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ロライマ

2010/12/10 金
RORAIMA TREK Day 1
宿に荷物を預け、約束の10:00にミスティック・ツアーズへ。
ロベルトの話では、トラブルでバスの到着が遅れるらしい。11:30まで待って来なければ4人で出発という話になった。
待つといったってちょっと前にまだ200kmも離れたところにいたらしいから、どう考えたって無理だろ・・・。
そのままミスティック・ツアーズで待機。
今回のガイドは女性のセシリア。
参加メンバーではフランス人のメラニーが自分らと同じポーターなしのプランで、唯一韓国人のチャンだけがポーター付きのプラン。よって4人の場合、ポーターは一人だけという実に小ぢんまりとしたパーティー構成となる。
12kg分の共同装備を渡されるが、これがまた重いこと、重いこと。内容は全て食料!缶詰やら野菜やらチーズ、フルーツ、小麦粉、パスタといった重いものばかり。もちろん軽量化のことなど微塵も考えられていない。
その他にポーターの持つ油や瓶詰めのマヨネーズやジャム・・・たった5泊にいったいどんだけ食料を持っていくんだよ!
個人装備を極限まで減らして軽量化しているというのに、こんな何も考えてない食料の塊を渡されると腹が立ってくる。
メラニーに至っては、ザックもそれほど大きくはないのだが、個人装備が多過ぎて+12kgの共同装備がザックにまったく入らない状況・・・。後で聞いたら、+12kgも持たされることを知らなかったらしい・・・何で???英語はあまり話せないのだけれど、スペイン語では普通に会話できるのに説明をちゃんと聞いてなかったのだろうか???
しかも彼女のザックは肩紐がとれかけていて、その場で針と糸で修理を始める始末・・・ホントに大丈夫なのだろうか???やっぱフランス人はノーテンキだ。
ボリビアで買ったノースフェイスのザックらしい。所謂ノースフェイクというやつだ。イミテーションであることは彼女も承知していた。
ノースフェイスとかコロンビア、アディダスといったブランドのばったもんがボリビアにはたくさん売っている。ラパスのメルカードにはそれらの服やらザックを売る露店が所狭しと並んでいた。
露店の裏にミシンが置いてあって、そこでノースフェイスやアディダスのロゴを刺繍している・・・。
袖口にGORE-TEXなどと刺繍してあっても、もちろん刺繍してあるだけ。本当にゴアであるわけではない。
全く同じデザインで、ロゴがノースフェイスのものとコロンビアのものが並んで売っていたりする。
で、結局メラニーはザックに共同装備を入れるのを諦め、もう一つのナイロン・バッグに入れて前に背負っていくことにした・・・それでホントに歩けるのか???先行きが不安だ。
チャンはこれまで会ってきた他の韓国人と違ってガツガツした印象がない。育ちのいい箱入り娘といった感じで、エネルギッシュと言うか打たれ強いと言うか、そういったオーラがまったく感じられない女の子だ。アメリカに1年間留学した経験があり、流暢にアメリカン・イングリッシュを話す。
チャンの荷物もやたらとデカイ。ポーターを使っていて共同装備も持っていないのに、自分らのと大差ないザックは個人装備だけでほぼフルパッキングの状態。
結局、11:30まで待ってみたものの予想通り3人のバスは着かず、4人で出発する運びとなった。
追加料金が一人200Bs。テントもシュラフも自前のを使うんだからとブーブー言って、自分らは二人で300Bsにディスカウントしてもらった。
一台のランクルに乗り込んでいざ出発!
ベネズエラで面倒なのは、外国人はパスポートの携帯を義務付けられていて、山へ行くのにオリジナルのパスポートを持っていかなければならないところ。
途中に軍の検問があって、そこでパスポートを提示する。
トレッキングのスタート地点であるパライテプイ村(1,370m)まで、サンタ・エレナから1時間20分ほど。
現地でポーターのセルヒオと合流し、サンドウィッチの昼食を食べて14:15にようやく歩き始める。
それにしても重いなぁ、ザック。高々20kg足らずだと思うのだが、久々なんでやたらと重く感じる。
歩き始めて早々、チャンが遅れ始める。しばらく歩いてはチャンを待ち、またしばらく歩いてはチャンを待ち、というのを繰り返しながら歩を進める。
意外にも心配していたメラニーは元気いっぱいだった。
ロライマ、と言うかギアナ高地は雲が湧きやすく、天気がコロコロ変わる。今日もちょっと歩いたところで激しい雨に遭い、その後は降ったりやんだり。
途中の草原でメラニーの指差す方を見ると、何やら黒い物体が・・・牛か?と思ったのだが、よーく見るとオオアリクイだった。おぉぉ・・・オオアリクイ。野生のものを見るのはもちろん初めて。こんな生き物がこうして普通にいるのね・・・当たり前のことなんだけど、妙に感心してしまった。
一応身の危険を感じるのか、遅い足取りで草の斜面を上って逃げていった。
初日のテント場であるリオ・テック(1,100m)にようやく辿り着いたのは、暗くなりかけた17:50。早速場所を選定してテントを張る。固定する石がなくて拾い集めるのにやたらと苦労した。
ラッキーなことに、この日からロライマに入るのは自分らのパーティーだけらしい。今日から6日間、静かなトレッキングを満喫できそうである。
リオ・テックには蛍がたくさんいて実にキレイだった。蛍を見るのなんて日本を出て以来のような気がする。(ちなみに、信州の自宅では蛍が庭を舞っている)
夜半前に一度雨が降ったが、3:00頃トイレに起きたときは晴れて天の川がキレイに見えていた。

