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長居したレズバンシャーを発ってラシュトへ

2012/6/5 火
始:10:35 ~ 終:16:00 走行:74km
~ Kapur Chai ~ Bandar-e-Anzali ~ Ghazian ~ Khomam ~ Rasht

晴れ。
8:00に起きてパッキング。
朝食をいただいて10:35にファルフード宅を出発。町外れまでファルフードが見送ってくれた。
どうしてもということでファルフードがマユミの自転車に乗る。ファルフードにしてみれば、荷物で重い自転車に代わりに乗ってくれたということであると思う。
ファルフードに案内されるまま一緒にポリスに行き、基本的に不要なはずであるが、滞在証明か何かの手続き。この先問題がないようにとファルフードが気を回してくれたのだ。
別れ際、それまで笑顔いっぱいだったファルフードが突然男泣き。自分らとの別れをこんなに惜しんでくれるとは・・・思わず目頭が熱くなった。
いつの日かまた会おう!

ファルフードと別れて四人でラシュトに向かう。
さて、マットとアナはてっきり夫婦だと思っていたし、本人達もファルフードのところでそう言っていたから何疑うこともなかったのだけれど、実はまだ結婚していなかった。
イランでは結婚していない男女が一緒にいたりすると、人に聞かれたときに説明するのが面倒くさい。で、イランにいるときは夫婦ってことにしているらしい。ある意味懸命な判断。
二人は指輪もしているのだけれど、これもフェイクのためにトルコで買ったのだとか。

バイカーの間ではよく途中で会った人とペアランをしたりする。が、自分はどうもこのペアランというのがあまり好きではない。
相手がどういうペースで走るのか、どのくらいのタイミングで休憩するのかなど、いろいろ気を遣ってしまうからだ。
イランではよくレストランやチャイハナに寄って食事がてら休憩していた。が、二人がベジタリアンということもあって、この日は特にそういったところには寄らず走り続けた。

16:00にラシュトに到着。
とある交差点で地図を見ていると、モハンマドさん(47歳)に日本語で声をかけられた。
ラシュトではファルフードに教えてもらったムシュタバさんのところに泊めてもらおうと思っていたから、モハンマドさんに頼んで電話をかけてもらった。マットとアナの二人にも一緒にどうかと誘ってみたが、二人は公園で休憩して適当に泊まるところを探すという。
モハンマドさんの店の前で二人と別れた。どうやら二人はファルフードのところで懲りたようだ。
「公園でのんびり休憩していれば誰かしら声をかけてくれるから」とマットはのんきなことを言っていたが、これが正しいことが後になってわかる。

モハンマドさんの店で待たせてもらっていたのであるが、待てど暮せどムシュタバさんが来ない。家の電話はすぐに留守電になってしまった。携帯の番号を教えてもらおうとファルフードのところに電話すると、ファルフードは自分らに誰のことを教えたのか忘れてしまったらしく、別の人のことを話している。先日カスピ海で会った人ってことなのだけれど・・・その人も休暇でどこかへ出かけてしまったらしい。
はてさて、なんだかよくわからない話になってきた。ちょっと困ったかな。
そんなやり取りを見ていてか、モハンマドさんは最初からもしダメだったらうちに泊まればいいよと言ってくれていた。

てっきりムシュタバさんとは行き違いになってしまったものと思っていた。が、モハンマドさんが言うにはそうではないらしい。
ムシュタバさんとは以前、ファルフードのところで一度電話で話したことがあって、その時はラシュトに来たらぜひうちに泊まってと言ってくれていたのだけれど、あれはあくまで社交辞令であったようである。
「ムシュタバさんはあまりいい人じゃないよ」とモハンマドさんが後になって話していた。つまりは行き違いとかモハンマドさんの店の場所がわからなかったということではなく、電話を留守電にしてシカトを決め込まれてしまったということである。

モハンマドさんは90年代に7年間、日本で働いていたことがあって、日本語がとてもうまい。
「ユンボ」とか「天井まわり」とかいった、やや特殊な日本語まで知っているから可笑しい。日本にいるときは酒も飲んだし、豚肉も食べた、と言っていた。ともにとても美味しいと・・・。
日本に来たばかりの頃はホストもやっていたと言っていた。が、やはり一番稼ぎがいいのは建築現場などの仕事だったようで、その頃日本に来ていたイラン人の多くは建築現場で働いていたようである。
イラン・イラク戦争が終わって不景気だったイランには当時仕事がなかった。で、日本にやって来て、当時3Kなどと言われていた職場で働いていたわけだけれど、さぞ真面目に働いていたのだろうなぁとモハンマドさんを見ていると思う。
当時日本に来ていたイラン人には高学歴の優秀な人も少なくない。モハンマドさんも大学を卒業してから就職難で日本に来たのだった。

