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中央アルプス縦走 南部編 1/4 檜尾尾根・・・突き上げる先が檜尾岳という渋い尾根

夏の縦走の続きをしてきました。
檜尾岳~越百山~安平路山~摺古木山の記録です。四回に分けて報告します。
ちなみに、夏の縦走の記録はこちらからどうぞ。↓
中央アルプス縦走 北部編)・・・権現づるね~木曽駒ヶ岳~宝剣岳~檜尾岳~檜尾尾根下山の記録です。

2014/10/17(金) 快晴
檜尾橋 8:35 ~ 赤沢ノ頭 10:55 ~ 檜尾避難小屋 13:45

6:30前に自宅を出る。
夏の時と違い、今回は伊那大島駅まで村営のバスを利用することができた。ありがたや。
伊那大島駅から飯田線で駒ヶ根まで移動し、駒ヶ根駅前でしらび平ロープウェイ駅行きのバスに飛び乗る。
今回登る檜尾尾根が駒ヶ根駅から目の前に見える。やはり急な尾根だ・・・。

駒ヶ根駅からバスに乗った人は数人だった。
が、菅ノ台バスセンターに着いてビックリ。いるわいるわ・・・バスが一瞬にして満席となった。補助席まで全部使っているから本当に満員。
平日だからと考えていたのは完全に甘かった。
その先の黒川平にも何人かバスを待っている人がいたのだが、満員のため乗れず。その場で運ちゃんが無線で臨時便を要請していた。
恐るべし、紅葉の時季の千畳敷。一年のうちで一番混むのがこの時季かもしれん・・・。

困ったのは降りるとき。
まさかこんなに乗り込んでくるとは思っていなかったから、真ん中くらいに適当に座っていた。
自分ら以外は全員、終点のしらび平行き。
目的の檜尾橋に着いたところで、前の補助席に座っていた人にいったんバスの外に出てもらい、ようやく降りることができた。
ふ~ようやくスタート地点。なんというか公共機関を使うと、毎回ここまでがけっこう疲れたりする。

バス停から登山口までは歩いてすぐ。
登山口の出だしからいきなり急登である。
が、尾根の下部は九十九折りの道になるから、実際に歩くところはすぐに急ではなくなる。
誰もいない静かな尾根で、バスにあれだけの人が乗っていたのが、千畳敷のロープウェイは鬼混みであろうことが、まったく信じられない。
夏の時とは違って、足下もグチャグチャでないから快適だ。
でもまぁこんなところを登る人はかなり稀。急だし、突き上げる先は檜尾岳だし、あまりに渋すぎる・・・自分らだって夏にここから下りていなければ、決して登ることなどなかった尾根だと思う。

さて、えてして自分は入山初日は調子が悪いんです。
今回も例外ではなく、というより今回はいつも以上に調子が悪かった。
森林限界に出る頃には、なんと高山病の症状まで出始めた。なんでこんな標高で?と自分でビックリしたくらい。
頭痛がしたり、視界が狭くなったり、そんなところまではいかないのだけれど、妙に息が切れるし疲れる。あくびがこんなに出るのも普通じゃない。
「足の置き方がおかしいね」とマユミにも言われる始末・・・。

「高山病」というのはよくわからない。
なりやすい人となりにくい人がいる。
基本的には体質によるのだけれど、運動能力の優れた人がなりにくいのかというとそういうことではなく、むしろトップアスリートのような人が簡単になってしまったりする。
人によっては標高が3,000mにもなれば、明確に症状が現れると思う。
また、同じ人でもその日の体調その他によって変わってくる。
これまでの経験から、自分は比較的高山病にはなりにくいほうだと認識しているのだけれど、この日はいとも簡単に症状が出た。

今回の原因の一端は、たぶんザックの重量。
いや、決して重くはないんですよ。無雪期のたった四、五日の縦走なんだからそんなに重くなりようがない。
今回は出発前に珍しく量ってみたのだけれど、17kg。下から担ぎ上げる水4Lを含めてだから、水を除けば13kg。
まったくたいした重さでない。
が、ポイントは、こんな重量を長時間担ぐのは久しぶりだったということ。
妙に重く、いきなり妙に肩が痛い。まったく情けない限りだけれど。

山ってのは、やはり荷物を背負って歩けてなんぼ。空身でいくら歩けたって意味がない。
核となるのは体力だ。
ルートの難易度が上がったり条件が厳しくなったりすれば、登攀能力やルーファイの能力、生活技術などなど、様々な能力が必要になってくるわけなのだけれど、どんな場合にもまず必要なのは体力。
これはたぶん山に限った話じゃないと思うけど、体力さえあればその他のことはかなりカバーできてしまうもの。
登攀力がなくたって体力さえあればなんとかなってしまう。もちろん限界はあるし、高難度になるほど当てはまらなくなるけど、多くの場合は体力で突破できる、というのが経験から得た教訓です。
山の実力をつけるには、荷物を背負って山に行くしかない。今も変わらぬ持論です。

尾根の上部へ行くと、夏の時にはなかった真新しいアルミの梯子や、丸太で組んだ梯子が多数あった。
夏に下ったときはギャップが大きくてけっこう膝にきたのだけれど、そんなわけで今回の登りは楽チンだった。
とはいえやはり、「こんなもの要らないのではなかろうか」と思わずにおれない。

日陰にはところどころ雪がある。たぶん二日前に降った雪だ。
二日前、伊那谷では冷たい雨だった。御嶽山も初冠雪となり、今年の救助活動は終了とニュースで告げていた。そのときの雪。
今回は南のほうが降ったらしく、南アルプスは昨日晴れたら真っ白だった。中央アルプスは雪が降ったようには見えなかったから、昨日真っ白な塩見や間ノ岳を見てビックリした。

さて、この時季に気にしなければいけないのは水ですね。まだ雪もないし、細い沢は秋口には枯れてしまうことが多い。
檜尾尾根は避難小屋のすぐ下で水がとれるはずなのだが、とても細い沢なのでこの時季にとれるのかどうか不明。今回は安全策をとって下から担ぎ上げた。
結果的には、細いながらも水をとることは可能でした。人から聞いたところによると、ここは一年中枯れることはないらしく、凍りでもしない限り水がとれるようです。
でもまぁ何があっても不思議はないので、下から担ぎ上げるのが無難でしょう。
ちなみに、登山口から登りはじめてすぐに細い沢を何度か渡るので、そこで水をとることは可能です。

念のため水を補充し、13:45に檜尾避難小屋に到着。
誰もおらず、このまま貸し切りかと思っていたら、15:00頃になって女性の単独者がやって来た。檜尾尾根ではなくロープウェイで上がってこられた方で、この日の小屋は結局、その方を含めた三名のみ。広い小屋なので実に快適。
小屋の使用料(協力金)が一人千円なんですけど、それだけの価値はあるクオリティ。
通常、避難小屋ってのは隙間風がピューピュー寒かったりするんですけど、ここは完璧な気密性。檜尾岳山頂手前のピークの上に建っているから風通し抜群なのだけれど、外でいくら風の音がしても中は無風。
夏にのぞいた時は割れていた、入口の外扉のガラスもしっかり修復されてました。さすが!
小屋の中にはかなりの数の銀マットやシュラフも常備されています。

ちなみにこの檜尾避難小屋、一部の人の間で人気らしい。
ネットを見ると、わざわざこの小屋に泊まらんがために訪れている人もいるほど。空木の池山尾根から登り、檜尾尾根を下る人が多いようです。
そんな人気の小屋ですから、小屋のクオリティ以外に眺めが抜群!南アルプス側が見渡せます。
南アルプスは鋸から聖の先まで全部見えている。塩見の左には富士山。蓼科山から南八ツまで八ヶ岳連峰もくっきり。
さらに夜になると、駒ヶ根や伊那の夜景がきれいに見えます。

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快晴の檜尾尾根下部                        尾根から見る千畳敷・・・宝剣もここから見ると多少見映えがする

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檜尾尾根を見下ろす・・・急な尾根です                檜尾避難小屋が見えてきた

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小屋近くの水場・・・非常に細いが一年中枯れることはないらしい      本日のゴール=檜尾避難小屋

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小屋の中はこんな感じ・・・気密性抜群!               夕暮れ時・・・富士山と塩見岳

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そして左から・・・鋸、甲斐駒、仙丈、北岳、間ノ岳
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