10dec2010 正面にロライマが見えてくる
草原の中をリオ・テックへ向かう・・・正面にロライマが見えてくる

10dec2010 左:クケナン、右:ロライマ
兄弟のテプイ 左:クケナン、右:ロライマ

2010/12/11 土
RORAIMA TREK Day 2
夜明けとともに起き出す。外はスッキリ晴れていて、正面のロライマとその左にあるクケナンがよく見える。
唐突にテントの話。
日本からずっと使っている自分らのエスパースは雪山でも使える秀逸なテントで、雨などまったく意に介さないのであるが、エージェントで借りるテントはよく日本のホームセンターなんかで売っているコールマンのなんちゃってテント。山ではまったく使えない代物であるからして、昨晩のような雨に見舞われると大変なことになる。
テントの中が水浸しになっちゃってまったく眠れないとチャンが嘆いていた。フライシートがごく一部にしかかかっていないんだから、そりゃ雨が吹き込むわなぁ・・・。
それからシュラフ。
エージェントで借りるシュラフは馬鹿デカイ綿のシュラフであるが、どうやらダニの巣になっているらしい。
リオ・テックなどには蚊はいないのだが、プリプリと呼ばれるブヨみたいなのがいる。このプリプリに刺されると痒いわけであるが、自分ら二人はそこまで刺されておらず、メラニーとチャン二人の手足に無数にできている虫刺されの跡はどう見てもダニに喰われた跡だ。一応、シュラフを干した方がいいぞとアドバイスはしてみたが・・・。
ちなみに、今回自分らはシュラフは持参しておらず、ゴアのシュラフカバーだけ。
これからテントやシュラフをレンタルしてロライマ、のみならず激しい雨の降るようなところでトレッキングをしようと考えている人は、これらのことに注意というか覚悟が必要です。
プリプリは、トイレのときに野原にしゃがんでいると尻を激しく刺されるので始末が悪い。
2日目の今日は1,874mのベースキャンプへ向かう。
6:30に朝食を食べ、テントをたたんで7:45に出発。
すぐにリオ・テックの渡渉となる。靴を脱ぎ、靴下で渡渉。水量は膝下で特に問題なし。
しばらく進むとリオ・クケナンの渡渉。こちらは膝上の水量で、流れも速いのでちょっとだけ緊張する。セシリアとセルヒオの二人がかりでチャンを渡渉させた。
泳いでもいいということであったが、さすがに出発してすぐのここでは誰も水浴びをせず。
昼近くになって今日も一時的に雨に降られた。
途中で1時間ほどランチ・タイム。
休憩時、ザックから何か取り出そうとする度に、メラニーはザックからほとんど全ての荷物を出してはまた詰め込んでいる。服やら何やら、何も考えずにザックに投げ込んではパンチして無理やり詰め込む有様。
ひたすらガサツなのだ。だがこれはメラニーに限った話ではない。世の中に日本人のようにキチンとした人たちは存在しないのだ。
特に欧米人は酷いように思う(自分の感覚ではドイツ人は例外で、比較的キチンとしているが・・・)。
日本人に近いと思われる韓国人ですら日本人のようにはキチンとしていない。半島ではあってもやはり大陸の人間ということだろうか。
日本で生まれ育った我々は、当然海外に出ても日本人の基準でモノを見る。が、一歩日本の外に出るとその日本人の感覚が決してスタンダードではないと知って愕然とするに違いない。
車や建物といったモノの造りの細部を見ても明らかだし、最も顕著に現れるのが宿の部屋やキッチンの使い方、そして荷物のパッキングだろう。
そこまで散らかすか?というくらいとにかく散らかす。宿やレストランで日本人客の後片付けはきっと楽に違いない。
日本人にもガサツなやつはもちろんいるが、そこまでガサツなのは稀である。
パッキングと言うが、日本人の言うパッキングと彼らの言うパッキングは意味が違うとしか思えない。
日本人がパッキングと言えば、重いものやすぐに使わないものは下に入れて、頻繁に使うものは取り出しやすいところに、などよく考えて隙間ができないよううまく工夫して荷物を詰めることを指す。もちろん衣類などはたたんでパッキングする、その方がスペース効率がいいからだ。
が、彼らの言うパッキングとはさにあらず。何も考えず単に荷物を詰め込むことをパッキングと言う。軽量化といった概念もあまり重要ではないらしい。
よく欧米人のパッカーで、やたらとでかいザックを背負いながらシュラフやテントといったものを外に括りつけている人たちを目にすると思う。
まぁテントは(軽量化といったことを考えないので)大き過ぎてザックに入らないのかも知れないが、シュラフを何故わざわざ外に???濡れちゃうじゃない、汚れちゃうじゃない・・・。
シュラフも信じられないくらい大きなやつを持っていたりするのも事実だが、間違いなく日本人がキチンとパッキングすればザックの中に入るのだ。しかも日本人なら何はともあれまずはシュラフをザックに詰めるだろう。そもそもそんな馬鹿でかいザックにシュラフが入らないなんて、他にいったい何が入ってるんだ?
日本人ライクなパッキングのできないメラニーは、したがって何か必要なものを取り出そうと思う度にザックの中のものを全て出す破目になる。しかも一度やれば面倒で懲りそうなものだが、同じことを何度も繰り返しているのが不思議で仕方ない。
14:30にベースキャンプに到着。すぐにザックの中のものを所かまわず広げ出すメラニーとチャンであった・・・。
テントを張って近くの川へ水浴びに行く。
欧米人の特徴、その2・・・とにかく水浴びが好きである。海でも川でも湖でもプールでも、水があればとにかく入らずにはいられない性質らしい。太陽が出ていようがいまいが、水が汚れていようがいまいが、そんなことは関係ない。水さえあれば何はともあれとにかく水浴びだ。
普段それほどキチンと風呂に入ったりシャワーを浴びたりしているわけではないはずなので、清潔にするということとはおそらく無関係だ。
日が暮れて暗くなると、ここでも蛍がピカピカ。テント脇の斜面で一斉にピカピカ光る蛍はひたすらキレイだった。
それと、何故か暗くなると小さなゴキブリがウジャウジャ出てきた。食事をしている自分らの周りは完全にゴキブリに包囲されていた。昆虫嫌いのチャンはもう大騒ぎ・・・。
夜中はまた雨になった。水浸しのテントと濡れたシュラフで眠れないチャンがちょっと気の毒だ。

