FC2ブログ

河西回廊 その2

2012/10/31 水
始:9:00 ~ 終:17:15 走行:91km
~ 布隆吉 ~ 玉門の30km手前

微風快晴。夕方になって少々雲が出た。7:00の気温-5℃。
伝家の宝刀のダウンジャケットはまだ出していないのだが、ここのところ寒くてあまり眠れない。
昼と夜の気温差が激しい。日中は風さえなければポカポカ陽気だ。

高速の料金所の前に昨日果物を売ってたおっちゃんがいたので、今朝も寄ってナシを買い足した。行動食は果物ならふんだんにある。
料金所のゲートのところで公安に呼び止められたが、行き先を聞かれ、気をつけて走れと言われただけだった。
緩~い上りを坦々と走る。午前中はさすがにまだ寒いが、今日は昼頃になると冬用のジャージを脱ぐことができた。
途中、大型トラック二台が事故っていて、走行車線を塞いでいた。自転車で追い越し車線を走る始末。事故の整理をしていた公安の警官は、笑顔で手を振っていた。

50kmほど走ったところに布隆吉のパーキングがある。
遠目にはいかにも建設中っぽく見え、半信半疑のまま寄ってみたのだが、奇跡的に機能していた。食堂もトイレも、GSに併設された商店もある。これには思わず舞い上がってしまった。
トイレの水が使えることを確認して、まずはメシ。回鍋肉とジャガイモの炒め物、今日は豪勢に二品も食べた。米飯と饅頭はどちらも食べ放題で僅か三元(40円くらい)。タダみたいなもんだ。

数少ない機能しているパーキングということで、トラックやバスがたくさん立ち寄る。
バスが来ると食堂の人が外に飛び出して、バスから群れ出してくる人民に向かって「向こうへ行け」と怒鳴る。向こうというのは反対車線のパーキング、高速の下をくぐって行けるようになっている。
どういうことになっているのかよくわからないが、とにかくバスに乗っている人民に来られては迷惑である様子。まんまとこちらの食堂の中に入ってきた人民もすべて追っ払われていた。
どうやらお湯だけもらいに大量の乗客が押し寄せるのを嫌っているらしい。ポットを持ってバスの乗客が何人か店に入ってきたのだが、見事に全員追い払われた。最後には出入り口や厨房の扉を施錠してしまうという徹底っぷり。

そこに、やはりお湯をもらいにきたらしい一人のおばちゃんがいた。他の人民たちが追い払われて店からすごすご出て行く中、おばちゃんは自分らの隣のテーブルに堂々と座り、前の客の残り物をパクパク食べていた。
スゲーな、おばちゃん。いや、捨ててしまうよりはずっといいようにも思える。人民はたくさん食べるんだけど、けっこう残しもするから。
おばちゃんは、外にいる他の乗客の様子を伺いながら食べ続ける。
店の人も気付いていて、「ねぇ、ちょっとあの人・・・」と店員同士で話しているのだが、おばちゃんのあまりに見事な食いっぷりに声をかけられないでいる。
天晴れ!おばちゃん。最後は余りものをカップに詰め、やはり残っていた酒の徳利と一緒にお持ち帰り。これで一食浮いたに違いない。
いやー逞しい。いろいろな人がいてホントに面白い。

食事の後はトイレで足を洗い、靴下を洗濯し、髭を剃って・・・残念ながら蛇口が短すぎて頭は洗えないから、水を余分に汲んで後ほどテン場で洗うことにした。
洗面台で最初に足を洗っているとき、ふと横を見ると、「衣類と足を洗うな」と書かれたプレートがあった。あらら・・・と思っていたら掃除のおっちゃんが入ってきて、プレートを叩きながら、「足を洗うなと書いてあるだろ」というようなことを怒鳴る。
申し訳ねぇ、おっちゃん。が、こちらとしてもこんなチャンスは滅多にない。ちょっとだけとお願いして、そのまま強引に洗わせてもらった。
靴下を洗っているときもおっちゃんはガミガミ言っていたが、髭を剃るなとは書いてないからか、髭を剃っているときは何も言わなかった。
後ほどマユミに確認すると、女子トイレのほうには何も書かれていないらしい。男のほうは足を洗ったり洗濯したりする人が多いのかな?ま、自分も高速のパーキングのトイレなんて半ばそのためにあると思っているけど・・・。

水もトイレで汲み、GSに併設された店で行動食を買い出し。こういうところは普通の商店に比べて割高なのだけれど、他には店などないのだから四の五の言っていられない。
完全に高速に寄生している・・・。

