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世界で一番大きい山

世界で一番大きい山はどこだろう。
その山をドーンと目の前にして、一対一で対峙してみたい。単純にそう思うのです。

山の大きさ(高さと置き換えても差し支えない)というのは、評価する(感覚的に捉える)のが難しい。
例えば世界最高峰のエベレストは標高8,848m。もちろん絶対的な標高では世界最高峰なわけだけれど、山がドーンと見えるところまで行くと既にそこが5,000m以上あるから、そこから見えているのはせいぜい3,000~4,000m分。標高は違うが、ボリューム的にはちょうど海沿いから見る富士山くらいだ。
逆に言えば、富士山というのは世界的に見てもかなり大きな山なのかもしれない。海から見えるし。

一口に山に登ると言っても、どこをスタート地点にするかはいろいろ考え方がある。
通常、エベレストならベースキャンプから上ということになろうか。ベースキャンプまでのキャラバンも含めて考えるならそのスタート地点。
でも、「登るなら標高0mから」と考える人も中にはいて、実際にガンジス川の河口からスタートしてエベレスト山頂まで登った人もいる。
富士山だって五合目まで車でワープするのと、0合目から歩き始めるのとでは達成感がまるで違ってくる。
結局、山登りというのは自己満足の世界だ。
「何故山に登るのか」という問に対し、いろいろ飾り立てることはできるだろうが、「単に登りたいから」「自分の欲求を満たしたいから」というのが結局のところもっとも的を射た答えなのではないかと思う。
「そこに山があるから」とイギリスのマロリーは答えたらしいが、これも本当のところは深い意味で言ったものではなく、記者の問に対し単にマロリーがジョークで返したものらしい。

山の見え方は、山の形態によって違ってくる。
山脈を成している山だと、どこからどこまでがその山なのかハッキリしない。
個々のピークに名前がついているわけだけれど、その個々のピークの隆起自体はすごく小さかったりする。
日本で言えば中央アルプスや八ヶ岳がいい例だろうか。
一つの塊として見ると、中央アルプスも八ヶ岳も大きくて立派だ。が、名前がついている個々の山の隆起は小さい。
個々の山が分離して見える地点まで行ってその山を見ると、木曽駒ヶ岳も赤岳も小さいわけです。
ちなみに、八ヶ岳というのは山塊の名称であって、八ヶ岳という山があるわけではありません。念のため。

そういうことからすると、山の大きさを感じられるのは独立峰ということになるのだろうか?
ズドーンと目の前にしたとき、一番大きく見えるのは果たしてどの山なのだろう?

自分の聞くところによると、ナンガ・パルバット(8,126m)のルパール壁は山頂から氷河までの標高差がざっと4,500mあるらしい。世界最大の高度差をもつ壁だ。
さらに、ラカポシ(7,788m)は麓から6,000m分くらいが見えるのだとか。
ラカポシというのは確か地元の霊山で、登ることができるのかどうかは定かでないが、そのうち眼前にするだけでもしてみたいものだ。
デナリ(マッキンリー、6,194m)もかなり大きく見えるのではないかと想像するのだけれど、実際はどうなのだろう。

日本では、大きな山は南アルプスに集中している(と思う)。仙丈、赤石、光などは大きくて立派だ。
それからやはり独立峰。富士山や御嶽山などは文句なくデカイ。

見映えのする山というのもある。大きさも一要因だがそれだけじゃない。
自分の場合は切り立って威風堂々と鎮座した、雪や氷を纏った岩山に惹かれる。
人間というのは、普段見慣れないものに強く惹かれるものらしい。緑に覆われたこんもりした山を見慣れた日本人には、無機的で殺伐とした岩山が新鮮に映る。
逆に、そんな岩山だらけの国の人(例えばヨーロッパの人たち)には日本のこんもりした緑の山が新鮮に映る。そんな話を聞いたことがある。

今までにこの目で間近に見たところだと、マチャプチャレ(6,993m)、イェルパハ(6,634m)、フィッツ・ロイ(3,405m)、セロ・トーレ(3,102m)などはすごかった。
フィッツ・ロイやセロ・トーレはいわゆる岩峰で、山というより岩塔に近い感じではありますが。
写真でしか見たことのないところでは、GⅣ(ガッシャーブルムⅣ、7,980m)、K2(8,611m)、マッシャーブルム(7,821m)、バインター・ブラック(7,285m)、アルパマヨ(5,947m)などはさぞやすごかろうと想像する。アルパマヨのアンデス襞など他に類を見ない美しさだ。
ちなみに、K2というのはエベレストに次ぐ高峰で知っている人も多いと思いますが、山名のK2というのは測量番号で、測量時の呼称がそのまま山名になったものです。カラコルム第2峰という意味ですが、この無味乾燥な謎めいた名称が山の凄味を増しているような気がする。

余談ですが・・・K○○という山名は、1850年代のイギリス統治時代にカラコルムの奥に連なる高峰群の測量を始めた際、K1~K33までの測量番号をつけたものです。
その後K2以外には他の名前がつけられたが(K1はマッシャーブルム、K3はガッシャーブルムⅣ、K4はガッシャーブルムⅡといった具合)、なぜかK2だけは測量番号のまま今日に至っている。

日本で見映えのする山といえば、やはり筆頭は剱だろうか。
そのほか個人的には、甲斐駒、鹿島槍などがお気に入り。
夏と冬では見た目がまるで変わりますが、もちろん雪を纏った冬のほうが断然迫力があって美しい。

朝のテント場 P1060007_サイズ変更
サラポコーチャ湖畔=お気に入りの場所

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シウラ・グランデ西壁=J.シンプソンの「死のクレバス(TOUCHING THE VOID)」の舞台

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イェルパハ西壁
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