11dec2010 リオ・テック キャンプ場 2日目の朝
リオ・テックの朝

11dec2010 リオ・クケナンへ向かう
リオ・クケナンへ向かう

11dec2010 リオ・クケナンの渡渉 苦戦中のチャン
リオ・クケナンの渡渉・・・苦戦するチャン

11dec2010 ベースキャンプ
ロライマ直下のベースキャンプ

2010/12/12 日
RORAIMA TREK Day 3
今日も朝の早い時間は晴れていて、ロライマとクケナン、それから下界の眺めがスバラシイ。
6:10に朝食を食べ、8:10に出発。いよいよロライマの頂上を目指す。
3日目だというのに荷物がまったく軽くならん・・・。
すぐにチャンが遅れる。もともと体力がないことに加え、ちょっとした岩場の上り下りがからきしダメなのだ。
そもそも荷物が多過ぎるのが問題である。自分がどれだけの荷を背負って歩けるのかをまったく理解していないことが原因だ。
チャンが悪いのはもちろんだが、責任の一端はエージェント側にもある。あれを持ってこれを持ってと言う前に、あれはいらないこれもいらないと言うくらいでないとダメなのだ。
通常、山ヤは「どの装備を削れるか」といった観点で装備の選定をするが、そういった経験のない人はあれも必要これも必要と言われればそれ以上のものを持ってきてしまう。
今回のトレッキングは、朝食と夕食はもちろん昼食まで付いているのだから、行動食(おやつ)の類はほとんど必要ないし、たった6日の山行で着替えなど不要。極端な話、シュラフと防寒着以外は不要くらいのことを言わないと、知らない人は自分が背負えないほどの荷物を持ってきてしまう破目になる。
結局、ガイドのセシリアがチャンに付き、自分ら二人とメラニーが先行、後から来るセルヒオを待って先に行くこととなった。
樹林帯の一本道をしばらく上ると沢があり、そこでセルヒオを待つことに。
ここでメラニーはザックの中身を広げてお店を開き、またまた水浴び。それも雨がパラついている中でだ。昨日の夕方水浴びしたばかりだろう、と言いたい。
しかも今日は水着を着ておらず、パンツで水浴びだ。どうしてそうまでして水浴びしたいのか、まったくもって理解不能。
しばらくするとセルヒオが追いついてきて、メラニーがザックに荷物を詰め込む(もはやパッキングとは呼びたくない)のを待って出発。
壁の基部をトラバースして行くと滝の下に出て、ここからちょっと急な登りになる。登りと言ったって沢で言えば1級くらいのごくごく簡単なガレた岩場の登りだ。
滝の下を通過するのでもたもたしてるとびしょ濡れになる。平地を歩くのは速いものの、ちょっとした岩場の上り下りはからきしダメなくせに先に行きたがるメラニーを差し置いて先行させてもらう。
ポーターのセルヒオはさすがに強い。あれだけの荷を背負ってサクサクと登っていく。むしろセルヒオの方がガイドに相応しい。
ちなみに、ガイドのセシリアの荷は驚くほど軽く、おそらく10kgに満たない。コンロをはじめとした必要装備は全てセルヒオが背負っているのだ。
12:10に頂上着。ロライマの上は晴れているが、たびたびガスに包まれる。
ここでも30分強休憩してから奥のテント場へ向かう。
ロライマの頂上にはいくつか決まったテント場がある。雨が降りやすいので、テントを張るのは大きな岩棚の下。そこをガイドやポーターはカンパメントと呼んでいる。
ロライマの頂上は素晴らしく、誠にもって筆舌に尽くしがたい。他のどこにもこんな景色はないに違いない。標高2,700mに広がる楽園、地球創世の頃に限りなく近いだろう景色が広がっている。
頂上面積は280平方キロもあり、(自分はこの表現がピンと来ないが)東京ドームが6,000個も乗ってしまう広さである。頂上をブラジル、ベネズエラ、ガイアナの3国国境が走っている。
残念なのは、写真ではロライマの素晴らしさをまったく表現できないことだ。写真にするとなんてことのない風景に見えてしまう。こればかりは実際にこの場に立ってみないと感じることができない。
動植物は固有種が多い。
動物で見かけるのは、(名前を忘れてしまったが)体長1~2cmの小さな黒いカエルとトイトイと呼ばれている小鳥、それから意外にもタランチュラ。
カエルは実に可愛い。飛び跳ねずゆっくり歩くのですぐに捕まる。死んだ振りをしているのか、掌に載せると縮こまって動かなくなる。足には水かきもない。おそらく天敵のいないここ以外では生息できない誠にスローテンポなやつである。
土というものがほとんどないので、食虫植物も多い。もっとも虫自体が下界と比べると圧倒的に少ないわけであるが・・・。
ちなみに、土がないために大便は持ち帰らねばならない。一方で、フルーツなどの持込には、例えばガラパゴスのような厳しい規制はないようである。
いかなるものも頂上から下界に持ち去ることは禁止されている。
大きな岩棚の下にテントを張ると、早速セルヒオがコーヒーを入れてくれる。これまで気付かなかったが、コーヒーは挽いた豆をネルで濾していた。
そのコーヒーを不味いと言って飲んでいるメラニーはまったく信じられんやつだ。
14:30、ようやくセシリアに付き添われてチャンが到着。既にテントの周りにはメラニーがお店を開いていることは言うまでもない。
本当なら昼にテント場に着いて、昼食の後ガイドが付近を案内するはずであった。が、チャンが到着して荷を解いたりしていると既に15:00・・・ガイドとポーターはすぐに夕食の準備に取り掛かり、結局この日は付近を勝手に散策することとなった。
ブラブラと付近を散策する。朝日を見るポイントを見定めて、カエルを観察したり、ボーっと雲を眺めたり。
夕日を見に西端にある岩の上に登ってみたが、残念ながら雲が湧いてしまってキレイな夕日は見られず。
ロライマの夜は驚くほど静かだ。完全なる静寂の世界。
驚いたことに頂上にも蛍がいた。おそらく何世代もかけて頂上へと辿り着いたのだろう。
夕食後にガイドから明日の行動予定の説明。通常は3国国境の交差するトリプル・ポイントへ行くことになっている。出発の前日にロベルトもそう説明していた。
が、チャンがこんな状態なのもあってか、明日は付近を散策して終わりだと言う。んなアホな・・・せっかくここまで来てロライマの上を歩き回らないでどうする???
当然ながら、自分らはどうしてもトリプル・ポイントへ行きたいと申し出た。通常往復8時間らしいが、空身なら自分らはいくらでも歩けるぞ。
ガイドがセルヒオと相談の結果、結局明日はセルヒオが自分ら二人をトリプル・ポイントへ連れて行ってくれることとなった。
一件落着。危ねぇ危ねぇ・・・危うく付近の散策だけでお茶を濁されるところだった。

