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レズヴァンシャーの日々 その5

2012/6/2 土
朝食後、ファルフードに誘われて近所の自転車屋へ。
特にこちらに用事があったわけではなく、壊れたクイックリリースのシャフトを新調したいファルフードに付き合っただけ。
日本旅行を計画しているファルフードであるが、実は彼の旅にはスポンサーがたくさんついている。
この自転車屋もそんなスポンサーの一つ。新品の自転車を一台提供してもらえるらしい。
他にも10,000ドルもの大金(イランの物価に照らし合わせるとそうとうな額)を提供してくれる会社とか、それとは別に往復の航空券を提供してくれる会社とか、そんなスポンサーがいくつかついている。
羨ましい話だが、これも彼の才能、彼の人柄と商才?の成せる業であろう。

今日はカスピ海の近くにあるフィルゼの妹さん一家の別荘へ行くことになっている。突然決まった話であるのは言うまでもない。
車が一台迎えに来てくれるようであったが、全員は乗れないので自分とファルフードは別行動。
自転車で行こうということになっていたのだが、蓋を開けてみたら変更になっていた。相変らず行動が読めねぇ・・・。
ともかく、ファルフードと二人で一足先に家を出る。

突然ファルフードが小走りになる。「あの車だ」と言って車に近づいていくので、てっきりその車がカスピ海まで送ってくれるのかと思った。
さにあらず・・・その車はたまたま外出しようとしていただけだった。しかもその家は別荘で、家主の人は普段テヘランに住んでいる、何日か前にファルフードからそう聞いた。
つまりはそう深い付き合いがある人ではないわけであるが、快く車に乗せてくれる。
こういうところがイラン人のすごいところ。なんと言うか、ファルフードに限らず、ちょっと言葉を交わしただけで誰でもすぐに友達になってしまう。

その車にバス乗り場まで送ってもらい、バスに乗り換えて暫し移動。
バスに乗っても、まるで周りの人が全員知り合いであるかのようだ。おそらく全員まったく知らないもの同士なのだけれど、ああだこうだとおしゃべりに花が咲く。もちろん口火を切るのはファルフードであるが・・・。
これが老若男女を問わず、誰とでもすぐ打ち解けてしまうからすごい。
たいした才能だよなぁ・・・こんな人ならスポンサーも集まるんだろうなぁ。バスの中でちょっと話をしていた間でさえ、一人の人からさらにスポンサーになってくれそうな会社を教えてもらっていた。いやはや、たいした商才だ。

ファルフードに促されて慌しくバスから降りる。
で、道路を渡って彼が向かった先は病院・・・まったく行動が読めねぇ。
どうやら別荘に行く前に、歯を診てもらうために病院に寄りたかったらしい。
驚いたことに病院にもファルフードの親類の女性がいた。どういう関係なのかはもう忘れた。
なんだかんだ待ち時間が長く、結局二時間くらい病院にいたかな。

病院から別荘までは歩いて行けるくらいの距離であるようだったが、たまたま通りかかった一台の車が乗せてくれて別荘に到着。
まだ真新しい、オシャレな作りの別荘だった。人がたくさんいて、どういう関係の人だか説明してくれるのだけれど、もう誰が誰だかわからない状態。
塀で仕切られた隣の家は、フィルゼの弟さん一家の住む家であるらしい。

フィルゼのお姉さんもいて、生まれて間もない赤ちゃんを連れていたのだが、そこには自分の娘の赤ちゃんもいた。
つまりは自分の子が孫と同じ歳・・・こんなこと今の日本ではありえないだろうが、イランでは決して珍しいことではない。ただでさえ多い親類縁者の数、その関係がより複雑になる。
そうそう。別荘のオーナーであるフィルゼの妹さんの旦那さんは、ファルフードに負けず劣らずおしゃべり好きで愉快な人。ファルフードの兄弟と言われても信じるな・・・。

暫らくするとマユミたちも車で到着し、14:00過ぎから大人数での賑やかな食事となった。
食後はチャイをいただいたり昼寝をしたり、隣の弟さんの家によばれたり・・・。
カスピ海に行くと言っていたけどカスピ海自体には行かないのかなぁ・・・と思っていたら、19:00頃になって出かけるぞということに。
ザッツ・イラニアン・タイム!
わざわざこんな時間になってから湖に繰り出すなど日本では考えられないが、イランではいたって標準的。それが証拠に自分らの後からも人がけっこうやって来た。

もちろん女性は湖に来てもスカーフをかぶり、肌を露出するようなこともないから、遊びに来ている家族連れの光景は一種独特である。
ちなみに女性のかぶるスカーフ、何歳からかぶらねばならないといった規定はないらしいが、9歳くらいからかぶる場合が多いようである。
さすがにこんな時間であるからか、泳いでいる人はほとんどいないのであるが、足まで水に浸かったり、波打ち際を歩いたり、湖をボーっと眺めたり・・・実に心地いい。
カーステレオから大ボリュームで音楽を流し、ここでもダンス・タ~イム!
もちろん踊らされるわけである。ジャパニーズ・スタイル!ジャパニーズ・スタイル!とかってリクエストされて・・・。

暗くなってから別荘に引き上げ、23:00頃夕飯をいただいた。
車で送ってもらってレズバンシャーに帰り着いたのは1:00近く。
ザッツ・イラニアン・タイム!

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イランの病院・・・ここにも親類が

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別荘にて賑やかな昼食

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弟さんの家にもお邪魔                 19:00にカスピ海へ繰り出す

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                                いつでもどこでも明るい

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完成前に波に流された・・・                カスピ海でもダンス!

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前の二人はまるで兄弟のようだった・・・

2012/6/3 日
朝食をいただいてから洗濯をさせてもらい、その後はファルフードの旅の予定表作り。
とにかく日本が大好きな彼には、日本のいろいろなところを見てもらいたい。
それはそうと・・・旅をしようとしている本人が完全に人任せであるところがいかにもファルフードっぽい。
ビザの件も、最終的に申請するのは本人であるはずだけど、日本のジュンコさんに丸投げ状態だし。10,000ドルの支援を約束する最重要の書類なんかもどこかへなくしそうな勢いだし。
これまでにこの家に泊まった人たちの連絡先なんかも、紙切れに書いてあるだけだから半ば紛失してしまっていたりするし。

昼はマユミがカレーライスと照り焼きチキンを作った。
これもかなり前から日本食を作ってくれと頼まれていたのだけれど、急に山小屋に行くことになったり、カスピ海に行くことになったりで流に流れていた。
今日はどこにも出かける予定がなく、ようやく作ることになった次第。これまた急な話だったけど・・・。

20:00頃、ファルフードがカフェ・ネットに連れていってくれた。
ネット・カフェのことは、イランではカフェ・ネットという。
自pcを接続させてくれるのだけれど、イランではサイトにフィルターがかかっていて、そのままではほとんどのサイトが見られない。
が、店の人に頼めばアンチ・フィルターのソフトをインストールしてくれて、簡単に見られるようになる。
ファルフードのお陰でネットも無料で使わせてくれた。

イランは信じられないくらいの親日国である。こんな国は他になかろうと思う。
カフェ・ネットでもこんなことがあった。
店にTVがあって、そこでサッカーの中継をやっていた(たぶんワールドカップのアジア予選だったと思う)。店にいる人全員が「ジャポン!」「ジャポン!」と大騒ぎしているので、てっきり日本戦がやっているのかと思った。が、近づいて見てみるとイラン vs ウズベキスタン。???・・・なんで「ジャポン」なんだろ・・・と思ったら、主審が日本人だった。これにはビックリした。主審がTVに映るたび、「オー!ジャポン」「ジャポン!」と手を叩きながら大騒ぎである。
たまたま自分らがその場にいたからだろうけど、自国の試合そっちのけで日本人の主審に拍手喝采しているイラン人て・・・ありがたい限りです。

パン屋をのぞいて家に帰ってから夕食をいただく。
夕食後、先日訪ねた学校の校長先生が娘さんと遊びに来た。
実は数日前、一人の若い先生がファヒメに気がある、という話をファルフードから聞いていた。
「そのうちその先生が訪ねてくるから、その時はお前らも同席してくれ」ということも頼まれていたのだが、結局今日は現れなかった。
校長先生が訪ねてきたのはその関係でだろうか?

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マユミが昼食にカレーライスと照り焼きチキンを作った

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ファリーブの友人、あだ名はジャーマン・・・確かに      イランのカフェ・ネット

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こんな親日国も他にないだろうな・・・            校長先生と娘さん

2012/6/4 月
朝食の後、ファルフードに頼まれてマユミがテラスでファルフードの散髪。
仕上げはフィルゼが。いつもフィルゼに散髪してもらっているようで、フィルゼの手つきは手馴れたものだった。

その後、ちょっと離れたところにあるゾフレの家にお邪魔した。
ゾフレの家はちょっと革新的なようで、たまたま家に帰ってきていた娘さんは、家の中ではスカーフを脱いでいた。
ちょっと着てみなさい、とマユミが民族衣装を着せられたり、チャイやフルーツをご馳走になったり。
ホント、イラン人のホスピタリティーには脱帽です。

13:30にファルフード宅に戻ってきて暫らくすると、ポーランド人バイカーのマットとアナがやって来た。やはりファルフードに声をかけられたらしい。
マット&アナも交えて賑やかな食事となった。
二人はベジタリアンであったが、今日はそんな二人のためにベジタリアン・メニューも準備されていた。
ちなみに、アナの方はいかにもベジタリアンといった風のほっそりした体型をしているが、マットの方は腹が出ている。ベジタリアンで、かつ自転車で旅をしているのに腹が出ている・・・よほどビールが好きなんだろうな。

夕方、皆でカスピ海へ繰り出した。
いや、一昨日も行ったことだし、自分らはカフェ・ネットに行っているよと断ったのだが、結局、湖から帰ったら皆でカフェ・ネットに行こうという話になった。
湖畔でチャイをいただいていると、ゾフレ一家も合流してきた。
カーステレオから音楽が流れ、またもダンス・タイムに。
当然マット&アナにも誘いがかかるが、「ダンスは嫌いだから」とキッパリ断っていた。
こういうところはすごいなぁと思う。場の空気としてどちらがいいかは別にして、こういう場でキッパリと断れる日本人はなかなかいないであろう。大半は自分らのように断りきれず、場に流されていやいやながらでも踊る破目になるに違いない。

一昨日に引き続き、ファルフードがロシア人の友人からもらったというゴム・ボートを持ってきていた。
一昨日はファルフードも半ば忘れていて出番がなかったが、今日はどうしてもマユミをボートに乗せたいらしい。
一人黙々と足踏みポンプで空気を入れ、湖に乗り出すファルフード。
日本人らしくファルフードの呼びかけを断りきれず、結局マユミも乗せられる破目に・・・。
ちなみに、一昨日以上に風が強く波が高い。こんなところでボートに乗っているやつはアホである。
湖畔にいる別の団体さんらも、驚嘆の目で波に揺られるボートを眺めていた。
ファルフードとマユミがびしょ濡れになったのは言うまでもない。

日暮れ時になって引き上げて、いったん家に帰ってからカフェ・ネットへ。
今日もファルフードのお陰で無料でネットを使わせてもらえた。

家に帰ってからシャワーを浴びさせてもらい、ゾフレ一家と一緒に賑やかに夕食をいただいた。
TVで韓国ドラマがやっていた。
「これは日本のドラマかい?」とマットが聞く。いや・・・と自分らが答えるより早く、「ノー!ノー!ジャパン ハイレベル」とファルフードが大声で答える。

夕食の後もチャイをいただきながら宴は続く。延々と続きそうなその宴。
ザッツ・イラニアン・スタイル!
すっかりそんな生活パターンに慣れっこになっていた自分らであったが、マットとアナは目が点になっていた。
そりゃそうだわ。最初は自分らも目が点だった。

そんな中、マットとファヒメがゴミの話をしていた。
「イランはとてもきれいなのだけれど、ゴミが多いのが残念だ」とマット。
いやいやいや、ポーランドもそう変わらんだろ。突っ込みはしなかったけれど、横で聞いていてすぐさまそう思った。
自分らの感覚では、イランは特にゴミが多いとは思えない。決して褒められたものではないけれど、少なくともイランではポーランドのようにバス停がキジ場と化しているようなことはない。
ぜひとも日本やオーストリアの状況を見てから言ってもらいたいものである。
ま、そのマットの話を受けて、「全部国が悪いのよ。ゴミ箱がなかったらゴミを捨てるところがないじゃない」と反論していたファヒメもファヒメだが・・・。
ゴミ箱がなかったら日本人はゴミを持ち帰るよ。

お開きになって眠りに着いたのは今宵も1:30。
明日はマットたちと一緒にレズバンシャーを発つ。
ファルフードが各地に住む友人の連絡先を教えてくれた。が、教えてくれたのは電話番号だけで、名前も知らない。とにかく電話すりゃ大丈夫だよってことで・・・。
そんな大雑把なところが最後までいかにもファルフードぽい。

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ファルフードの散髪                     仕上げはフィルゼが

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ゾフレの家にお邪魔                    裕福な家です

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ギーラーンの民族衣装           ちなみにファヒメが着るとこんな感じ

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マット&アナがやって来た

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二人の自作の自転車・・・分解するとフロントの巨大なかごに収まって運べるというユニークな作り

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そして今日もカスピ海へ・・・ここでもスカーフをとっているゾフレの娘さんはチャレンジャーだと思う

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どうしてもボートで漕ぎ出したいファルフード        マユミが犠牲に・・・

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ゾフレの家にもお世話になった 無口な親父さんがショーン・コネリーみたいで渋い

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今晩も賑やかな食事 そして宴は続く・・・
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