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河西回廊 その6 酒泉でビザ延長(一回目)

2012/11/5 月
始:9:05 ~ 終:17:00 走行:17km
~ 酒泉

無風快晴。7:00の気温-9℃。
G312で酒泉へ。道路はずっと片側四車線+一車線分の路側帯。舗装もキレイですこぶる走りやすい。思わずこのまま酒泉もスルーして走り続けたい気分になる。が、ビザの件があるので、ルートを外れ酒泉に立ち寄る。
酒泉もなかなかに大きな町であるが、嘉峪関なんかに比べると生活感があっておもしろい。

路上にいた警官に公安の場所を訊くと、親切に地図を描いて教えてくれた。
果たして酒泉でビザの延長ができるのか・・・半信半疑で教えられた公安へと向かう。
大きな建物が見えてきた。立派な門のところで門番の人にビザ延長の旨を尋ねると、どうやらできるっぽい。
外事処にあたる業務を行っているところは、目の前の大きな建物ではなく、門の外の通りに面した別の事務所ということだった。門番の人が事務所の中まで案内してくれる。
そこは中国人のパスポートの発行なども行っているところで、そこそこ人がやって来る。
外国人のビザの延長業務には手馴れていないらしく、確認するのに時間がかかったが、どうやらここで問題なくできるらしい。よかった!これで蘭州やら西寧までバスで行くという手間が省けた。

まずは向かいの写真屋で写真を撮る、という話。証明写真なら手持ちの物があったのだが(もちろん中国特有の病的なフォーマットのものではないが)、ここで必要なのは写真をデータで貼り付けた申請書。事務所に来ていた人民も皆、写真のプリントされた申請書を提出していた。
事務所で対応してくれた職員の一人、胡さんが親切に写真屋まで付き添ってくれた。
撮影の前に鏡の前に座らされ、髪を整えてくれたりするところがいかにも中国っぽい。胡さんによると、延長できるのは30日、今日の午後には手続きが完了するらしい。
たまたま客として写真屋に来ていた張さんは、大学時代に日本語を少し勉強したということで、ちょっとだけ日本語を話すことができた。申請書が完成するのを待っている間、楽しくお喋り。

あいにく待っている間に昼休みとなった。12:00~14:30の間が昼休みであるらしい。
付き添ってくれた胡さんと一緒に事務所へ戻る。事務所には科長さんがいて、一緒にどうだと食事に誘われた。そしてなんと!近くの食堂で牛肉麺(いわゆる蘭州ラーメン)をご馳走してくれた。ビックリ・・・。
なんだか皆さんとても感じがいい。

食事の後、科長さんが公安の門番の部屋へ案内してくれた。「ここで待っていていいよ」と仰ってくれる。
が、しばらく時間があるので、この間に本屋や宿を当たることにした。
ちなみに、自転車は親切に事務所の中に置かせてくれた。昼休みの間、事務所は施錠してシャッターが下ろされるのだ。

門番の人に本屋の場所を教えてもらい、まずはそこに行ってみる。
なかなか大きな本屋だった。店員の人も実に親切で感じがいい。丁寧な対応がどこか日本人ぽい。意外だな・・・。
甘粛省の道路地図と中国全土の道路地図帳を入手できた。
どの国でも本屋の中を見て回るのは楽しくて、あっという間に時間が過ぎた。

帰りがけに、道路沿いにあった小奇麗で自転車の入れられそうな招待所を当たってみた。二人部屋が一泊50元。問題なく普通に泊まれるっぽい。
というのは、中国の宿泊事情はちょっと複雑で、建前上外国人が宿泊できるのは、公安局指定の宿(つまりは中~高級ホテル)に限られる。
ちょっと触れておくと、中国のホテルには大きさや設備によりグレードの低い順に、飯店、大飯店、酒店、大酒店、賓館、大厦などといったものがあり、これらが中~高級ホテルに相当する。ただし、名称に明確な規定があるわけではなく、商店が超市と名乗るように、小さなところも賓館などと名乗っていたりする。一応、中国政府は1~5☆までランク付けをしている。
一方、いわゆる安宿の類には、旅社、旅館、招待所などの名称がある。

パスポートが公安に預けたままになっているので、あとでまた来る旨を伝えていったん公安へ戻った。
いやにトントン拍子に事が運んだなぁとこの時は思っていたのだが・・・。

14:30ちょうどに公安の事務所が開いた。
手続きに必要な申請書の記入にあたり、パスポートのビザとスタンプのページのコピーが必要、ということで隣のコピー屋へ。ここも胡さんが親切に付き添ってくれた。
午前中の写真撮影が38元(高い!)、コピーが2元。

さて、ここから少々面倒な問題が次々と起こった。
申請書には、宿泊先の名称のみならず部屋番号まで記入する必要があるらしい。つまり、先に宿泊先が決まっていないと申請すらできない。
ちなみにこれは、「今日発つのか?」と最初に訊かれたときに、「はい」と答えていれば記入の必要などなかったかもしれないし、延長手続きすら今日中に完了した(結局翌日受取りとなったので)かもしれない。
この日はすっかり酒泉に泊まる気満々だったので、発つのは明日と答えてしまっていた。
先ほど当たってみた招待所の名前など覚えていない。部屋番号まで必要だから先にチェックインしないとダメか、ということでマユミに走ってもらったのだが・・・。
結果は、外国人は宿泊できない。いや、先ほど当たったときも筆談してたんだから外国人とわかったはずなんだけど・・・。

