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益虫と害虫

「益虫」「害虫」というのは、人間による勝手な区分です。
その境界は紙一重で、例えば「テントウムシ」は幼虫も成虫もアブラムシを食べてくれるので益虫です。つまりテントウムシは肉食なんですね。
パッと見テントウムシに似た虫で、「テントウムシダマシ」という虫がいます。数ある葉っぱの中でジャガイモの葉っぱが大好きで、幼虫も成虫もよくジャガイモの葉っぱに取り付いています(つまり草食です)。ジャガイモの葉っぱを食べるので害虫ってことにされています。

有機野菜づくりの本なんかを見ていると、複雑な心境になることが多々あります。
「害虫」とされる虫に対する記述がすごいんですよね・・・。
例えばジャガイモのところに登場する先ほどの「テントウムシダマシ」に関するものですと・・・「早期発見、早期駆除します」とか「葉の表に産みつけられた卵はこすりつぶします」とか「幼虫を潰すとオレンジ色の体液が出て気持ち悪いです」とか「成虫になったものはつまみます」など。
害虫とされる虫の立場になってみると世にも恐ろしいことが平然と記述されています。
ま、確かに農家の人なんかにとっては切実な問題なんでしょうけどね・・・読んでいて非常に複雑な心境になります。

このテントウムシダマシ、あまりひどいとジャガイモが枯れてしまうので、うちでもなるべく駆除するようにしていました。
が、収穫の段になって、枯れたものでも遜色なくジャガイモができている・・・ということがわかりました。
来年からは血眼になって駆除することもないのではないか、と思ってしまった。
テントウムシダマシもジャガイモなんかではなく、もし雑草とされる草を好んで食べていたら、害虫どころか益虫とされていたことでしょう。

こんなこともありました。
今年は、このあたりでは何故だか毛虫が大発生したんですよね。近所の人と立ち話をすると、よくそんな話題が上りました。
うちの木にもたくさんついていましたが、うちでは駆除なんてしないんです。
コナラの木にも毛虫の集団がついていて、一ヶ所食べつくすと他の枝にまとまって移動する、という行動をしていました。
毛虫に食べられたところは葉脈を残してきれいさっぱり葉っぱがなくなってしまうんですけど、何日かして気付くと、また葉っぱが出ているんですね。すぐに元通りです。
自然はそんなにヤワじゃない、ってことを実感しました。
しかも、たくさん発生したからたくさん成虫になれるかっていうと、そういうことでもないようです。
今年は例年に増して毛虫が死んでいたような気がしますね。地面で、踏まれたり何らかの理由で死んでしまうもの、水の溜まったところに落ちておぼれてしまうもの、などなど。
気付くと毛虫はどこへやら、いつもの状態に落ち着いていたような気がします。

世界のあちこちを旅して思ったんですけど、おそらく日本人は、世界の中ではズバ抜けて生命(生きとし生けるもの)をいつくしむ民族です。(それとも、でしたってことになるのだろうか・・・最近周りを見ていてあまり自信がなくなってきました。)
これは宗教観によるものだと思われる。あくまでも人間中心の一神教と違い、神道にしても仏教にしても自然崇拝が根幹にありますから。
それでも、日々ずいぶん勝手な都合で生きものを殺しているもんです。特に小さな虫たちですかね、食べるわけでもないのに。

時どき愕然とするようなものがあります。
例えば「アリの巣コロリ」。すごいですよね、これ。
わざわざアリに毒エサを運ばせて巣ごと退治!
アリにしてみれば信じられない殺傷兵器です。いったいアリが何をしたと言うのでしょうか???

我が家ではアリは友だちです。
白アリの場合そうも言っていられないでしょうけど、よく見る黒アリはまさに友だち。掃除屋さんです。
家の外に掃き出した虫の死骸とか、きれいに全部片付けてくれますからね。ありがたいもんです。
しかも、(少なくとも我が家の場合)庭のあちこちに巣は作りますが、家の中には上がりこんできませんから、見事に共存できます。

同じような理由でクモも友だち。我が家での愛称はクモ吉です。
蜘蛛の巣を張るようなのは蚊を含む羽虫を、歩き回っているのはダニなんかを食べてくれるのですから、我が家ではこれ以上ない益虫です。
だのに・・・世の中には「クモの巣消滅ジェット」などというものまであるんだから信じられない。

虫以外にもカエルやカナヘビや鳥たち。虫を食べてくれるものたちは我が家にとってありがたい存在です。
しかもなんというか、とても癒される・・・。
生きものってのは見ていて飽きませんね。
機会があったらぜひ、小さな生きものたちを観察してみるとおもしろいですよ。

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庭のコナラにやって来たカブトムシ  木にボコボコ穴を開けてるのはたぶんこいつ↑(カナブン)なんですけど、いったいどうやって開けてるんだろう・・・?
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