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河西回廊 その13

2012/11/12 月
始:9:40 ~ 終:17:50 走行:61km
~ 鳥鞘嶺 ~ 打柴沟 ~ 打柴沟の先6km(天祝の手前10km)

昨晩はいよいよカッパのズボンをはき、ウレタンマットも二重にして万全の態勢で眠りについた。が、地面が冷たくてやはりほとんど眠れず。
夜中トイレに起きたときは満天の星空が見事だった。その時から既に湿ったテントは霜で真っ白。雪上での幕営はこれが不快。
夜が明けると無風快晴。冷え込みは予想したほど厳しくはなく、8:00の気温が-12℃。周りを山に囲まれていてなかなか日が出ない。

凍ったテントはまったく融ける素振りがない。パキパキに凍ったまま撤収して出発。
料金所を通り、坦々と上りをこなす。こういう寒いときは緩い上りが一番ありがたい。
町や村といったものはしばらくないが、要所要所に食堂や商店が現れる。
まだ走り始めて一時間だというのに、寒さと空腹に耐えかねていきなり食堂に吸い込まれた。温かい牛肉麺をいただく。隣の商店で行動食も買い足せた。

20kmも走ると右手に高速が見えてきた。が、どうも車が一台も走ってない。通行止めであろうか?
さらに走ると道が高速に近づく。そこで判明したのだが、高速は目下建設中であった。古浪から安門までの間は高速がまだ開通していない。
どうりで下道の交通量が多いわけだ。普通なら高速を走っていそうな大型バスやトラックがやたらと走っている。昨日、古浪ICのところで大渋滞していたのも高速の不通が原因か?

上りは32km続いた。鳥鞘嶺というところが峠だった。最高の天気の日に、一番暖かい時間帯に峠を越える。
峠の標高はいかほどであろうか?武威からかなりの距離を上った気がするが・・・。

峠から6kmほど下ったところで高速に吸収された。そのまま走ると1kmほどで安門ICがある。このまま走るべきか下りるべきか、判断に迷ってマユミと相談。
テン場にも食事する場所にも困ることから、安門で高速を下りることにした。
出口にある料金所はまだ機能していなかったが、果たしてきちんと下道があった。それも舗装のキレイな快適な道が。車はほとんどがそのまま高速を走るから、交通量も少ない。

のどかな農村地帯を気持ちよく走る。
おっちゃん二人の間に羊を一匹乗せたオートバイが走っていたり、実にのどかなところだ。
峠の南側には雪がほとんどなかった。先日の雪は今越えてきた山塊で止まったらしい。これで雪上キャンプからも解放される。
ここまで来ると、厳しいところは脱したような気がする。ある種の安堵感に包まれてホッとする。

16:00過ぎ、打柴沟の食堂で夕食にした。炒飯と青椒肉絲をいただき、水も5Lほど分けてもらった。
あとは幕営するだけ。テン場を探しながらその先を流し、天祝の10kmほど手前で幕とした。
テン場は道路から程よく離れた広葉樹の明るい疎林の中。願ったりかなったりの物件。こんなのいつ以来になるだろう・・・。
幕営した時間もちょうどよかった。暗くなる寸前に一連の作業をすべて終えられた。このくらいのタイミングで幕営できるのがベストだ。
乾燥していて、グショグショのテントが張ったそばから乾いていく。久々に冬の林のマジックを見る。
21:00の気温-5℃。風はないし乾燥しているし、驚くほど快適である。

余談65 人民の印象 その2
最初に断っておくと、まだ中原の地にも入っていないし、ウルムチもスルーしたから北京や上海といったクラスの大都市にも滞在したことがない。田舎の、農村部の印象といったほうが正確であるが、現時点の素直な印象を述べておきたいと思う。もちろんこの先、印象は180度変わるかもしれない。

意外にも居心地がいい。
なんというか、とても自由。あれをしちゃダメ、これをしちゃダメということがまったく感じられない。
ネットをはじめとした情報関係、その他諸々のことが当局によって統制されているのは事実だ。少数民族に対する弾圧も厳然たる事実。何かしようと思えば途端に壁にぶち当たる、ということも想像に難くない。
が、実のところそれらのことは大多数の人民の普段の生活には何の関係もない。人民の日常生活のレベルでは非常に自由なのではないかと思えてくる。

ただしこれには条件があって、中共の掌の上でのほほんと遊ばされている限り、ということ。掌の外に出ることは許されない。
人民は搾取される側である。中国では農村と都市部では戸籍が別で、農村を出て都市部で働こうが基本的に戸籍は変えられない。搾取される側は一生そこから抜け出せない。
が、農村にはそんな悲壮感がなく、むしろ自由な空気すら感じる。ある意味、非常にうまく統治されているのだと思う。
統治するほうが狡猾なら、統治されるほうも統治をされるということに完全に慣れきってしまっている。これぞ支那四千年の伝統。

何をするのも自由、ということは悪く言えばミソもクソも一緒ということになるのだけれど、旅をする上でこれは非常に楽だ。
かと言って暴走したり、勝手気ままにめちゃくちゃになってしまうのかというと、そんなことは決してなく、誰に規制されるでもなく一定の秩序を保って生活しているように見える。
交通マナーといった概念は基本的にないと思うし、車最優先であることに違いはないのだけれど、一方で交通弱者に対する配慮が垣間見えることもある。
自転車で走っていると、やたらホーンを鳴らされてうるさいわけであるが、これも「どけどけ」ということよりは「これでもかというくらいの注意喚起」であるように感じる。
ポジティブに捉えすぎだろうか・・・。
車間を取って追い越してくれるし、少なくとも黙ってギリギリのところをかすめられるよりずっと安全だ。

「国と人は別」ということをここでは強く実感する。
国(と国に簡単に踊らされてしまう一部の人たち)と農村部で平和に暮らす人民とがどうしても結びつかない。
都市部と農村ではまったくの別世界なのかもしれないが・・・。

余談66 中国版道路公団で働く人民たち
中国の道路を快適に走れるのは、日本で言うところの道路公団で働く人民たちのおかげだ。
支那の伝統を遺憾なく発揮、路上の雪や氷もすべて人海戦術でキレイにする。つるはしで路上の氷を割り、それを箒で掃くという気の遠くなりそうな作業・・・。
この中国版道路公団の職員は驚くほどたくさんいて、どこにでもいる。砂漠を走っているときも、路上の砂を一列に並んでひたすら箒で掃いていた。
働いている人は老若男女を問わないが、特におばちゃんが多い。
日の出前から日暮れ時まで、毎日毎日ホントによく働いている。どこか近くの事務所からミニバスで派遣されてくるようである。
やっていることを見ている限り、彼らの仕事に終わりはない・・・。
いずれにせよ、彼らのおかげで道路を快適に走ることができる。ありがたい限りです。

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無風快晴! 寒いときは緩い上りが一番ありがたい      鳥鞘嶺に向けて坦々と上る

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鳥鞘嶺・・・最高の天気、一番暖かい時間帯            一気に下る

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峠の南側、下りきったところは雪の降った形跡すらない     厳しいところは脱したような気がする

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炒飯と青椒肉絲の夕飯                        快適なことこの上ないテン場
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