そうですか。やっぱダメですか・・・。
町中には招待所が腐るほどあるのだが、どこも宿泊不可。いくつか当たってみたのだが、どこもダメ。酒泉は徹底しているようだ。
外国人は公安指定の宿に限られる・・・胡さんはそんなことお見通しで、最初から近所の酒泉賓館を勧めてくれていた。ここは、中国政府の付けている星のランクでは最高級の5☆。立派な外観の、見るからに高級そうなホテルである。とても泊まる気にならない。

いったん申請を中断し、歩いて宿探しに出かける。
招待所はダメ、それならと酒泉賓館ほど高級ではない、賓館と看板を掲げているところを片っ端から当たってみるが、どこもダメ。外国人は宿泊不可。徹底している。
困った・・・。
一縷の望みを託し、旅行人に載っている金泉賓館を当たってみることに。住所を頼りに探したのだが、どうにも見当たらない。
人に訊き訊きようやくたどり着いたそこは、酒泉賓館以上に高級そうな大酒店に生まれ変わっていた・・・。
万事休す。

胡さんが教えてくれたのは、酒泉賓館のほかにもう一つ、酒泉飯店。星で言えば3☆であるが、堂々とした立派なホテルであるため後回しにしていた。
最後の物件。
フロントに掲げられた料金設定によると、一番安い部屋が388元。仕方ない・・・一泊だけだしここで手を打つか。
フロントで筆談を交わすと、オフシーズン料金であるのか、一泊268元だった。そりゃありがたい。ここに決定!

即チェックインを済ませ、パスポートを持って公安に舞い戻りたいところだったのだが、ここでまたも問題発生。
「ビザが切れているから最初に公安へ行け」という。チェックインできない・・・。
ビザが切れているはずはない。実際今、延長の手続きだってスムーズに進んでいるのだから。
問題は、パスポートのビザに表記された日付けにある。中国のビザはわかりにくいことに、ビザの有効期日が書かれていない。発行日(実際には申請日)と入国の期限のみが表記されている。30日とは書かれているのだが、いつから30日なのかは入国スタンプの日付けを見ないとわからない。

ホテル側は入国期限をビザの期限と思い込んでいる。いろいろ説明を試みるも、これを筆談でやり取りするのは不可能だ。
実際、筆談はかなり難しい。中国人の書いてくれる字はほとんど読めない。相手の書いてくれたことが一つもわからない、ということもしばしば。

マネジャーの女性が長々と電話でどこかへ確認してくれて、ようやく宿泊できる運びとなった。
中国は、このあたりのお役所仕事的な手続きが非常に面倒くさい。ホテルの人も皆さん感じはいいのだけれど・・・。
400元をデポして(差額をチェックアウト時に返してくれるシステムらしい)、部屋の鍵を受け取る。

急ぎ公安に舞い戻る。18:00に閉まると聞いていて、戻ったのが17:30を過ぎていたから、ギリギリセーフ。
胡さんは自分らのことをちょっと疑っていて、一泊いくらだったと訝しげに聞いてくる。
268元と正直に答えると、「うん、そんなもんだ」と納得していた。
ホテルに提出してしまった申請書の一枚をもう一度書いたり、胡さんがデータを打ち込んだり領収書を切ったり、けっこう時間がかかった。
18:00きっかりに帰っていく女性職員たちを尻目に、胡さんには20分ほど残業をさせてしまった。お世話様でした。

手続がいろいろと面倒なのだけれど、延長中である旨の証明書を出してくれたり、領収書をきちんと切ってくれたり、仕事はしっかりしている。
ビザの延長にかかる費用は、これもえらく半端だが168元。
誤算だったのは、てっきりビザの切れる日から30日延長してくれるのかと思っていたのだが、手続きをした日から30日の延長となること。
ビザが切れるのは11/9だから、四日間ほど失ったことになる。
致し方なし。どこで延長可能なのかもわからない状態で、ビザの切れるその日に延長手続きするなどという危ない橋は渡れない。万一、その日に公安が閉まっていたりしたら、その時点でアウトだし・・・。
二回目の延長ができるのかどうか、定かでない。胡さんによると酒泉では可能であるらしい。
明日から30日でどこまで走れるかわからないが、この先は特に観光する予定もないし、脇目もくれずひたすら走るしかあるまい。

結局、のんびりするつもりがなんだかんだで忙しい一日だった。
公安やホテルの時計はもちろん北京時間になっている。
ややこしいのでホテルに帰ってから時計を一時間進めた。今後は北京時間で生活だ。

夕飯は、近くの食堂で小籠包と海苔のスープを食べた。もちろん旨いし、店の人も感じがいい。
酒泉は大きすぎず、滞在のしやすい町だ。
食事や買い食いをするところにもまったく困らない。町にどことなく生活感があり、何日か滞在したら楽しいだろうなと思った。

帰りがけ、ライトアップでもされているかと鐘鼓楼に行ってみたが、特に何もされていなかった。観光スポットでありながら余計なことをされておらず、人民の生活に溶け込んでいる姿がむしろ好印象。
ずっと気になっていた焼き芋を路上で買って食べてみた。8元/kgという安さ。今どき日本で食べたらいくらすることやら・・・。
なんだかんだで今のところ中国はとても居心地がいい。人は感じがいいし、食べ物が豊富で何を食べても旨い。

ホテルに帰って浴びた今回のシャワーは何日ぶりだったのか・・・垢すりで擦るとすごいことになっていた。
ホテルにはWiFiがあるのだが、遅くて使い物にならない。ま、それ以前に規制がかかっているから、普通の状態では閲覧できないサイトが多いわけだが。日本語のブログの類はまず見られない。
バッテリーを充電したり、洗濯したり、シュラフを干したり・・・宿でもやることが目白押し。
あぁぁ一日くらいのんびりしたい・・・。

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大学で日本語を勉強したという張さん               夕飯は小籠包と海苔のスープ
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