12dec2010 ロライマの壁を見上げる
ロライマの下はジャングル・・・隙間から壁を見上げる

12dec2010 シダが木になる
ここではシダも木になる・・・ジュラシック・パークのような世界

12dec2010 滝の下
滝の下をトラバースして斜上する

12dec2010 ロライマ頂上 テント場へ向かう
広大なロライマ頂上をテント場へ向かう

12dec2010 可愛いカエル
可愛いカエル・・・体長1~2cmで水かきはない

12dec2010 捕まえると固まる
捕まえると固まる・・・毒のあるカエルを模して腹は黄色い

12dec2010 岩棚の下のテント場 すぐにお店を開くメラニー
岩棚の下のテント場・・・早速お店を開くメラニー

2010/12/13 月
RORAIMA TREK Day 4
夜半過ぎ、外で雨の音がする。岩棚の下でテントに直接雨は当たらないものの、ピチャピチャと水の滴る音がする。
日の出を見ようとまだ暗いうちにテントの外をのぞいてみたが、ガスっていて何も見えん。うぅぅむ・・・。
とても日の出どころの話じゃないので、再びシュラフカバーに潜り込む。
明るくなってから起き出すも、相変らず外はガスっていて霧雨が流れてくる。嫌な予感・・・。
食事の準備をしているガイドが告げる。「この天気じゃトリプル・ポイントへ行っても何も見えないから・・・」
でも、変わらず自分らは行く気満々。どうにかこうにかガイドを説き伏せて、なんとか行ける段取りになった。
今朝は食事の準備が遅く、朝食を食べられたのは7:00。その時間になるとガスも晴れて、時々青空が顔をのぞかせたりしている。
ロライマの天気は変わりやすいのだ。ずっと晴れていることもない代わりに、ずっと雨が降り続くということもそうそうない。
雨といっても、ロライマの上では下界と違って大粒の雨がドカドカ降るわけではない。たいていは霧雨で、ガスが湧いたときに一緒に流れてくるといった感じである。
出発の8:00になると晴れ間も見えてきた。別行動となるチャンやメラニーに手を振ってセルヒオと3人で歩き始める。
結果的にこの日一日、特に北部のトリプル・ポイント付近の天気はまずまずだったので、自分らの選択は大正解であった。
下から見たときもそうだったけど、南のテント場付近は一番雲が湧きやすい。テント場がすっぽり雲に覆われていても、北の方は晴れていたりするのがロライマの天気だ。
北へ向かって歩いて行くに従い、景色がより壮大になってくる。青い空と白い雲、灰色の岩畳とそこかしこに点在する水溜り。キレイな水が川となってあちこちを流れ、散在する緑の植物がアクセントを与えている。そして地球の創り出した芸術作品・・・奇岩の数々が林立している。
まさにジュラシック・パークの世界。自分が今標高2,700mのテプイの上にいるのが信じられない。
このスケール感を写真でうまく伝えられないのが誠に残念だ。
歩きながらセルヒオがタランチュラを発見。すぐに岩の間に逃げ込んでしまったが、セルヒオが花の茎でつつき出してくれた。
脚を高々と上げて立ち上がり、おなじみの威嚇のポーズ。昨日テント場まで歩く間にも見かけたのだが、今日のやつはデカイ。迫力あるなぁ・・・こんなやつに咬まれたくないなぁ・・・。
まさかロライマにタランチュラがいるとは思わなかった。
自分らの一日前にロライマに来たのは欧米人8人のパーティーだけ。より南にある別の岩棚に幕営していたのだが、朝一に下山しているだろう。そして今日は何人が来るのか知らないが、この時間はまだ下にいるはず。
今ロライマの上にいるのは自分らのパーティーだけなのだ。しかもチャンたちは南にいるわけだから、ロライマの真っ只中に今いるのはまさに自分ら3人だけ。大型の生物も存在しないから、自分の周りに生き物の気配はまったくない。
そう考えるとちょっとした孤独感もある。地球創世の頃に近いだろう景色の中に自分ら3人だけがポツンと存在している。
考えたらこんな贅沢な話はない。まさにロライマを独り占めというわけだ。
「スゲー!スゲー!」を連発しながら先へ先へ。
歩を進めていくうちに足元に転がるクリスタルが目につくようになってくる。ロライマの上に大量のクリスタルが存在することはよく知られている。が、もちろん持ち出しは禁止だ。
そしてテント場を出て2時間半、クリスタル・リバーに到着(10:40)。小川のような小さな沢であるが、その名の通り一面クリスタルだらけ。沢床がクリスタルでできていると言っても過言ではない。信じられん・・・こんなのはじめて見た。
よく土産物で売っているようなクリスタルの塊がそこかしこに。岩からはキラキラ輝くクリスタルがポコポコ生えている。人為的にカットされたような多角形の結晶。どうしてこういう形になるのか・・・不思議だ。
もちろん今ここにいるのは3人だけ。持ち出す気になればいくらでも持ち出せそうだが、下の荷物検査で見つかると大変なことになる。持ち出しは厳禁だ。
クリスタル・リバーからトリプル・ポイントまではものの5分ほど。近くにはよく写真になっている「アイスクリームを食べるサル」の奇岩が立っている。ホントにそう見える。
トリプル・ポイントには三角錐の白い石碑が建っていて、それぞれの面に「BRASIL」「VENEZUELA」「GUYANA」と刻まれている。「BRASIL」「VENEZUELA」の文字は埋め込まれたクリスタルで描かれているが、何故か「GUYANA」だけは消えそうな文字で手描きされているだけだった。
自分ら以外誰もいないトリプル・ポイントで、暫しボーっと周囲の景色を眺める。
あとは戻るだけかと思っていたのだが、セルヒオが近くにある天然の井戸にも案内してくれた。ありがとう、セルヒオ!
岩畳に突如として大きな穴が開いていて、そこに小さな滝となって水が流れ落ちている。
上から眺めて終わりと思いきや、ぐるっと回って井戸の底に降りられるという。セルヒオがそこにも案内してくれた。
巨岩を伝って降りていくと、井戸に繋がる水脈に出る。足元は赤みがかった細かい砂で、ギリシア神殿のような石柱の先に明るい井戸の底が見える。どことなくナウシカの落ちた腐海の底を思わせる。
せっかくなのでパンツになって水に浸かり、暗い洞窟の中を歩いて井戸の底まで出てみた。
スバラシイ!こんなところにまで案内してくれたセルヒオに感謝・感激・雨アラレ。
帰りは行きと違う道でぐるっと回ってテント場へ戻った。途中の景色は変わらず壮大で、「スゲー!スゲー!」と連発しながら・・・。
普通であれば何とも思わないであろう折り重なっただけの巨岩にもどことなくパワーを感じる。20億年の歳月の成せる業であろうか・・・。
テント場へ近づくにつれて雲が厚くなってきて、最後にちょっとだけ雨に降られた。やはり北の方が天気は良い。
14:35にテント場に帰還。チャンたちは既に帰っていた。やはり天気は今ひとつだったようである。
それでも日のあるうちは時折り晴れ間も見えていたが、日暮れ時になるとガスが湧き、霧雨も飛んでくる。残念ながら今日も夕日は見られなかった。
霧雨の中、岩棚の下でロライマ最後の晩餐。

