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エスファハーンとシーラーズの小旅行 その5 ペルセポリスと山のキャンプ地と

2012/6/22 金

晴れ。
7:00起床。あんな時間に寝たから何時に起きることやら・・・と心配していたのであるが、彼らはキッチリ起きてきた。すごい。
布団やピクニックセット、テントなんかをこれでもかというくらい車に積み込む。
8:05出発。すごい。ピクニックやキャンプは手馴れているから、準備も驚くほど早いのだ。
途中の町で朝食の買い出し。パンとクリームチーズをササッと買ってきてくれて、車を走らせながら食べる。チャイも自前のポットに買ってきてくれた。こういう段取りがすごい。

9:40ペルセポリスに到着。チャイを飲んでさっそく遺跡に繰り出す。
入場料はやはり彼らが払ってくれてしまった。しかも、フレイドンがマユミのために帽子まで買ってきてくれた。なんて優しいやつなんだ、フレイドン。

多くのイラン人の精神の拠りどころ、ペルシア帝国(アケメネス朝)。その象徴、ペルセポリス。
だのに、歩き方のペルセポリスの項の第一声ときたら・・・遺跡ファンの間でも、ヨルダンのペトラ遺跡、シリアのパルミラ遺跡とともに「中東の3P」と呼ばれ・・・。
アホか。どうでもええがな、そんなこと。
続く説明はラピュタのムスカの台詞を髣髴とさせた。ちょっと目を引いたのでついでに。
・・・イランでは一般に「タフテ・ジャムシード」という。タフトとは玉座、ジャムシードは伝説上の王の名、つまり「ジャムシード王の玉座」という意味だ。

ペルセポリスは素晴らしかった。見事だった。
レリーフがたくさん残っていて実に興味深い。そこには、王に貢物を献上する属国の使者が描かれている。遠く西はリビアやエチオピア、東はスキタイ、インドまで。衣装や貢物からどこからの使者であるか特定できるほど緻密に描かれている。

王墓に上るとペルセポリス全体が見渡せる。
この王墓ってのが山の岩肌を削り出して造っているのだけれど、あまりのスケールに見ているだけで気が遠くなるような作業を連想させた。

敷地内にある博物館には入らず出口へ向かった。それでも急ぎ足で全体をざっと見学して三時間。好きな人がじっくり見ようと思ったら、丸一日かけても見終わらないと思う。直射が強烈でものすごく暑いから、夏は避けたほうが無難かもしれない。

駐車場の売店でファルデを買ってもらって食べる。彼らが持ってきてくれた氷水も最高。何から何までおんぶに抱っこなのであった。

13:00前にペルセポリスをあとにした。
次に向かったのはパサルガダエ。ここに偉大な王、クーロシ(キュロス、サイラス)の墓がある。アケメネス朝最初の首都でもある。
ペルセポリスから100kmくらい離れているから悪いと思いつつ、イラン人の多くがその名を口にするクーロシの墓はぜひ見てみたかった。二人は、見るのが当然のごとく車をパサルガダエに向けてくれた。
途中、道路脇にあるナグシェ・ラジャブのレリーフを柵の外から見ることができた。こちらはササン朝時代のもの。

一時間ほどでパサルガダエに到着。ほとんど人がおらずひっそりしている。
すぐにクーロシの墓が目の前に現れる。想像していたより小ぢんまりとしたピラミッドだ。地位や名声を考えると、その墓はあまりに小さく見えた。
寛大で慈悲深く、支配下の民族にも実に大らかな政策をとった王であったと伝えられている。バビロンに捕囚されていたユダヤ人を解放したのもクーロシである。

敷地は広大で、車でないととても回れない。
クーロシの墓から奥に進むと、宮殿跡や神殿跡がある。だだっ広い平原にひっそり佇む遺跡は印象的だ。
ただ、猛烈な直射日光に焼かれそう・・・。

すべての見学を終えて移動。
フレイドンが弁当を買ってきてくれて、まずは木陰にシートを敷いて腹ごしらえ。ゴルメサブズィーとご飯の旨かったこと。
それから滝のあるキャンプ地に車を走らせる。途中で桃を買ってくれた。
この滝、すぐ近くなのかと思ったら恐ろしく遠かった・・・。
周りにだんだん木が増えてきて山の中に入っていく。山自体にはほとんど木がなく、背の低い草がポツポツ生えているのみ。なかなかすごい風景だ。

まだまだ着かない。
人家などまったくないようなところだから、ガソリンが心もとなくて心配になってしまった。
山を越えて町に入り、ようやくガソリンを補給(おそらくフレイドンの計算通り)。この町で食料も仕入れた。
ようやく着くのかと思ったら、まだ着かない・・・。

すっかり日が暮れて暗くなってしまった。
21:00到着。結局、昼を食べてから四時間くらい車に乗っていたことになる。いったいどこなんだろ、ここは???二人に訊いたのだが、歩き方の大雑把な地図ではわからなかった。
着いた場所自体は簡単なキャンプ場のようだった。トイレがある。驚いたことに水洗だ(イランはどこもそうだけれど)。
すぐ近くに滝があるらしい。水音はするが何も見えない。真っ暗だから。
「朝になったらキレイに見えるよ」と教えてくれた。

さっそくテントを張る。イラン人のよく使っている、ワンタッチで自立するタイプのテントだ。
他にも何張りかテントがあるが、とても静かで快適。イラン人はピクニックが大好きであるが、羽目を外してバカ騒ぎしているところは見たことがない。いや、むしろピクニックに慣れているからこそなのか、どこでもゆったりと静かに楽しんでいる風である。一つにはイラン人の気質、そして一つにはノーアルコールなのがいいのだと思う。

テントの中に布団を敷き、ブドウをいただきながらのんびりする。
フレイドンが珍しい虫を捕まえてきた。尻の部分が発光している。何かの幼虫であろうか。こんなの初めて見たな・・・。
しばらくしてふと気付くと、フレイドンの姿がなかった。どこに行ったのだろうと思っていたら、焼きたての肉を持って戻ってきた。鶏のレバーと心臓のキャバーブ。どこかで肉を焼いてくれていたらしい。なんと・・・あまりの気遣いと働きっぷりに申し訳ない気持ちでいっぱい。
焼きたての肉をパンに包んでいただく。旨すぎる・・・。

この場所の標高は2,150mほど。さすがに涼しい。外は満天の星空だ。
0:00過ぎに就寝。フレイドンは自分らの着替えまで持ってきてくれていた。どこまで気が利く人なんだろう。
テントは四人が十分横になれる広さだったのだけれど、この晩モハンマドは車で寝たようである。

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イラン人の原点                          ペルセポリス

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レリーフが秀逸                         王墓・・・削り出して造ったのかと思うと気が遠くなる

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王墓に上るとペルセポリス全体が見渡せる

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暑くてファルデが最高!                      偉大な王クーロシ

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パサルガダエにある偉大な王の墓                木陰でランチ

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テントでディナー                           発光する虫
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