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ラ・マリンチェ(4,461m)

2011/4/29 金
明日日帰りでマリンチェに登るべく、今日は山裾まで移動。
いらない荷物を宿に預け、タコスを食ってゴー!
山裾にあるIMSSというリゾート施設まで、町中からコレクティーボで行ける。45分ほど、運賃は20N$。
メキシコのコレクティーボは満員にならずとも時間になるとちゃんと出発する。
町を出るとすぐ右手にマリンチェが見えてくる。堂々とした独立峰で見栄えがする。裾野は広大な樹林帯となっていて、その上にガレた岩山がある。案の定、雪は皆無。
パナマのバルーとかコスタリカのチリポとか、中米に入って以来山とも言えないような山ばかり続いていたので、久々に見る山らしい山にちょっと興奮した。

終点まで乗っていたのは自分らの他におっちゃん一人。
IMSSはキレイに整備された立派なリゾート施設だった。6人用や9人用といったロッジを借り切って泊まることもできるし、キャンプも可能。
自分らもここに幕営するつもりで来たのだが、料金表を見て固まった。テント持込なのに一人50N$もする。二人で100N$・・・アピサコのホテルが一泊120N$であると言うのに。まったくあり得ん。
売店のおばちゃんに聞いたら、山の中はどこでも幕営自由という話。つまりIMSSの敷地の一歩外に出れば幕営無料というわけだ。
それがわかればわざわざ敷地内に幕営する人もいないだろう。しかもこの山の樹林帯には平坦な幕営ポイントがいくらでもある。
唯一困るのは水だ。マリンチェも火山であるから山では水が取れない。雪や氷河もないこういう乾燥した山というのはちょっと取っ付きにくいなぁ・・・つくづく日本の山は豊かであると実感する。
IMSSで汲ませてもらうわけにもいかず、売店のおばちゃんに聞いてみるも売り物のミネラル・ウォーター以外ないと言う。「山にはどこにも水はないわよ~」とおばちゃんは自信たっぷりだ。
手持ちの水は3L・・・あと3Lは必要だ。仕方なくおばちゃんのところでスーパープレミアム・ミネラル・ウォーター(1.5L)一本15N$を二本買う。ちなみに町なら一本3.5N$ほどで買える。

IMSSの敷地のすぐ外が早くもいいテン場なのだが、ここに張るのもなんだかなぁということでちょっと登ることにした。
暫らく舗装路が続いているようであるが、すぐにゲートがあって一般車は通行できない。スバラシイ。舗装路を縫うように登山道が延びている。
登山道の方はけっこう歩いている人がいるので舗装路沿いに幕営地を探すと、すぐに幕営適地が見つかった。標高3,100mほどの松林の中の平坦地。地面は松の落ち葉でフカフカだ。
ちなみにここの樹林帯は、乾燥しているためか9割以上が立派な松である。
すぐに幕営に取り掛かるが、テントを固定する石がなくて拾い集めるのに苦労した。ペグを送り返すんじゃなかった・・・ペグは旅立ってすぐ、早くもバンコクから送り返してしまっていた。これまでにもフランスのキャンプ場やロライマなど、ペグを持ってりゃよかったと思える場面が多々あった。

幕営後は静かな松林の中でのんびり。何故かやたらと眠くて暫らく寝てしまった。
日が傾いてそろそろ長袖シャツを着ようかなぁと思ったら、これがない。長袖シャツやニット帽を入れたはずのギアバッグが丸々ない。どうやら朝荷物の整理をしているときに、宿に預ける方のザックに入れてしまったらしい。うぅぅむ、ダウンジャケットとカッパはあるが長袖シャツがないかぁ・・・。
幸いマユミが二着持っていたので、一着借りて乗り切ることにした。
調理に使うガスも、手に入ったのがスプレー缶のようなやたらと細長いやつで座りが悪い。使用中は常に鍋に手を添えておかねばならない・・・まぁでもこんなやつでも手に入って御の字ではあったけど。

昼間寝てしまった所為か標高の所為か、夜はほとんど一睡もできなかった。
僅か3,100mではあるけれど、暫らく海沿いで過ごしていたから無理もないか。

29apr2011 快適な松林のテン場 29apr2011 こんなボンベしか売ってない・・・使い勝手悪し
快適な松林のテン場                   こんなボンベしか売ってない・・・使い勝手悪し

2011/4/30 土
4:30起床、ヘッドランプを装着して5:30出発。
天気はここのところずっと安定していて登山日和が続いている。
月が細くて真っ暗。登山道は車道を縫うように走っていて、車道に出るたび登山道の入口を見つけるのに苦労した。
途中、暗闇に獣の気配がしてランプを向けると牛だった。目だけが暗闇の中に無数に光っていてちょっと不気味。
ちょっと心配だった体調も、歩くに従い絶好調となった。思うに、過去に高所の経験があると、あるところで勝手にスイッチが入るものであるらしい。

6:30近くになると薄っすらと明るくなりはじめ、7:00を過ぎると日が昇る。明け方はけっこう寒い。
森林限界は3,900mほど。その手前にもいくつか幕営適地があり、テントが一つ張ってあった。
暫らく詰めると、前方のガレ場を登っている先行者が見えた。森林限界から先はトレールだか動物の踏み跡が錯綜していてどこからでも登れるが、早めに右手の尾根上に出た方が登りやすいと思う。
早めに尾根上に出て詰めていくと、ちょうどガリーを登っていた先行者も尾根上に出たところだった。彼らをパスしてガレた尾根をさらに詰める。
極度に乾燥していてとにかくガレガレ。尾根は広くどこでも登れる。
最後だけちょっと岩っぽくなり、9:00に登頂。誰もいない山頂を独り占め。通常5時間の登りらしいからタイム的にもまずまずだろう。
今回は(ギアが借りられるかどうか微妙だが)オリサバのための高所順化が目的なので、暫らく山頂に留まる。
山の周囲には広い平原が延々と続いている。やっぱり地球は丸いのね・・・メキシコの高峰は独立峰であるからしてすこぶる眺めがよい。ただし、年中そうかどうかは知らないが、天気はいいのに空気が澱むのか地表近くは靄がかかったようになっていてあまり遠くまでは見晴らせない。
東南東に見えるはずのオリサバもまったく見えず・・・。

30分ほどすると、後続の人たちが次々と登ってきた。全員メキシコ人。プエブラやアピサコといった近場から登りに来ている人が多いようである。
家族連れや若い人のグループが多い。山登りがどうこうとかしこまっているのではなく、多様な人たちが変に気負いなく山に通っている姿に好感が持てる。
その中に手馴れた感じの人が何人かいたので、オリサバに登るためのギアをどこかで借りられないか聞いてみた。一組はプエブラ、もう一組はアピサコから来た人たちであったが、あまり詳しいことは知らない様子だった。ただ、おそらくプエブラで借りられるだろうということで、その中の一人はわざわざ携帯で調べてその事務所の住所まで教えてくれた。ありがたや。

山頂から西の方角、ちょこんと靄の上に雪を頂いた高峰が二座霞んで見える。ポポカテペトル(5,465m)とイスタシワトル(5,230m)だと教えてくれた。
ポポの方は数年前から火山活動が活発化して入山禁止になっているということは知っていた。今現在噴煙が上がっているわけではなさそうであるが、聞くとやはり登山はできないらしい。
イスタシワトルはなだらかな山容の山で、「いい山だよ~気軽に登れるから登ってみれば」と教えてくれた。

結局、1時間15分ほど山頂に留まってから下山した。
トレーニングがてら山に登っているのか、下りは駆け下りる人が多かった。下からはまだまだ家族連れや若い人たちが楽しそうに登ってくる。なんだかいい感じだ。
でも、メキシコ人のゴミに対する意識はまだまだ低く、ポリ袋やペットボトルなども至るところに捨てられているのがちょっと残念。わざわざ登山口には巨大なゴミ箱が設置されているというのに・・・。
2時間ちょっとでテントまで下山。15:00のコレクティーボで帰ることにし、暫しテントでラーメンを食べたり昼寝したり。

テントを撤収してIMSSまで下りると、昨日はガランとしていた施設がけっこう賑わっていた。土日はたくさんの人たちが近場から遊びに来るようである。
メキシコは町中にはあまり犬がいないように感じるのだが、田舎に来るとたくさんいる。馬やロバ、七面鳥や鶏に交じって自由気ままにやっている。犬がどこにでもいるこういう環境は、一部の先進諸国を除けばある意味世界のスタンダードであるが、犬好きの自分らにとっては理想的だ。残念ながら今の日本では無理だろうな・・・。

帰りのコレクティーボも時間通りに来て、道が空いていた所為かアピサコの町まで30分であった。
そのまま荷物を預けてあったホテル・テルミナルになだれ込む。
それにしても疲れた~空身の日帰り登山をしただけだというのに情けない。明らかに運動不足だ。コンスタントに山に通ってないと体力はあっという間に落ちてしまう。特に下りで使う筋力、動きを止める筋力というのは日常生活ではあまり使わない筋力であり、顕著に落ちるようだ。
そんなわけで両足の脛がすごい筋肉痛。足首が上手く曲がらなくなっている。こんなことは今までなかったなぁ・・・もしかしたら年の所為かもしれんけど。
宿に帰ってから、疲れの所為か歯もすごく痛くなった。メキシコ・シティに行ったら歯科医に行かねば・・・。

30apr2011 森林限界から望むマリンチェ 30apr2011 尾根上から・・・東面はガレている
森林限界から望むマリンチェ              尾根上から・・・東面はガレている

30apr2011 マリンチェ山頂部 30apr2011 ラ・マリンチェ登頂
マリンチェ山頂部                      ラ・マリンチェ(4,461m)登頂

30apr2011 山頂からの眺め・・・靄がかかったようで遠くまで見えない
山頂からの眺め・・・靄がかかったようであまり遠くまで見えない
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