13dec2010 トリプル・ポイントへ向かう
地球創世の頃に近いであろう景色が広がる・・・青い空と白い雲、灰色の岩畳

13dec2010 タランチュラ
意外にもロライマにはタランチュラがいる

13dec2010 ジュラシック・パークの世界
まさにジュラシック・パークの世界・・・でもここは標高2,700mのテプイの上

13dec2010 クリスタル・リバー
クリスタル・リバー 沢床は全てクリスタルと言っても過言ではない・・・写真だとよくわからんけど

13dec2010 アイスクリームを食べるサル
アイスクリームを食べるサル

13dec2010 トリプル・ポイントに建つ石碑
トリプル・ポイントをベネズエラ側から見る

2010/12/14 火
RORAIMA TREK Day 5
やはり明け方は雨の音がしていた。
5:00にテントの外をのぞいてみたが、やはり今日もガス。真っ白で何も見えん・・・結局ロライマの上では朝日も夕日もまともに見られなかった。まぁここでは見られる方が稀だろう。
唐突だが、まだ書いてなかったトイレの話。
ロライマ上では大便を持ち帰らねばならないというのは既に書いた通り。
(別に知りたくないかもしれないが)どういう風にするのかというと、中くらいのレジ袋大の黒いポリ袋にする。これが簡単なようで、慣れるまではけっこう気を遣う。はみ出したら大変なので、うまく狙いを定め真ん中に着地させねばならない。
袋にした後は臭い消しのパウダーをふりかけ、使用済みのペーパーもろとも封をして終了。
全員分のブツ(チョコラテと呼んでいる・・・)を巨大なビニール袋にまとめ、ポーターが下へ持ち帰って埋めるという段取りだ。
6:00になるとガスも晴れ、すっかりいい天気になった。ちょっと去り難い気にもなるが、撤収の日に晴れてくれるのは実にありがたい。
ロライマ上で最後の食事をとって7:30過ぎに下山開始。
さすがに食料はほとんどなくなり、代わりに鉄の鍋やコンロを背負って下りる。一気にザックが軽くなった!
ロライマからの最後の眺めを満喫している間に追いついてきたセルヒオと一緒に、今日は最初から先行させてもらった。
一目散に下る。滝の水量は来たときより少なかった。時折り木々の間から見える一面緑の下界の眺めがスバラシイ。
途中で日本人の団体客とすれ違って言葉を交わす。12人の日本人が上ってくることは既に話に聞いていて、どこかで会うだろうとは思っていた。
皆さんけっこうな高齢で、正直その歳でベネズエラにまで来てロライマに登ろうなんてのはすごいことだと思う。
おそらく日本で山登りをしている人たちで、身なりはしっかりしている。もちろんポーターを使っていて、自身の背負っている荷物はとてもコンパクト。皆さん自分がどれだけ背負えるのかをちゃんと心得ているのだ。
やはり日本人はキチンとしているなぁとしみじみ思う。久々にまともな人たちを見てホッとした。
10:30にベースキャンプに下山。下りに要したのは正味2時間といったところ。
ここで昼食のため、残りの人たちの下山を待つ。既にロライマは雲の中で、しばらくすると雨が降ってきた。ロライマの上とは違って大粒の雨だ。
1時間ほどしてメラニーが到着。また川で水浴びしてきたらしい。誰もいなかっただろうから、きっと素っ裸で思う存分水浴びしたに違いない。
さらに1時間ほどしてセシリアに付き添われてチャンが到着。余程苦戦したのか全身泥だらけになっていた。
のんびり昼食なんぞ食べている間に大雨となってしまった。少し小降りとなったところで13:20にベースキャンプをあとにする。
雲行きがかなり怪しい。後ろのロライマの方から雲が張り出してきていて、ベースキャンプあたりは明らかに大雨となっている。今いるところは辛うじて晴れているが、前方にも怪しい雲が湧いている。
また二人して先行させてもらったが、案の定、途中で大雨に見舞われた。久々にカッパが屁の役にも立たないスゴイ雨で、パンツから何からびしょ濡れになった。草原のため雨宿りできるようなところはどこにもない。
15:30前にリオ・クケナン手前のキャンプ場に着いてようやく屋根の下に避難。ここでセルヒオの到着を待つ。
パッと見たところ、川は大増水していて易々と渡渉できそうにない。
30分ほどしてセルヒオが追いつき、すぐに川の様子を見に行く。さらに30分ほどして残りの3人が追いつく。
どうやら渡渉できそうなポイントがあるらしい。セルヒオの案内で川に降り立つと、川の上にロープが渡してあった。ロープを伝えばどうにか渡渉できそう。
最初にセルヒオが渡る。茶色く濁った激流の水量は腰上。
自分とマユミ、メラニーまでは特に問題なく渡渉を終えたが、チャンを渡渉させるのは大変だった。前にセルヒオ、後ろにセシリア、下流側にはベースキャンプで工事していたまったく無関係のおっちゃんがついてくれて、どうにかチャンを渡渉させた。
川は二股になっていて、対岸へ渡るのにもう一度渡渉せねばならない。やはり渡渉ポイントにロープが渡してあるのだが、こちらの方が水量が多く、自分の胸まであった。
半分流されながらも、空身にしてやっとのことでチャンも渡渉させた。ホントに、もうほとんど流されていた・・・。
渡渉を終えるとすぐ、リオ・テックに向けて歩き出す。
ここでトラブル発生。メラニーのザックのジッパーが壊れた・・・。もともと出発前から壊れていたのだが、ここへ来て完全に壊れた。
2気室になっているザックの下のジッパーが全開になってしまい、中の荷物は防水のビニール袋がどうにか支えている状態。何かの拍子でビニール袋ごと荷物が全部すっぽ抜けそうだ。
で、メラニーはどうしたのかというと、何と!ザックを上下逆さにして背負い出した・・・。
あっ!ザックってそういう風に背負えるのね・・・そりゃまったく気付かんかったわ。おそらく日本人には思いつかない発想ではなかろうか。予想外の対処に一瞬唖然としてしまった。
そのうち今度は天蓋のバックルあたりが壊れそうだが、まぁしばらくは大丈夫そうだ。
リオ・テックの水量は膝上。ロープは渡してないが特に問題なし。
テント場には人とテントが溢れていた(17:30)・・・。明日からこんなにたくさんの人が入るのかぁ・・・ベースキャンプってこんなにたくさんのテントが張れるのか???
いやー自分らはラッキーだった。(追加料金は取られたけど)メンバーが4人しかいなくて、同じ日に入るパーティーがいなくてホントにラッキーだった。
ギリギリ暗くなる前にテントも張れた。
ザックも着ているものも全部びしょ濡れ。夕食の準備を始めたセルヒオの脇でコンロにかざして濡れたものを乾かす。
使っているのは馬鹿デカイ灯油のコンロ。今となっては懐かしい。
灯油のコンロはガソリンと違い、音だけは勇ましいがパワーがまったくない。よって濡れたものもいつものようには乾かず・・・。
すっかり暗くなった頃、メラニーたち3人はリオ・テックへ水浴びに行った。こんな真っ暗闇で、こんな濁った川でシャワー???まったくもって理解不能。誘われたけど、もちろんパス。
夕飯の後はメラニーのザックの話で盛り上がった。
やはり上下逆さに背負うというのは他の皆にとっても奇想天外だったようである。腰のバックルも途中で壊れたらしい・・・。
「やっぱイミテーションはダメねぇ」とザックのことをボロクソに言うメラニー。「次はドイツ製かフランス製にするわ」と言っていた。
夜は雨が降ったりやんだり。
雨の所為か、行きに泊まった時よりも蛍がたくさんいてとてもキレイだった。

