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ケープタウン その1

2010/2/16 火
ほぼ定刻通り0:00に香港をテイクオフ。機体はB747。キャセイの機体は、シートのリクライニングがシートバックを倒すのではなく座面がスライドするタイプなので、足元が広くて非常に良い。マニアックな話だが(航空機オタクなもんで)、エンジンもプラット&ホイットニーではなくロールス・ロイスだし、どことなくこだわりを感じる造りである。
香港と南アフリカの時差は-6時間。時計を6時間戻し、6:30にヨハネスブルグに降り立つ。
さて、南アフリカの空路での入国だが、出国のための航空券がないと入国できないという話を聞く(陸路ではそんなことはまったくないようだが)。少なくともケープタウンでは、その場で隣国行きの航空券を買わされたという話も聞いたことがある。アフリカは陸路で移動する予定のため、自分らの次の航空券はマドリッド発である。
入国審査でどう説明しようか、ラウンドのチケットなんだからこれを提示してしぶとく説得するしかないだろう、などと考えつつドキドキしながらパスポートコントロールへ行くと、出国の航空券どころか何も聞かれないままあっさり入国できてしまった・・・。入国カードも税関申告書も何もない。
税関で申告なしのグリーンの方を通過しようとしたら、抜き打ち検査にあった。係の兄ちゃんに脇に呼ばれる。
「何か食品は持ってないか?」「持ってないけど」
兄ちゃんは簡単にザックをまさぐって
「これは衣類か?」「衣類と寝袋だよ」
「寝袋?どこかでキャンプするのか?」「たぶんナミビアでキャンプすると思う」
「ナミビアか、そりゃナイスだな」
・・・
終わりかよ!特にザックを開ける必要もなく税関もあっさり通過。恐ろしいほどスムーズだった。少なくともヨハネスブルグであれば、何の問題もなく片道航空券で入国可能なようだ。
さすがに国際空港では世界最悪の凶悪犯罪都市の片鱗をのぞかせることもなく、他の国の国際空港と何ら変わりはない。乗り継ぎの時間が2時間しかなく、入国審査で手間取ったら乗り遅れそうで不安だったのだが、恐ろしいほどスムーズに30分以上前に国内線の出発ゲートまで漕ぎ着けることができた。
ブリティッシュエアウェイズのB737も定刻通り8:30にテイクオフ、僅か2時間ほどのフライトでケープタウンに到着。
国内線のターミナルはとても小さく、両替えもATMもない。ターミナルの外に出ても何もない。さてどうするか、と考えながらとりあえずタバコを吸っていると、タクシーの運ちゃんに声を掛けられる。「南アフリカ・ランドを持ってないんだよ」と言うと、近くのATMに寄るから大丈夫だと太鼓判を押す。CAT & MOOSEまで230Rと言うので乗っていくことにした。
空港から市街までは120kmでぶっ飛ばして30分弱。CAT & MOOSEに部屋もとれた。ドミの小部屋で一泊225R(トイレ、シャワー別)。1Rは約12円であるから、南アフリカの物価はかなり高いことになる。そんなわけで日本人のパッカーはCAT & MOOSEに集まる。CAT & MOOSEは有名な日本人宿なのである。
既に6人ほど日本人がいたが、さすがにアフリカくんだりまで来ているだけあってツワノモ揃いである。北から下ってきた人が多く、色々と情報をもらえて助かる。
やはりスーダンはVISAの取得に時間が掛かるらしい。特に南からスーダンを抜けるのは相当困難なようだ。そうですかぁ・・・やはりエチオピアからイエメン経由でエジプトに飛ぶしかないかぁ。格安航空券が存在するため、最近はこのルートを取る人が多い。ムスリムの国であるスーダンは魅力的なんだけどなぁ・・・。
スーパーの場所などを聞いて外に出てみる。ケープタウンはヨーロッパの街のようである。白人がやたらと多く、ここはどこ?といった感じ。坂道のある街の感じといい、空や空気の感じといい、どことなくプンタアレーナスやウシュアイアなどパタゴニアの街と似ているなと思ったが、宿で話した人はオーストラリアとそっくりだと言っていた。
物価が高く、とても外食などする気にならない。宿には台所があり、調理用具も揃っているので、皆宿で自炊している。早速自分らも今日から自炊生活である。