長居したパーキングを出る頃になると空に雲が湧いていた。
再び走り始めていやにスピードが乗るなぁと思ったら、珍しく追い風が吹いていた。こりゃ楽チン。

ウイグルを出て甘粛省に入ってからテン場に困るようになった。
いや、人が住んでいないわけだから周りにテン場はいくらでもあるのだが、高速から出るのが困難になった。ガードが固くなったと言おうか、道路脇に立つばら線のフェンスに弱点がなくなった。

玉門の手前30kmほどのところまで来て、ようやくフェンスの壊れている(壊されている)場所があった。
二人がかりで急な土手の下に自転車を下ろし、その場所から高速の外に脱出。傍から見たらすごく怪しい行動に違いない。
近くに町があるらしく、フェンスの外にはキレイな舗装路があった。

いつものように道路脇に自転車を止めてテン場の偵察をしていると、トラクターに乗った夫婦が通りかかった。不審そうな目でこちらを見る。いや、決して怪しい者ではございません。
水のない川底に下りて奥へ進んでみたのだが、地面がちょっとぬかるんでいる。そのままさらに奥に詰め、脇に入ったところに乾いた場所があった。
テン場に定めて幕営。久しぶりに人目にまったくつかない場所である。
暗くなる直前、ペットボトルの水で頭を洗った。日が沈むとさすがに寒い。
20:00の気温-8℃。ついさっきまで水で頭を洗っていたというのに・・・。

余談62 中国のトイレ事情
基本的に公衆便所の類はほとんど存在せず(食堂にもまずトイレはない)、クソミソ一緒といった表現がピッタリの中国であるが、(まだ比較的新しい)GSや高速のパーキングにはトイレがある。
これらはいわゆるニーハオ・トイレ。仕切りはあるがドアはなく、下を流れる水路を隣の人のウ○コが流れてくるという例のアレ。
中にはドアのついているトイレもあるのだが、ここでおもしろいことが観察される。
せっかくドアがついているのに、ほとんどの人がドア全開でしゃがんでいる・・・。
思うに、普段ドアなしのトイレに慣れ親しんでいるから、ドアを閉めるのが逆に恥ずかしいのか、もしくは閉じ込められた気分になって落ち着かないのか、そんなところだと思う。
要するに、この国のトイレにドアなど無用の長物なんですね。

一つ断っておくと、いま述べたようなトイレは上等の部類である。ニーハオ・トイレであるにしろ仕切りがあるのはまだマシだし、水が流れているのなら上等である。
仕切りはまだしも、最悪なのは水が流れていないトイレ。水が流れるようにコンクリート作りでありながら、水がいっさい流れていないトイレ。
これはすごいことになっている。中に入った途端、足の踏み場がない・・・。穴を掘っただけのトイレのほうがずっとマシだ。
いったいこれはどうやって処理しているのだろうか?それとも処理など一切せず、ずっとこのままなのだろうか?夏場などすごく臭うと思うんだけど・・・。

仕切りのないトイレは他の国にもある。中央アジアのトイレなんて衝撃的だった。
地面に穴が開いているだけ。まぁそんなのは別に珍しくもなんともないと思うが、その穴が一つの部屋に四つも五つも並んでいるというのはさすがに初めてだった。
見知らぬおっちゃんと隣に並んでしゃがんだこともある。
日本にいたら一生味わえないシチュエーション。が、人間というのは単純なもので、周りの人間がすべてそれが普通という感覚であると、まったく恥ずかしさというものがなくなる。(人にもよるのだろうが)すぐに慣れて普通にできるようになる。

中国というところは、中身よりも外面を重視する。それはトイレにもよく現れていて、絵を描くところでは外面よく水洗にしたりするのだけれど、これがいっさいまともに運用されない。
むしろ穴を開けただけのトイレならここまで酷い状況にはならないはず。ま、あまりに人が多すぎてそんなトイレは成立しないのだろうけど・・・。
トイレに限らずあらゆることが最終的に取り返しのつかないことになっている、ような気がする。

逆の意味で驚きだったのがイランのトイレ。非常に清潔である。
ムスリム圏のトイレはどこもキレイであるが、中でもイランはずば抜けていた。イランのところで書いたからここでは詳しく書かないが、世界一清潔なのではないかと思う。
日本のトイレのようにウォッシュレットがついているわけではないが、シンプルな形状の便器にシンプルなシステムということが相まって、とにかくキレイで理にかなっている。

IMGP6866_サイズ変更  IMGP6870_サイズ変更
微風快晴 午前中はまだ寒い                  ウイグルを出てからばら線のガードが固くなった

IMGP6872_サイズ変更  IMGP6875_サイズ変更
緩~い上りを坦々と走る                   午後になっていやにスピードが乗るなぁと思ったら、珍しく追い風

IMGP6876_サイズ変更  P1170131_サイズ変更
ガードが固くて高速から出られない・・・         久々に人目にまったくつかない場所(写真で見るとどこも一緒だが)
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment