FC2ブログ

まだまだ停滞 メキシコ・シティ その3

2011/5/21 土
完全に停滞の一日。
夕飯の買出しに行った他はこれといって特に何もしておらず、一日中まったり。
たぶん、これまでで一番短い日記だな・・・。

2011/5/22 日
地下鉄を乗り継いで、昼から国立人類学博物館に行ってきた。
ここのボリュームはかなりすごい。カイロの考古学博物館ほどとは言わないが、展示物の数が半端なく見応え十分。カイロの方は展示物がありすぎて収拾がつかないといった状態だったけれど、こちらの方は各展示物がちょっと贅沢なくらいゆったり整然と並べられている。
考古学、人類学の博物館としては世界でも屈指の規模とできの良さであると思う。
説明はほとんどスペイン語のみでよくわからないのだけれど(そもそもボリュームがありすぎて逐一説明を読んでいたらとても一日じゃ見切れない)、いかにもよくできていて、中高生あたりが歴史や考古学を学ぶにはうってつけの場所である。実際、熱心にメモを取りながら見学している若い子もいて好感が持てた。
入場料は51N$(350円ほど)であるが、日曜日はメキシコ人というかメキシコ在住の人は無料らしく、大勢の人が訪れていた。
メキシコでは国際学生証は使えず、メキシコ政府の発行した学生証があれば遺跡や美術館、博物館などは無料で入れる。50N$ほどで簡単に作れるのだけれど、今さらいいかってことで作らず仕舞い。

1Fの展示室は12室に分かれていて、原始時代からテオティワカン、アステカなど各時代ごとに見て回ることができてわかりやすい。
各展示室とも出来のいいディオラマがあったり、発掘状態や墳墓の内部が再現されていたりして工夫が凝らされている。出土品の状態がいいのも驚き。

メキシコ最古の文明は紀元前12世紀頃からメキシコ湾岸に栄えたオルメカ文明。その後、紀元前3世紀にはオアハカにモンテ・アルバン、中央高原にはテオティワカンの巨大都市が築かれた。
同じ頃、ユカタン半島ではマヤ文明が栄えていて、チチェン・イツァー、パレンケ、ウシュマルといった建造物が次々と築かれている。
テオティワカンが10世紀に滅亡すると、中央高原にはトルテカ文明、続いて13世紀頃からはアステカ文明が栄え、メキシコ各地に影響力を持っていった。
アステカ文明というのは、マヤ文明と同時期の古代文明のように錯覚していたが、実はそれほど古くはない。13世紀と言えば、日本では鎌倉幕府から北条の執権政治の頃だ。
それほど古くはないアステカ文明であるのだが、マヤ文明やテオティワカンと違って遺跡としてはほとんど残っていない。スペインの侵略時に徹底的に破壊されてしまったためだ。
アステカ時代の首都はテノチティトランという名で、現在のソカロ付近がその中心だったのだけれど、アステカの面影は影も形もない・・・。

侵略時代にスペインが中南米諸国になした所業は歴史上類のない酷さであったと思うのだが、今の時代にスペインやスペイン人がこれらの国の人たちに恨まれているということは特にない。これはある意味すごいことではないかと思う。ラテンの血がそうさせるのであろうか???
反面、反米感情は中米諸国同様メキシコも意外と強い。
中米諸国の反米感情というのは、アメリカが自国の意にそぐわない政府に対し反政府武装組織を侵攻させ、国を滅茶苦茶にされたことに根ざしている。やっていることはテロリストと何ら変わらんと思うのだけれど・・・むしろテロリストより性質が悪いと思うのは自分だけ???
一方メキシコの場合の反米感情は、国境紛争によりアメリカに広大な領土を奪われたことに根ざしている。
1840年代にお決まりの手でアメリカから仕掛けられた国境紛争で、メキシコはテキサス、カリフォルニア、ニューメキシコ、アリゾナなどを含む広大な領土を失った。ロサンゼルスとかサンフランシスコ、サンディエゴ、エルパソなど、アメリカのこの地にスペイン語の地名が多いのはこのためだ。
結果的にメキシコの領土はそれ以前の半分以下となってしまった。

さて、アステカの展示室には当時のメルカドの様子を再現したディオラマが展示されていた。
驚いたのは、今のメキシコの田舎や中米諸国で見かけるメルカドの様子とほとんど変わってないということ。衣服をちょっとだけ変えれば、そのまま今のメルカドの様子と言って十分通用する。

2Fは民俗学のフロアとなっていて、現在の先住民の暮らしを部族単位で総合的に紹介している。これもまたすごいボリューム。
時間も気力もなくさすがに終盤はかなり駆け足となったが、それでもトータルで6時間も見学していた。最後はもうヘロヘロ。
ようやく見終わったかとロビーに出ると、さらに特別展示室なるものがあった。せっかくだからと貧乏根性を出して見てみたが、これがまたすごいボリューム。
テオティワカンやパレンケ、モンテ・アルバンなどなど。こちらの展示室は空調完備で、彫像や出土品のうち色がキレイに残っているものが展示されていた。
昼食も食べずに見ていたからもうヘロヘロ。美術館とか博物館ってなんでこんなに疲れるんだろ。

メキシコのサッカーリーグでは、今日が後期リーグの決勝戦だった模様。で、地元メキシコ・シティのチームがホームで勝って優勝したもんだから、けっこうな盛り上がりだった。
チームのシンボル・マークであるピューマだかジャガーの顔が描かれた旗を振って車にハコ乗りしている人たちがたくさんいた。
メキシコ・シティをホームにするチームは4チームほどあるそうだが、今回優勝したのは比較的貧しい層の人たちのサポートしているチームであるらしい。いつもは優勝などとは疎遠のチームであるとか。

22may2011 国立人類学博物館 22may2011 彫像は状態がよく
国立人類学博物館                    彫像は状態がよく

22may2011 ユニークなものが多い 22may2011 こんなのとか
ユニークなものが多い                  こんな感じのやつとか・・・

22may2011 ナウシカを髣髴とさせるようなものも多い 22may2011 主食のトウモロコシは昔から崇められていた
どことなくナウシカを髣髴とさせるものも多い     主食のトウモロコシは昔から崇められていた

22may2011 アステカのメルカド・・・今とあまり変わらん 22may2011 2Fは今現在の部族の暮らしを紹介している
アステカのメルカド・・・今とあまり変わらん      2Fは今現在の部族の暮らしを紹介

2011/5/23 月
パスポートの増補をするため、まずは日本大使館へ。宿から歩いて30分ほど。
窓口で対応してくれた女性はなかなか感じが悪かった。
「何で日本で増補してこなかったんですか?日本でやるのが原則です」ときた。何でって・・・更新したばかりのパスポートで、日本を出るときはほとんどスタンプがなかったからだよ~。そんな状態で増補しに行ったら、今度は逆に「何で今来るんですか?」とか言うんだろ、どうせ。
ちゃんと手数料払うんだから、ウダウダ言わず気持ちよくやってくれよ~。しかも他に客もいなくて暇そうなんだから・・・。
「仕方ないですね」、とか言いながらももちろん最後はちゃんと対応してくれたけど。
仕上がりは明日の10:00以降ということで、パスポートを預けて大使館を出る。
ちなみに、手数料は一律となってしまったので、世界中どこで増補しても日本で手続きするのと変わらない。ベネズエラのように二重レートの国であれば、例外的に安くできる。

各国大使館の並ぶレフォルマ通りでは今、「世界文化友好祭」のようなものが開催されている。今月の14日から2週間ほど開かれているらしい。
あまり盛り上がってはいないのだが、通り沿いに世界中の国と地域がブースを出しているのでのぞいてみた。
イラクやサウジアラビアといったなかなか行くことの出来ない国、珍しいところではパレスチナのブースもあったのでのぞいてみたが、どのブースもイマイチ。こりゃ盛り上がらんわ。
我が日本のブースは何故か鹿児島茶一本で勝負?していた。日本人も一人いて、その方も鹿児島からいらしていた。

世界文化友好祭を後にし、歩いてルイス・バラガン邸へ。遠い・・・しかも車だらけで歩きにくい。
完全なる車社会ってのはほとほと嫌になるねぇ。道路はアメリカ・ライクに100%車優先にできているから、歩きにくいことこの上ない。そもそもごく一部の通りを除けば歩いている人などぱったりいないのだけれど、信号も少ないから道路を渡るのさえ一苦労だ。
月曜の今日は、国立人類学博物館をはじめ多くの美術館、博物館が休みということは知っていたのだけれど、まさか公園自体が休みとは・・・。
チャプルテペック公園を突っ切って行くと楽なのだけれど、そんなわけで公園には入れず、うんざりしながらばかっ広い道路の狭い歩道を歩く。

ルイス・バラガン邸を見学するには、事前にバラガン協会へメールでコンタクトをとる必要がある。で、昨日メールしておいたのであるが、見事なまでに予約されていなかった。後から来た日本人の分も同様。思うに、メールなどまったく確認していない。だったら事前にメールなんてさせるなよ・・・。
本日はちょうど撮影が入っているらしく(実際に撮影していた)、「明日でいいか?」と聞かれたんだけど、明日は別の用事があって来られないし、そもそも特に興味があったわけではない自分は、「だったら別に見なくてもいいか」という気分になっていた。
後から来た日本人が今日の飛行機で帰国するらしく、「どうしても今日見たい」と食い下がっていると、「ちょっと待ってろ」ってことになった。
結局、正規のガイドがいないらしいのだが、対応してくれた兄ちゃんが案内してくれることになった。直前に来たアルゼンチン人の2人も交えて総勢5人を、兄ちゃんが邸内に招き入れてくれた。

さて、そのルイス・バラガン邸であるが、自分にはさっぱりそのすごさが理解できなかった。
そりゃお金をかけれればこういう家もできるよねぇ・・・といった感じ。確かに窓が大きくて光を上手く取り入れているような気はするだが、別段特別なものは感じない。
そもそも家の出来が良くないというのがいけない。ドアの合わせとか床板の隙などなど・・・。
石造りの建物には木造建築のような精緻性が感じられないように思うのだけれど、それを差し引いてもお世辞にも出来がいいとは言えない。フェラーリだって合わせが悪かったり隙が大きかったりしたら、せっかくのデザインも台無しだ。それら全てを含めてフェラーリなのであって、建築も同じだと思うんだけどなぁ・・・。
果たしてこれを見ていったいどれだけの人が、自分には理解のできなかった真の魅力を感じ取れるのか、甚だ疑問である。こう言っちゃなんだけど、多くの人は「ルイス・バラガン」という名にのまれているだけなんじゃ・・・ルイス・バラガンの建築なんだからスバラシイと思わなきゃいけない、と思い込んでいるだけなんじゃ・・・などと天邪鬼な考え方をしてしまう。
ちなみに、「歩き方」に載っている所為か、ルイス・バラガン邸を訪れるのは日本人が一番多いそうである。

23may2011 メキシコ・シティのシンボル独立記念塔 23may201 100%車優先の社会
メキシコ・シティのシンボル独立記念塔        完全なる車社会

23may2011 世界文化友好祭的な催し 23may2011 ルイス・バラガン邸
「世界文化友好祭」的な催し               ルイス・バラガン邸

2011/5/24 火
今日は2回目の歯医者の日。日本大使館でパスポートを受け取ってから歯医者に行く。
大使館で本日対応してくれた女性の方は、昨日の方と違って実に感じのいい人だった。やっぱこうじゃなきゃいかんよなぁ・・・上から目線じゃダメだよ。役所でも民間でも同じだけれど、人に接する態度というのは実に大切であると思う。
ちなみに、増補の手数料は360N$。

宿の方向へちょっと戻ってメトロ・ブスに乗る。
二度目なのでビルの受付もスムーズ。すんなりと38階にあるオフィスまで辿り着けた。
今日の治療は、親知らずを抜いたところの歯肉の抜糸をして、もう一本の軽い虫歯をササッと治し、ついでに根元に隙間のできていた別の歯もササッと治療し、全体をクリーニングしてからフッ素・コートして終了。
どちらかと言うと、今日のメインはマユミの方だった。歯の根っこと歯肉の間に隙間ができてグラグラしている歯がある。それほど緊急性を要するわけではなかったのだけれど、この先悪化しても困るのでついでに治療してもらうことにした次第。
麻酔をして根っこと歯肉の隙間を特殊な薬剤で消毒し、その後に前回自分の親知らずの根っこの跡地に注入したのと同じ人工の骨をブチューっと注入する。人のを見ていると世にも恐ろしい・・・。
タカネ先生はなんともオープンで、今何をしているとか、これがスウェーデン製の薬剤とか、いろいろ教えてくれる。マユミの歯にブチューっと注入しながら「ほらほらちょっと見てください。ここに人工の骨を注入します」とか、「オカダ夫妻はこういうところをパシャパシャ写真に撮ってました」とか、いろいろ。
「悪化するとこうなります」と言って、インプラントの専門的なDVDも見せてくれた。抜歯して、歯肉を切開してボルトを埋め込んで、ボルトの周りに骨を形成させるのに他の部位から骨を移植して・・・完治までにいったい何回手術するんだ???
こうなると治療にほぼ一年がかりで、治療費も(日本だと)驚愕の250万円、チ~ン。
恐ろしい。単なる虫歯だなどと甘く見ていると大変なことになる。今まであまり気にかけてこなかったけれど、これからは注意しよう。
重ね重ね出費は痛かったけれど、ひとまずこれで安心だ。

忘れるところだったが、今日は自分の41回目の誕生日であった。旅に出てから二つも年をとった。時間の流れがあまりに早すぎる・・・。

2011/5/25 水
通りに面した鉄の扉をくぐると、そこは「ぺんしょん・あみーご」という日本。韓国人も多いからミックスって感じではあるけれど、扉の向こうとはまったく別の不思議な世界が広がっている。
居心地がいいから、誰も彼も長居しがち。「明日は出る」「明日こそ出る」と出る出る詐欺も横行する(笑)。

イーハトーヴで旅するサイトー君が今朝旅立っていった。
アコンカグア、健闘を祈ってるよ。後で感想聞かせてね~。
他にも2、3人が出発し、宿が一気に寂しくなった。自分らもそろそろ・・・。

荷物を送るためのダンボール箱をもらいに行ったり、コピーしたり、電話したり・・・一日野暮用でいっぱいいっぱい。
明日もいろいろあるから無理として、明後日には出られるかなぁ・・・。
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment