかと思ったが、本人曰くものすごく緊張したらしいが(トラバースなので落ちるとセカンドでも振られる)、まぁスムーズに上がってきた。
下を見ると・・・高度感抜群!

2P目、滝のほぼ中央を直上。
全体的に斜度は落ちているが、ところどころ立ったところあり。
30mほどザイルを伸ばしてピッチを切る。そのまま3P目の取付まで、15mほど西田にザイルを引いてもらう。

3P目は通常、左と右の2ルート取れるのだが、左はところどころ岩の露出したベルグラとなっていて登れない。
右ルートの、滝の中央寄りを登った。
取付はちょっと水が流れているが、記録で読んだ状態よりはマシなようだ。
中間部から斜度が増す。左寄りに登っていたのだけれど、氷の状態が悪く途中から直上できなくなる。
意を決して右に2mほどトラバースして右上。ものすごく緊張した。
最上部は斜度が落ち、氷も比較的安定していたが、スクリューが足らないためにランナウト(涙)。これまた緊張した。
落ち口に乗っ越して、ギリギリ立ち木まで届いてビレイ。ランナーは7本。

2P目あたりからものすごい風で、コールがまともに聞こえない。
滝には一日中日が当たらず。
左岸の尾根の中腹と、下の道路からこちらを眺めている人が目に入った。

西田も順調に上がってきて終了。登攀時間4時間半。
今期のターゲットの一つを落とせて充実感がある。
落ち口をさらに上に詰めて小休止。上流には氷床がずっと続いている。

装備を外し、帰りはひとまず左岸の急な尾根を登る。
10分ほど登ると道に出て、あとは道に沿って集落まで下りることができる。途中に記録に出ていたアンテナがあった。
林道に出て、たまたま車で通りかかった二人組に道を聞くと、親切にも乗せていってくれるというのでお言葉に甘えた。歩けば30分くらいかかる距離だったろうか、非常にありがたかった。
車に戻ると、敗退してきたという後続パーティーがいて言葉を交わした。後ろに人がいたなんてまったく気付かなかったな・・・。
明日登る予定の沢を下見してから温泉に直行。

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道路からも見える千波ノ滝(登攀終了後に撮影)                取り付き手前から見る滝の下部

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1P目・・・うろこ状のボコボコした氷がいやらしい

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ひたすら左へトラバース

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1P目のビレイポイントから見下ろす・・・高度感抜群!

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滝の上部を見上げる・・・左は氷がつながっていない             3P目取り付き

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右側、滝の中央寄りを登った・・・中間部から斜度が増す

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帰りの尾根から見下ろす千波ノ滝
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