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ナミュール

2011/6/20 月
メキシコとベルギーの時差は、今の時季だと7時間。ブリュッセルに降り立ったのは10:45。
あいにくと天気は芳しくなく、霧雨が舞っている。気温が14、15℃ほどしかなく寒い。
滞在期間など簡単なことだけ聞かれてイミグレを通ると、税関はなくスルーだった。ユルユルではないか・・・。
到着ロビーに出たのはいいが、予定は未定。ガイドブックはないし、情報も何もないからとりあえず途方に暮れる。久々の先進文明国で、どう対応していいのかよくわからんのだ。こうなるであろうことはカンクンにいるときから薄々予感していた。
空港のインフォメーションでブリュッセルの地図をもらい、ひとまず鉄道で市街地に出てみる。ブリュッセルの中央駅まで空港から僅か20分ほど。運賃の5.2E(ユーロ)でヨーロッパの洗礼を受ける。

電車は急な加減速がなくスムーズで、実に快適。文明って素晴らしいな~。
うとうとする間もなく中央駅に到着。
中南米から西欧に飛んできて即座に感じたこと・・・人が少ない。人々のゆとりはまずは人口の少ないところから生まれていると思う。
街がキレイ。同じ石の文化でありながら建物の出来が違う。鉄骨が剥き出しになっている家など一軒もない。
車もとてもキレイ。そして街がとても静か。車のクラクションの音など聞こえないし、排気音も静か。もちろん排ガスをモクモクさせながら走っている車など一台もいない。
そして喫煙者が桁違いに多い。中南米諸国では現地の人はほとんどタバコを吸わなかった。特に先住民系の人たちはほとんど吸わない。要するにタバコなんて贅沢品だからねぇ。
ヨーロッパでも昨今はさすがに車内や室内は禁煙であるが、屋外ならどこでも吸える(実際に皆さん吸っている)。路上でも駅のホームでも。
アメリカやその影響の強い日本のように、過度に禁煙、禁煙とはしていない。
・・・そんなことを感じた。

道行く人は皆オシャレだし、食べものは何を食べても旨い。
食べ物に関してはイギリスのような例外もあるから、これはヨーロッパと言うよりフランスを褒めるべきだろう。フランスの息のかかったところは世界中どこでも食べものが美味しい。こればかりはホントにすごいと思う。
アメリカのような車社会とも違う。主役はあくまで歩行者だ。道路を渡ろうとしていると、誰も彼もこちらが恐縮するくらい止まってくれる。
ここは静かで落ち着きのある大人の社会。歴史があるからできる業で、新興国が一朝一夕に真似のできるものではない。

ベルギーの正式国名はベルギー王国。王室を持つ立憲君主国である。
ゲルマン系のフラマン人とラテン系のワロン人が多く、フラマン人はオランダ語を、ワロン人はフランス語を話す。フラマン人は北半分のフランドル、ワロン人は南半分のワロニーに住んでいて、おおよそ北半分がオランダ語圏、南半分がフランス語圏になるようである。
公用語はオランダ語とフランス語とドイツ語。第一言語にする人の割合はオランダ語が60%、フランス語が40%で、ドイツ語は1%以下。

首都のブリュッセルは地理的にはオランダ語圏に位置するがフランス語が優勢なようで、フランス語を話す人が多かった。
ただし、フランス人の話すフランス語とちょっと響きが違い、最初何語を話しているのかわからなかった。フランス人ほど鼻から抜く発音をしないように思われる。

さて、中央駅に着いて雨のパラつく中、宿を求めて街中を歩き回ってみたが、安宿のありそうな臭いなど微塵もなく、早々に諦めて南部のナミュールという町に移動することにした。
どうしてナミュールなのかと言うと、明日以降先にルクセンブルクに行こうと思ったから。ルクセンブルクに近い南部の一番大きな街がナミュールだ。
中央駅から電車で50分(8.2E)。雨に煙る美しい森や村々を抜けるとナミュールに着く。
ナミュールは小ぢんまりとした美しい町だった。小高い山の上に町を見下ろせる巨大な城砦が残っていて、そこから見晴らすと、森と運河と古い町並みが実に調和している。
まだこれから行くのだけれど、勝手に想像する東欧のハンガリーあたりの風景を連想させる美しいところだ。
ベルギーと言えば石畳。ブリュッセルでもナミュールでも石畳はそこかしこに残っている。
運河にはヨーロッパっぽい石造りのアーチ橋が架かっていて、白鳥やガンがたくさんいる。時々町の人から餌をもらっていて、程よく人に馴れている。ガンの方はおそらく「ニルスのふしぎな旅」に出てくるのと同じ種類のヨーロッパ・ガンで、アッカ隊長のように黒い顔で頬のあたりが白い。
運河には大きなクルーザーが何隻も停泊してあった。どのクルーザーにも自転車が積んであって、キャビンで老夫婦が本を読んでいたりする。オーナーのほとんどは老夫婦といった感じだった。どうやらリタイア後に運河や川を伝ってヨーロッパ中をのんびり旅しているらしい。優雅だね~憧れるね~こんなライフ・スタイル。

宿であるが、ことベルギーに関しては、何の情報もなく自力で安宿(もしあればだが)を探すのはほぼ不可能。思うにホテルの絶対数が少なすぎるし、一箇所にかたまっているわけでないからとにかく探しにくい。
ナミュールには駅を出てすぐのところにインフォメーションがあり、そこで一番安い宿を教えてもらった。教えてくれたのはYHで、運河に近いところに位置しているのであるが、そこまで歩く3kmの道すがら一軒のホテルも目にしなかった。
YHの名はフェリシエン・ロップス。静かで広い敷地の中に平屋建ての部屋が点在している。部屋をはじめ至るところにオートロックのドアがあり、清潔だし、朝食付きだし、設備的にも環境的にも申し分ない。
申し分ないのだがここはヨーロッパ、2段ベッドの4人ドミが一人一泊19.5E。はぁ・・・覚悟していたとは言えズシンとくる。
実はこんなことだろうとヨーロッパでは自転車を買ってキャンプしようと思っていた。が、宿代がこんなに高くては落ち着いて自転車も探していられない。
特に物価の高いベネルクス3国だけは自転車を諦めてササッと周っちゃおう。そういうことにした。ドイツ以東に行けばだいぶ物価も安くなるだろう。

当初ルクセンブルクはナミュールから日帰りしようと思っていた。が、今日はそこそこ部屋が空いているように見えるのだが、明日は団体でも来るのか部屋が空いていないと言う。致し方なし。一泊して明日はルクセンブルクに移動することにしよう。宿があるのかどうかが心配・・・。

今の時季、ヨーロッパは22:00頃まで明るい。
町中をブラブラしてYHに帰ると、同じ部屋に二人来ていた。自転車で旅しているオランダ人の60年配の夫婦。
とても感じのいい物静かな夫婦だった。年の所為もあると思うけど、荷物はキチンと整理整頓してあるし、こちらのことを気遣って大声で話をしたり大きな物音を立てたりすることはなかった。
こちらが電気を消して先に寝ているところに帰ってきたとき、部屋の明かりを点けずにヘッドランプで寝る準備をしていたときは、逆にこちらが恐縮してしまった。
ラテン系の人たちとは違う・・・。

20jun2011 町並みが運河と森の緑に調和したナミュール
運河と森の緑に調和したナミュールの町並み・・・毎日天気がパッとしない

20jun2011 運河にいたガン・・・たぶんアッカ隊長と同じ種類 20jun2011 運河に停泊していたクルーザー
運河にいたガン・・・おそらくアッカ隊長と同じ種類  運河に停泊中のクルーザー
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