FC2ブログ

トルコ入国

2012/3/23 金
始:8:55 ~ 終:17:15 走行:68km
~ Ormenl ~ Kastanies ~ 国境 ~ Edirne ~ Havsa

朝の気温-1℃、まだ氷点下になるか・・・。
テン場をあとにしてE85をひたすら東へ。アウトバーンのような道で、町中をまったく通らないし、車に乗った人しか見かけない。危うく一人のギリシア人とも言葉を交わさないでギリシアを出るところだった・・・。
KastaniesでE85を下りるとようやく町の中に入り、道ゆく人と言葉を交わした。

Kastaniesは国境の町である。町中にATMが見当たらなかったが、イミグレの目の前のGSにあったので今後のことを考えてユーロをちょっと下ろしておいた。
ついでにGSでコーヒーを飲む。久々に訪れたギリシアであるが、物価の高さに驚いた。ネスカフェ一杯が1ユーロもする。
ちなみに、隣のブルガリアでは、カフェのちゃんとしたエスプレッソが0.3~0.4ユーロほどで飲める。
ガソリンも高くて、レギュラーがリッター1.8ユーロ以上する。
うぅぅむ・・・ハッキリ言って国の実力をはるかに上回った物価高であると思う。
国は財政破綻寸前なわけだし、どう考えてもユーロを使っていることに無理がある。ユーロの信用というのは極言するとドイツ一国が支えているようなもので、ギリシアの実力とは無縁である。

ギリシアとトルコの間の緩衝地帯は、道の両側にフェンスが張り巡らされていてなにやら物々しい雰囲気である。別段緊張状態にあるわけではないはずだが、自動小銃を持った兵士も配置されている。
その緩衝地帯に、入国時にいつも写真を撮っているトルコの入口を示す標示板があったのだけれど、さすがに写真を撮れなかった。

トルコのイミグレでは、久々に自転車をとめて窓口に並ぶ。
特に何も聞かれずスタンプをポンと押してくれ、これで90日の滞在が許されるのだから、西アジア周辺ではずば抜けて入国が楽な国である。
イミグレでルートのことを聞こうと思っていたのだけれど、あまりに混んでいて忙しそうだったので、近くで掃除をしていたトルコの兵士に聞く。
聞きたかったのは、イスタンブール近辺の道路について。地図によるとどの道も押しなべてアウトバーンになってしまうので、そこを自転車で走れるのかどうか。
あれこれ教えてくれたことを勘案すると、どうやら走れるらしい・・・予定通りD100でイスタンブールを目指すことにする。

国境からしばらく走るとEdirneに着く。
道なりに走っていたら旧市街に出た。(あとで知ったのだが)つい最近世界遺産になったらしい巨大なモスクがドーンと目の前に現れる。
この喧騒、ごった返す人で混沌としたなんとも言えないこの雰囲気、久しく忘れていたがここはまぎれもなくアジアだ。間違えてもヨーロッパではない。
Edirneはトルコの中では特に大きな町というわけではないが、ヨーロッパの感覚からすると大都市だ。これほどごみごみして賑やかな都市はヨーロッパにはそうそうない。
ちなみに、イスタンブールはそのエディルネの100倍くらいデカイ。考えただけでぐったり・・・できれば避けて通りたいところだがそうもいかない。

地図を見ると明瞭なのだが、このあたりは地理的にはまだヨーロッパの一部と言ってよさそうである。よく言われているように、ボスポラス海峡の西はヨーロッパと言って差し支えないと思う。アルバニアで見せてもらった地理の教科書でも、ボスポラス海峡より西はヨーロッパと教えていた。
しかし、ここはまぎれもなくアジアだ。地理的にはボスポラス海峡がアジアとヨーロッパの境であろうが、風俗的にはやはり現在のトルコ国境がアジアとヨーロッパの境である。

EdirneのATMでトルコ・リラを下ろし、スーパーで食料の買い出し。トルコ・リラ(TL)のレートは1E≒2TLといったところ。
それにしても暑い。これから先どうなってしまうんだろうというくらい暑い。
引き続きD100を走り、Havsaの先で道路脇にあった人工林に幕営することにした。
いつも通り平和裏に一日を終え、テントでのんびりするはずだったのだが・・・この日はここからが長かった。

幕営した場所の近くにイスとテーブルがあり、そこでおっちゃんが二人酒盛りをしていた。
トルコはムスリムの国であるが、例えばシリアなどの厳格なムスリムの国と比べるとユルユルである。酒は普通にスーパーや商店で売っているし、バーやレストランでも普通に飲める。日のあるうちからおっちゃんが外のテーブルで堂々とビールを飲んでいたりするわけだ。
女性もスカーフで髪を隠していない人のほうが断然多いし、スカートも普通にはいている。スカーフをかぶった若い子でも男と腕を組んで通りを普通に歩いていたりする。

幕営している最中に車でやって来たおっちゃん二人が合流し、幕営が終わった頃手招きされてそっちに呼ばれた。
一緒にビールをご馳走になる。
手招きして呼んでくれたおっちゃんは、ブルガリア人だと言っていた。どことなくクロアチアでお世話になったミリエンコに似ている。残りの三人はトルコ人だ。
そのうちビールがなくなり、自分らの提供したワインも空になった。するとおっちゃん四人で、誰かビールを買いに行けみたいな話が始まる。
この頃になると、最初から飲んでいた二人タメルとアルギュン、特にアルギュンのほうはベロベロの状態だ。
結局、ブルガリア人のおっちゃんが買いに行くことになった。一緒に行こうと言われて自分ら二人も同行。
車のことは「アナコンダ」と呼んでいたから、どこの車か知らないが、アナコンダという車らしい。

Havsaの商店でビールを買って宴会場所に戻る。ビールはブルガリア人のおっちゃんが奢ってくれた。
既に外は真っ暗である。誰も明かりを持っていないので、テントからヘッテンを持ってきた。いい加減寒くなってきたけど、いったいいつまでこんな暗闇で飲んでる気なんだろう・・・。
ほどなくしてブルガリア人ともう一人のおっちゃんが車で帰った。
ようやくお開きかと思いきや、タメルとアルギュンの二人はまったくその気なし。疲れているし、いい加減自分らも寝たい・・・。
二人は「シャワー浴びるか?」とか「飯食うか?」とかいろいろ気を遣ってくれる。誰かのところに電話してくれたり、なぜかその電話を自分らに代わらせたり・・・とてもありがたいけど、もう寝るからいいわ・・・。
そもそも今から自転車でどこかに行って戻ってくるのなんて不可能。なんてったってこの二人はバイクに二ケツでここまで来ているのだから・・・。
「ここで寝るのはプロブレムだ」とも言ってくれていたが、たぶんなんの問題もない。問題はあんたらだよ・・・。
ちなみに、二人はまったく英語が話せないし、自分らもトルコ語がわからないから、実際のところはまったく会話になっていない。知っているのは「マイネーム・アルギュン」だけで、これもう100回くらい聞きました・・・。

いつまでも埒が明かないので、「もう寝るわ」ってことにして強引にテントに引き上げることに。何度も握手して、頬を合わせて、ようやくテントに引き上げることができた。
二人もバイクで去って行ったのだが・・・。
テントですっかり寝る態勢に入っていると、二人がバイクで戻ってきた。どうやら飯を買ってきてくれたらしい・・・いやーありがたいというよりむしろ迷惑です。
一緒に食べようとしつこく誘われて、また外のテーブルに戻る。
なんて名前か忘れてしまったが、トルコの庶民料理と言っていたケバブに似たやつはとても美味だった。
もちろん二人はアルコールもまた買ってきた。ワインとトルコ版サイダー・・・ご馳走になってしまった手前しばらくつき合う。
空には煌々と星が輝き、風があって寒い。何が悲しくてこんな寒い暗闇でいつまでも飲み続けているんだか・・・。
アルギュンはベロベロで絶好調。「マイネーム・アルギュン」を連呼しながら飲み続けている。
明るくて親切な人たちなんだけどなぁ・・・まったくメリハリのないところがウクライナやオーストリアをはじめ、これまでお世話になった人たちと徹底的に違う。ダラダラといつまでも飲み続けるタイプだ。もう少し空気を読んでくれたら、こちらの気持ちをちょっとでも察してくれたらありがたいのだけれど・・・。
このままいくとエンドレスになると判断し、23:00過ぎに「もう寝るわ」ってことにする。
アルギュンに貸していたマユミのヘッテンを返してもらってテントに戻ろうとしたのだが・・・。
何をとち狂ったのか、アルギュンが返そうとしない。何度返してくれと言ってもダメ。ガキかよ、まったく・・・。
本当に欲しいわけじゃないと思うのだけれど、どうにも返しやがらない。飯までご馳走になってしまって強く言うのも大人気ないし、どうせふざけてるだけだろうとそのままテントに戻り始めた。アルギュンなんぞは、マユミが「返して」と詰め寄るのを振り切って、どこかに歩いていってしまった。
と、タメルがおもむろにバイクのエンジンをかけ、離れたところでアルギュンをピックアップしてそのまま帰ってしまった。唖然・・・。

ヘッテンがないと野宿するのに非常に困る。
あとで返しに来るだろうと思っていたのだが、それきり現れず・・・。
返してくれと言っている旅行者の、必要最低限のものしか持っていないサイクリストの持ち物を返さないってのは酷い。いくら酔っていたとは言え、自分らの中でトルコ人のイメージが急降下。
旅行者にとってその国のイメージというのは、こんな些細なことで決まってしまうものである。

23IMGP0165_サイズ変更 23ギリシア・トルコ国境_サイズ変更
アウトバーンのようなE85                 ギリシア-トルコ国境の緩衝地帯

23IMGP0175_サイズ変更 23P1140250_サイズ変更
トルコ入国!                      エディルネの巨大なモスク(最近世界遺産になったらしい)

23IMGP0187_サイズ変更 23IMGP0192_サイズ変更
こんな感じの道がずっと続く               どこまでも続く・・・

23P1140254_サイズ変更 23P1140257_サイズ変更
平和裏に一日を終えるはずが・・・            幕営後にビールによばれる(右端がアルギュン)

23P1140259_サイズ変更
ヘッテン返せ!コノヤロー
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment