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ユトレヒトで自転車探し

2011/6/28 火
今日からユトレヒトで腰を据えて自転車探し。
この町は実に居心地がよく、そして歩いて行ける範囲に驚くほどたくさんの自転車屋がある。自転車を探すにはうってつけの町。
宿のおっちゃんに自転車屋のことを聞くと、あちこちたくさん教えてくれた。あっちがいいとかこっちがいいとか、あの店が安いとか、あの店には中古自転車があるとか。
意気揚々と早速出かけてみる。

地図にマークしてもらった情報を頼りに、結局今日は8軒の店をハシゴした。
扱っている商品は店によりピンキリだが、どこも店の人の感じがよくて好印象。明るく気さくで押し付けがましいところもなく、気軽に相談に乗ってくれる。
中古車なら50Eくらいから手に入り、当然ながらハイエンド・モデルはそれなりの値をつけている。
スポーツ・ユースの高級車は、それでも日本で買うよりはかなり安い。ヨーロッパという地の利があってヨーロピアン・ブランドのフレームを安く買えるというのが第一。それから、無闇にやたらと高いパーツをアッセンブルしないということもあるかもしれない。
見ていると、シマノのデュラエースとかXTR、カンパニョーロのレコードといったトップエンドのコンポなんてほぼ皆無。オランダの人たちは分相応のパーツを使っているようだ。
考えてみりゃデュラエースとかレコードとかカーボン・ディープリムのホイールとか、そんなものは自分らレベルのホビーレーサーには宝の持ち腐れに違いない。とは言っても所有したい欲望からついつい買っちゃうんだけどねぇ・・・。

今日行った店の中で特に印象深かったのは、スポーツ・ユースの高級バイクを扱うスネルという店。スネル一家の経営するフレーム・ビルダーの店で、前に住んでた群馬で言うならタキザワのような店だ。
自社ブランドであるSNELの他にキャノンデールやキューブ、サーリーといったブランドも扱っているが、何といっても白眉なのはSNELだ。
ロード・レーサーやMTBにはそれほど強烈な魅力は感じなかったが、スネルの素晴らしいところはツアー・バイクのラインナップが多彩なこと。材質がアルミかクロモリか、サイズが28in(700C)か26inかで8種類ものラインナップがある。
素敵だ。魅力的だ。特に28inのクロモリ・フレームってのが・・・。
この手のバイクは日本では商売にならないから、昨今では探すのも難しい。
せっかくオランダにいるのだから、どうせならダッチ・ブランドのバイクが欲しい。ユトレヒトが本拠地のスネルのバイクには、ヘッド・チューブに"SNEL"とともに"UTRECHT"のロゴが輝いている。
欲しい・・・ほとんど一目惚れの勢いで衝動買いしてしまいそうになる・・・ところを今日のところはグッとこらえた。
ちなみにお値段は、低グレードの4モデルが(材質とサイズによらず)LXのアッセンブルで1,750E、高グレードの4モデルが同じLXのアッセンブルで2,250E。
決して手の届かない価格帯じゃないところがまた悩ましい・・・。

26inにするか28inにするか・・・これは難しい選択だ。
おそらく世界中で手に入りやすいのは26inの方。ヨーロッパにいる分には28inで何の問題もないが、ヨーロッパ以外の状況が不透明だ。
が、乗っていて楽なのは明らかに28in。MTBの生みの親ゲーリー・フィッシャーも言っている通り、MTBが26inでなければならない理由も実のところないのだ。たまたま当時アメリカで一番入手しやすかったのが26inで、それがそのままスタンダードになってしまったに過ぎない。
どちらにしてもパーツ共用のことを考えると、自分のバイクとマユミのバイク、少なくとも2台のサイズは合わせておきたい。

28inクロモリ・フレームの"SAFARI"というモデルを試乗させてもらった。
いいです、このバイク・・・フレーム・サイズがピッタリだったこともあり申し分なし。今すぐ買ってしまいたい衝動に駆られる・・・。
惜しむらくは、今からオーダーすると完成するのに6週間もかかってしまうということ。フレームの塗装をベルギーでしているらしいのだが、ちょうど3、4週間の夏休みに入ってしまったとかで・・・。
とてもじゃないがそんなには待てん。
もちろん店に置いてある吊るしのバイクを買うことはできる。ちょうどサイズの合うバイクもあったことだし・・・。
が、高い買い物であるからして、どうせ同じ金を払うなら好きな色のフレームをオーダーしたい。モス・グリーンのフレームがとてもいかしてたし・・・。
悩ましいところだ。いっそのこと完成車の店頭販売だけであったなら、コイツを買っていたかもしれない。

スネルの斜め前にある自転車屋にも気になるバイクがあった。
職人気質の気さくなおっちゃんの切り盛りしているBANIERHUISという名の店で、ハイエンド・モデルと町乗りバイクの両方を扱っている店だ。
見つけたバイクはガゼールというダッチ・ブランドのカトマンドゥというモデル。アルミ・フレームのツアー・バイクで、コンポはXT。定価1,500Eの現品処分価格が699E。
マユミが試乗させてもらったが、コイツも申し分なし。フロント・サスを装備している点が唯一気になる点。

自転車屋巡りは楽しい。
普段購買意欲をそそられることなど滅多にない自分であるが、おおいにそそられる・・・。
夢いっぱい胸いっぱいの状態で宿に帰った。一晩考えてまた明日ということで・・・。

それはそうと、忘れないうちに世界一の自転車大国オランダの自転車事情についてメモしておく。

(1) 道路環境はすごいものがある。この国では明らかに自転車が主役だ。自転車道は自動車道より多く、そしてどこまでも快適。大通りを除けば、併走する自転車道と自動車道の道幅は変わらなかったりする。
で、道路を横断するのにかなり気を使う。センターラインのある車道だと両側に自転車道があり、合わせて4車線分横断しているような感覚だ。
車道を渡ってボケ~っとしていると、自転車に轢かれかねない。いや、冗談抜きでホントに・・・。
ちなみに、原付は自転車と一緒に自転車道を走っている。それがルールらしい。まさにその名の通り原動機付き自転車なのだ。

(2) 日本のようにテレテレ自転車に乗ってる人はほとんどいない。老若男女を問わずけっこうな速度で走っている。数も数だから、時々ツール・ド・フランスのプロトンでも見ているかのような気がしてくる。
皆さん姿勢もよくて、間違ってもガニ股でダルそうに漕いでいるような人はいない。オシャレをした女の人が背筋を伸ばしてシャーッと流している姿はどことなく微笑ましい。誰も彼もがそんな感じだ。
ルールはよく守られているし、手信号も多用している。さりげなく右を指したり左を指したり、停止の合図をされたりすると、これまたツールのプロトンでも見ているような気分になる。
厳密に言えば日本でも自転車は軽車両で、もちろん交通ルールもあるわけであるが、日本で自転車に乗っていて交通ルールを意識することなどまずないだろう。誰しも好き勝手に乗っているに違いない。
が、オランダではそうはいかない。何よりルール通りに走らないと危険である。命に関わる。
自転車道も走る方向が決まっていたりするし(つまり一方通行)、自転車も進入禁止の道があるし、自転車用の信号もあるし、基本的に車道や歩道は走れないし。

(3) 走っている自転車、売られている自転車は圧倒的に実用車が多い。所謂日本で言うところのママチャリのような自転車だ。
違っているのは圧倒的に自転車が丈夫なことと、キチンとポジションを合わせていること。
日本の安いママチャリはサドルの高さを変えるくらいしかできないが、オランダの実用車はほとんどがステムの角度も変えられる。しかもフレームのサイズが豊富で、皆さん自分の体に合った自転車に乗っている。

(4) 走っている、売っているのはほとんどが自国ブランドの自転車で、他国のヨーロピアン・ブランドを含め外国ブランドの自転車はあまり見かけない。
ガゼールやバターブス、ヤン・ヤンセンなど、オランダにはおそらく10社くらいの(比較的大手の)ブランドがある。中でもガゼールとバターブスのシェアは圧倒的だ。オランダ自転車界のトヨタとニッサン、と言うかトヨタが2社あるくらいの勢いで走っている。オランダに縁のあるコガ・ミヤタもたまに見かける。

(5) 小さな子供の乗せ方も様々。前後にチャイルド・シートを着けて乗せてる人もいれば(それでもフラフラと危なっかしい人は見かけない)、以前写真を載せたような前輪と後輪の間にネコ(作業に使う一輪車)のような箱の着いた自転車もあるし(これだと並んで二人乗れる)、トレーラーを引いてる人もいる。
ハンドルの前に屋根付きの巨大な箱を装備した三輪車なんてのもあるが(やはり子供が三人くらい乗れる)、これなどやってることは中南米の国々と変わらない。変わらないけど、こういう高度に整備された環境の中で見るとオシャレに見えたりするから不思議だ。決して貧乏たらしく見えない。

(6) 盗難が多いのか、駐車するときはどの自転車も鉄柱などに縛りつけてある。それもものすごくデカくて重い鎖と錠で・・・。
どんなボロい自転車でもこの点だけは徹底されているからすごい。

28jun2011 スネルで物色中の図・・・ズラリと並ぶツアー・バイク 28jun2011 一目惚れしたサファリ
スネルで物色中の図・・・ズラリと並ぶツアー・バイク  その中で一目惚れしたサファリ

28jun2011 おっちゃんの店のガゼール 28jun2011 こういうちっちゃな自転車屋もたくさんある
おっちゃんの店のガゼール               こんな風なちっちゃな自転車屋もたくさんある

2011/6/29 水
昨日も一昨日もクソ暑かったと思ってたら、今日は雲が多くて寒い。日が出ないとホント寒い。そして時折り雨交じり。
地中海沿いの一部を除き、ヨーロッパは基本的に寒いところである。ま、緯度を考えりゃ当然だわな、いくら海流の影響があるとは言え・・・。