2010/2/17 水
朝起きると快晴!テーブルマウンテンに登る予定であったが、喜望峰に行くという同宿の人のレンタカーに同乗させてもらえることになり、急遽予定変更!5人で喜望峰へ向かうことになった。
車はオペルの小さなハッチバック、おそらくレンタル料の一番安い車だ。途中から運転したのだが、シフトフィールがすこぶる良くて驚いた。こんな何の変哲もない小型車なのに・・・日本車にはないカチッとしたシフトフィールに欧州車の底力を知る。
出発しようと思ったら、バックギアが日本車と違う位置にあってギアの入れ方がわからない。仕方なく3人で押して縦列駐車から脱出し、レンタカー屋に戻って操作の仕方を教えてもらった・・・あっ!そこを引くのね。
気を取り直して出発!行きはケープ半島の東側を南下。海岸沿いに出ると素晴らしい景色が広がる。サイモンズ・タウンを越えてしばらく行くとボルダーズ・ビーチで、ペンギンの営巣地となっている。おそらくパタゴニアにいたのと同じフンボルトペンギンだと思うのだが、ここではケープペンギンと呼ばれる。相変らずペンギンは愛らしいのだが、ビーチがあまりに人工的でイマイチ・・・入場料を払ってビーチに下りることはしなかった。
そのまま海岸沿いに南下すると、喜望峰自然保護区に入る。入場料は一人75R。まずはケープ半島の先端にあるケープポイントへ。そのすぐ脇にあるのが所謂喜望峰なのだが、ケープポイントの方が見栄えがするし、世界的にはケープポイントの方が有名なようだ。
ケープポイントからの眺めは筆舌に尽くしがたい。特に新しい灯台を見下ろせる最も先端のビューポイントからの眺めは圧巻だ。向かって西が大西洋、東がインド洋ということになる。風が強く、白く波立つ大西洋側に対し、インド洋側はべた凪である。岬を境に大西洋側にだけ筋状の雲が湧き、インド洋側は抜けるような青空だ。どうしてこんな風になるのかわからないが、実に不思議な景観である。この南には南極しかないのかぁ・・・などと考えると感慨深い。アフリカ縦断のスタートとしても、ゴールとしてもまったく申し分ない。
景色を十分堪能してから、隣にある喜望峰まで車で移動。バスで来ている団体客が多く、喜望峰の看板の前で写真を撮るのはあきらめた。特に中国人(おそらく香港からの)が鬱陶しい。いちいち恥ずかしいポーズを決めて写真を撮るのはやめてくれ・・・見てるこっちが恥ずかしくなる。
帰りは半島の西側を北上。途中にはダチョウ牧場もある。何もかもあまりにキレイで、とてもアフリカにいるとは思えない。時々道路脇で食事するヒヒなどを見てアフリカにいることを思い出すといった具合だ。
半島の根元付近には、チャップマンズ・ピーク・ドライブという有料道路がある。岩山の断崖に作られた10kmほどの道路で、その美しさは世界的にも有名らしい。確かに驚きの美しさ・・・金を払ってでも走る価値は十二分にある。道幅も決して広くはなく、飛ばすための道路ではなく眺めを楽しむための道路とでも言おうか、日本にはあまりないタイプの有料道路である。サイクリストにも有名らしく、たくさんのロードレーサーが走っていた。こんなところを愛車のビアンキで走ったらトリップしそうだ。
道路脇に車を停めたら、ちょうどスウェーデンのファッション誌がモデルの撮影をしていた。さすがにモデルはキレイな人で、自分らも一緒にパチリ。
一度宿に帰って夕飯を食べてからシグナル・ヒルという夜景スポットへ。ケープタウンは日が長く、この時季でも20:00を過ぎてようやく暗くなりはじめる。シグナル・ヒルは町の西側にある丘で、ケープタウンを見下ろすことができる。
暗くて道がよくわからず、時々住宅街のガードマンに道を聞きながらレンタカーで行ってみると・・・あまりに見事な夜景に本日何度目かの絶叫!言葉にならないですなぁ。
宿に帰ってから中庭の見える食堂兼共用スペースでワインを飲みながらおしゃべり。毎日合宿みたいで実に楽しい。ホントに居心地のいい宿だなぁ。

17feb2010 ボルダーズビーチ3 17feb2010 ケープポイント17
ボルダーズ・ビーチのケープペンギン         ケープポイント・・・筆舌に尽くしがたい

17feb2010 ケープポイント19 17feb2010 ケープポイント25
岬を境に大西洋側にだけ筋状の雲がわく      風が強く、白く波立つ大西洋側      

17feb2010 有料道路9 17feb2010 有料道路17 モデル撮影
チャップマンズ・ピーク・ドライブ・・・絶句!     スウェーデンのファッション誌のモデル・・・絶句!