日本で働いた経験からか、それとも元からの性格なのか、モハンマドさんの店は他の店と比べてきちんと整理されていて、そしてきれいだった。場所がいいこともあってかなり繁盛している。
毎晩0:00まで店を開けているということで、店を閉めてから一緒にモハンマドさんの家に連れて行ってもらうことにした。
店の中で話をしたり、外に座ったり、はたまた町中に買い物に行ったりして時間を潰す。その間、モハンマドさんはチャイをご馳走してくれたり、ご飯食べてないでしょとハンバーガーをご馳走してくれたりしてくれた。
モハンマドさんの店の隣のミシン屋の人(Yosef)もとても親切で、チャイを何杯もご馳走してくれた。
Yosefもうちに泊まれと言ってくれたし、他にも店の外にいるとき通りかかった人に何人も話しかけられ、ニ、三組ほどの人たちがぜひうちに泊まっていってと言ってくれた。まったくイラン人のホスピタリティーには頭が下がる。
先ほどマットの言っていたことは確かに正しい。

23:30閉店。モハンマドさんの車の後を追ってモハンマドさんの家へ。
家は広いフラットで、家には奥さんと高校生の娘さんがいた。奥さんは大学で勉強したとかで英語を話せる。
かなり革新的な家で、奥さんも娘さんも家の中では完全にスカーフを脱いでいる。

「どこの国にもいい人間と悪い人間がいる。どこの国が嫌いとかいうことではなく、どこの国であっても自分はいい人は好き、悪い人は嫌い」というのがモハンマドさんの口癖で、かなり柔軟な考えをもった人である。言われていることは確かにその通りで、自分らもこれまでに多くの国で経験していた。
「イランには(石油や鉱物資源などが)なんでもあるけど、イラン人は何も持ってない(貧しい)。日本には(石油や鉱物資源が)何もないけど、日本人はなんでも持っている(豊か)」
「政治家(イスラーム)のポケットに皆入ってしまうからだ」
と話しているモハンマドさんも奥さんもイスラミックな人ではない(もちろん信教はイスラームなのだろうけど)。

ここ1年でガソリンは4倍になったと言う。アメリカに盾突いている現大統領アフマディネジャドの政策から来ているのだけれど、かと言って大統領が変われば状況が変わるのかというとそうではないらしい。「アフマディネジャドはあくまでNo.2。No.1は(宗教指導者の)ハメネイで、大統領が変わっても何も状況は変わらない」と奥さんが教えてくれた。

モハンマドさんの家も、イラン政府公認のTV番組のほか世界各国の海外向け番組を見ることができた。
中国の番組なんかはかなりのチャンネルがあるのだけれど、「何で日本はNHKひとつしかないの?」とモハンマドさんが残念そうにしていた。
なんでだろ?日本はこういった方面にはまったく力を入れていないのだなぁ・・・。
ちなみに、政府公認の番組とこれら世界各国の番組ではチューナーもアンテナも別。厳密には政府公認以外の番組を見るのは違法で、もしアンテナが見つかったりすると罰金を取られるのだとか。

イランでは電話でも面と向かって話をしているときでも、「ジョン」「ジョン」とよく言う。ファルフードなど連発していたから最初は息子さんがジョンという名前なのかと思った。
この「ジョン」というのは親しい人に対する呼びかけであるらしい。「日本語の「ちゃん」と同じだよ」とモハンマドさんが教えてくれた。
実際には「ちゃん」という意味以外にも、例えば相手の言ったことが聞こえなかったときなどにも「ジョン」と聞き返したりしていて、様々な意味、使い方があるような気がする。

楽しくおしゃべりしたあとで奥さんの準備してくれた夕食をいただいた。もう0:30を過ぎているけど・・・。
モハンマドさんの家は珍しく床ではなくテーブルで食事をする。みんなで食べる食事は美味しい。ボリュームも満点。
2:00過ぎに就寝

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長らくお世話になったファルフード宅をあとにする    別れ際、ファルフードが泣いてしまった

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ラシュトまでマット&アナとペアラン          ラシュトでモハンマドさんに日本語で声をかけられた

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隣のミシン屋の二人             「ぜひうちに泊まっていって」と他にも何人かに声をかけられた

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この日はモハンマドさん宅にお世話になった 珍しくテーブルで食事をする家だった

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マユミも家の中で久々にスカーフを脱ぐ・・・かなり革新的な家です
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