今日も一日楽しい自転車探し。昨日行った店をもう一度洗い直してみる、スネルを中心に。スネルの向かいにあるおっちゃんの店が水曜定休なのが惜しい。
自分の心はスネルのサファリに、マユミの心はガゼールのカトマンドゥに傾いていたのだが・・・。
スネルの店の前に陳列されている中古車の中に願ってもない掘り出し物を見つけた。
ドーズというブランドのクロモリ・フレームのツアラー。ドロップハンドルで、キャリアからフェンダーからライトまですべて装備されている。状態もいい。
驚いたことにクロモリのパイプはレイノルズ製だ。
ドーズというのは自分は知らなかったが、店の人に聞いたら英国ブランドの老舗らしい。
お値段175E。
なんで昨日気付かなかったんだろ(マユミは気になっていたらしいが・・・)。
コイツを逃す手はない。
僅か数分で即決。試乗させてもらってマユミ用に一台お買い上げ、チ~ン。
支払いと引き取りは明日にして、今日のうちに細部をチェックしてもらうことに。

サファリの方は値段が値段だけに決められずにいた。やっぱどうせ買うなら好きな色をオーダーしたいし・・・。
と、店内の入口近くに、(サファリにばかり気をとられていて)やはり昨日は気付かなかった一台のバイクが・・・。
キャノンデールのアルミ・フレームのツアラー。ドロップハンドルで、キャリアもフェンダーも装備されている。アンティークなブルックスの革サドルも気に入った。全身真っ黒のカラーもいかしてる。ハンドルバーにもう一つブレーキ・レバーがあるのも素敵。
ディレイラーとシフターはアルテグラと105のミックス、クランクはスラム製。ウェルゴのSPD兼用ペダルに、ホイールのリムはマビック、スポークはDT。どことなくマニア心をくすぐるこだわりのパーツ・セレクション。
アルミ・フレームってところが少々引っ掛かるが、昔からツアー・バイクをラインナップしてるキャノンデールのアルミなら耐久性に問題はなかろう。
またも一目惚れ・・・。
ちなみに特価品で、お値段1,699E・・・結局サファリと変わらんがな。
フレームサイズが自分にはちょっと大きいのだが、試乗させてもらったら何の問題もない。抜群の乗り味と操作性。コイツは・・・。

どうしよう・・・。
宿に帰って一晩よく考えることにした。
明日おっちゃんの店でもう一度ガゼールも見てから決めたいし、サファリも捨てがたいし、他にも選択肢があるかもしれんし・・・。

29jun2011 掘り出し物のドーズ・・・即お買い上げ 29jun2011 またまた一目惚れしたキャノンデール
掘り出し物のドーズ・・・即お買い上げ         またまた一目惚れしたキャノンデール

2011/6/30 木
もちろん今日も楽しい自転車探し。
昨日宿に帰ってからじっくり考えてみたけれど、考えれば考えるほど心はキャノンデールに傾いていった・・・。
1台が安く済んだことも大きい。
引き出し口座の残高が心もとなくなってきた自分らにとって、スネルならカードを使えるところも大きい。ガゼールのおっちゃんの店はカードが使えんのだ。おっちゃんの店に限らず、カード払いできない自転車屋はけっこう多い。

半ば心は決まっていたけれど、美味しいものは最後にとっておく感覚で、まずは他の店を洗い直す。
店の人にしてみたら、「コイツらまた来たのかよ」って感じだっただろう。どこも暖かく迎えてくれるけれども・・・。
自転車を見つつ、必要な装備品を買ったりしながら次々と店をハシゴ。もちろんおっちゃんの店で二日ぶりにガゼールも確認したけれど、キャノンデールにとりつかれた今となっては不思議と色褪せて見えた。

そしていよいよ本命のスネルへ。
店が混んでいたこともあり、中に入ってもなかなか本題に切り込まない。あくまで美味しいものは最後にとっておく。
ヘルメットを見たり、パニア・バッグを見たり、その他諸々の備品をチェックして目星をつける。
で、もう一度試乗させてもらった後でいよいよ買ってしまいました、キャノンデール!
いやースッキリした。
そのまま勢いでヘルメットやパニア・バッグなんかも一緒に購入。久々に金使ったなぁ・・・カードというのは恐ろしい。

メーターやフロント・バッグ、ライトなんかをその場で着けてもらい、自分のバイクに乗って宿まで帰る。
爽快!実に爽快!やっぱ自転車はいいな~
この感動は忘れまい。
結局二台ともダッチ・ブランドではなくなってしまったが、そこはご愛嬌。

30jun2011 ついに買ってしまったキャノンデールと 30jun2011 マユミのドーズ
ついに買ってしまったキャノンデールと        マユミのドーズ
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Comment 2

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おめでとうございます!  

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自転車購入おめでとうございます。
自転車屋めぐり楽しいの分かります!あと、オランダの自転車環境は本当にすごいのですね。いつか走ってみたい。
んーとにかく自転車旅楽しんでください。
どこまでいくんですか??日本まで?

2011/07/03 (Sun) 10:11

なかっぴー  

No title

ありがとうございます。
オランダの自転車環境はホントすごいです。いつか走られることをオススメします!
ヨーロッパで自転車屋を巡るのもホント楽しいものですね。自転車好きにはたまらないと思いますよ。
この先は日本まで自走するつもりでいます。

2011/07/04 (Mon) 06:41

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