17feb2010 シグナルヒルの夜景1
シグナル・ヒルから見る夜景・・・絶句!

2010/2/18 木
今日も快晴!
宿ではそれぞれが好きな時間に起き、好きなことをやる。様々な観光スポットに行く人、旅立ちの準備をする人、宿の中庭で寛ぐ人、などなど。こういうのっていいなーと心底思う。
西に向かってひとまずナミビアへ行くナオさんを見送った後、水とサンドイッチを持ってテーブルマウンテンへ。宿からテーブルマウンテンの基部に向かう途中は閑静な高級住宅街である。斜面に沿ってセンスのいい豪邸が建ち並ぶ。上に行くほど金持ちで、セキュリティのバッチリ効いた豪邸に白人の金持ちが住んでいる。いったいどんだけ金持ってんだよ、という感じだ。
登山口のあるロープウェイ駅まで宿から1時間。道路は縦列駐車の車で溢れかえっている。人がそれなりに登っているにも関わらず、大自然に分け入っていくという醍醐味がないにも関わらず、ここのトレッキングは実に気持ちいい。アンナプルナのトレッキングとは大違いだ。何がそう感じさせるのか、トレッキングの良し悪しの要件というのは実に難しいものだ。
基部から2時間でテーブルマウンテンの上に出る。まさにテーブルマウンテン、山の上はテーブルのように広くて平らだ。ケープタウンの町がよく見える。サンドイッチを食べながら、のんびりと景色を満喫する。日差しが強烈で、日焼けした顔と首の後ろがヒリヒリする。
歩いて下りて、買い物をして帰る。今日の夕食も賑やかだ。毎日合宿みたいでホントに楽しい。夕食のメニューはそれぞれてんでんバラバラ。手の込んだ料理をする人もいれば、買ってきた惣菜を食べる人もいる。それぞれがそれぞれのペースでやっているのが実に心地いい。
旅慣れた人たちの色々な話を聞いてるだけでまったく飽きない。やはりアフリカくんだりまで来てるパッカーはスケールが大きくてユニークだと思う。

18feb2010 テーブルマウンテン1 18feb2010 テーブルマウンテンから10
ケープタウンの代名詞テーブルマウンテン      山頂からの眺めが素晴らしい

2010/2/19 金
今日も快晴!
ケープタウンの後は早速ナミビアに向かおうと思っていたが、一緒に喜望峰へ行った大阪の二人の勧めで、その前にレソトに行くことにした。
午前中に駅の傍にあるバス会社の窓口でブルームフォンテン行きのバスチケットを取る。ブルームフォンテン行きは何社かのバスが出ているが、無難な線でインターケープにした。料金はちょっと高目で、一人370R。
昼食はカズさんお勧めのエチオピア料理のレストランへ。別の宿に泊まっている、ボランティアでアフリカに来ているという日本、韓国、ブラジルの女の子4人も交え9人での楽しい昼食となった。世の中にはいろんな人がいて刺激になる。
エチオピアに行った人たちの話では、ここのインジェラはとても美味しくて、エチオピアでは決して食べられない代物だという。米を原料にしているらしいここのインジェラは酸味がなくて、確かに普通に美味しかった。果たしてエチオピアに行って、本場のインジェラが食べられるだろうか?はまる人ははまると言うが・・・。食後に飲んだエチオピア・コーヒーはエスプレッソのようで美味しかった。
午後からはライオンズヘッドに行った。やはり宿から基部までは1時間弱、基部から頂上まで1時間であった。無風快晴、日陰もほとんどなく倒れそうだった。テーブルマウンテンからとはまたちょっと違った眺めを堪能できる。
昨日と同じように買い物をして帰り、宿で楽しい夕食タイム。連日の山歩きでけっこうクタクタになった。

19feb2010 ライオンズヘッドから10 19feb2010 ライオンズヘッドから17
ライオンズヘッドからの眺め              テーブルマウンテンと一味違った眺めを堪能できる
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Comment 2

There are no comments yet.

ANI  

No title

はじめまして。
羨ましいと思いながらいつも楽しく拝読させて頂いています。
香港から南アフリカに無事到着されたようで、勝手にひと安心していました。

エチオピアまでは物騒な話をよく耳にしますが
お気をつけて、これからも良い旅を・・・!

2010/02/23 (Tue) 01:39

マユミ  

No title

ANIさん、はじめまして!コメントありがとうございます。
アフリカ大陸を北から旅してきた人たちから、いろいろと情報をもらって、危険を回避しつつ楽しく旅を続けて行きたいと思っています。
これからも見守ってくださいね!

2010/02/26 (Fri) 05:31

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