14dec2010 ロライマから下界を見下ろす
ロライマから下界を見下ろす

14dec2010 増水したリオ・クケナンの渡渉
増水したリオ・クケナンの渡渉・・・半分流されながら渡渉するチャン

14dec2010 雨上がりのロライマ
雨上がりのロライマを振り返る

14dec2010 リオ・テックへ続く道
リオ・テックへ続く道

14dec2010 ザックを逆さに背負うメラニー
ザックを上下逆さに背負い出したメラニー・・・ザックってそういう風に背負えるんだ!と目から鱗が落ちた瞬間

2010/12/15 水
RORAIMA TREK Day 6
夜中にやはり雨が降った。水浸しのテントと濡れたシュラフで、チャンは昨晩もよく眠れなかったらしい。
チャンたちのテントに限らず、今日ベースへ向かうパーティーのテントも同じ状況だろう。いや、もっと酷いかも・・・信じられないことに彼らのテントにはフライがない、ゴア製でもないのに。テントの頂点に30~40cm四方の布が被せてあるだけだ。
これだけ張ってあるテントの中で無事だったのは自分らのテントだけだろう。ご愁傷様です。
朝起きたときは既に曇っていてロライマもクケナンも見えなかったが、辛うじて雨は降っていなかった。でも、見るからに時間の問題だ。
7:00に朝食を食べ、8:30にリオ・テックを発つ。今日はパライテプイまで4時間歩くだけ。
もう着いた先でテントを張る必要もないので、今日は皆と一緒に歩く。
途中で後ろを振り返ると、ロライマからリオ・テックのあたりまですっぽりと黒い雲の下。雲から縦の筋が延びて地上に接地している。きっと大雨だ。
今いるあたりは昨日も雨の降った形跡がない。
前方のパライテプイの方からも黒い雲が張り出してきていたが、ギリギリ・セーフ。どうにか雨に降られる前にちょうど4時間でパライテプイに到着。
ちょうどこれから入山するパーティーが準備を終えて出発するところだった。
パライテプイに着くなりすかさずシャワーを浴びるメラニー。昨晩川で水浴びしただろ!しかも宿に帰ればいくらでも浴びられるのに・・・ホント、水浴びが好きなのね。
着いて30分もしないうちに大雨となった。粘土質の地面にみるみる川ができていく。
たった今出発したパーティーが気の毒だ。出発早々こんな大雨に見舞われるとは・・・。見るからにその先もずっと雨だろうし。
考えたら、肝心なところではほとんど雨にも降られなかった自分らは、天気の面でもラッキーだった。まともに雨に降られたのは昨日の最後くらい。ベースキャンプからの上りとロライマ頂上ではほとんど降られなかったのだから、ホントにラッキーだった。
昼食の後、ものすごい豪雨の中ランクルに乗り込んで帰路に着く。途中、一度ランクルがスタックした・・・。
それにしてもすごい雲!なんちゅうデカイ入道雲だ。上空1万メートルくらいまで達しているのではなかろうか。あちこちに龍の巣(by ラピュタ)ができている。
帰りも軍の検問が一ヶ所あった。すぐにパスポートを提示するチャンと自分ら3人。
が、メラニーはザックの中だと言い出す。乗り込む前に何度も出しておけと言われただろ!人の話をまったく聞いてないな、こやつは・・・。
サンタ・エレナへ戻る途中、名前を忘れてしまったが観光スポットとなっている小滝に立ち寄った。滝の下流はレンガのような真っ赤な岩が沢床を形成し、見事なナメとなっていてとてもキレイ。
帰りの車中でもメラニーは変わらずハイテンション。ホントに陽気な人だ。
16:30頃サンタ・エレナに到着。やれやれ・・・。
ロベルトの他、フランシスコもミスティック・ツアーズに来ていた。
車から降りるなり、メラニーがフランシスコやロベルトからザックを返せと言われている。
???話がまったくわからん。ザックを返せって、メラニーはザックなんて借りてないじゃん???
「これはメラニーのザックだろ?」とメラニーに聞いても、素っ気なく「そう」と答える。
そのうちクリーニング代がどうこうの話になって、メラニーがフランシスコに金を払っている。
「なんで金払ってんの?」と彼女に聞いても、「わからないわ」などと答えて要領を得ない。金を払っておきながらわからないって???
???ますます話がわからん。実は彼女のザックはレンタルしたものだったのか???
宿にデポしたらしい自分の荷物を持ってメラニーが戻ってきた。小さな布の手提げ袋一つだけ・・・荷物、それだけ???
その手提げ袋にザックから出した自分の荷物を詰め込むと、「これからバスに乗るから」と言って嵐のように去って行った。バス・ターミナルと逆の方角へ・・・。
話がまったく見えず、目が点になるチャンと自分ら3人。
戻ってきたフランシスコに何がどうなっているのか聞いてみると、驚きの事実が!
「いやいや聞いてくれよ」と言ってフランシスコが話し始めた事の顛末はこうだ・・・
メラニーのザックは宿の荷物預かり部屋から盗んだものらしい。
えぇぇ・・・そんなことって有り得るの???
ザックのなかったメラニーはデポ室でちょうどいいザックを見つけ、それを使うことにしたらしい。ザックの中身はビニール袋に入れてデポ室に置いてあったらしい。
なんと大胆、というかノーテンキな犯行!間違いなくバレるのに、そんな愚行に出るか普通・・・。
ザックの持ち主とはトレッキング中にすれ違っていたらしい。おそらく3日目にロライマへ上るとき声を交わしたあのおっちゃんだ、ガイドとポーターと一緒に歩いていた。
そのおっちゃんは思った、「おっ自分と同じザックだ」「はて?壊れているところも自分のと同じだな・・・」
ロライマから帰ったら、中身を残して自分のザックがなくなっていたんだからさぞ驚いただろうな。
当然ながらおっちゃんはカンカン!ツアー会社がお金を立て替えてどうにかその場を収めたらしい。
おっちゃんの怒りは収まらず、ホテル・ミッチェルもミスティック・ツアーズも最悪だと吹聴して回ったとか・・・ごもっともです。
それにしても恐るべし、メラニー!あまりにも浅はかな犯行。ちょっと信じ難い。今どき小学生でももうちょっと考えるぞ。
フランシスコは「クレイジー!」「クレイジー!」を連発。
そもそもの発端からしてクレイジー!だったらしい。サンタ・エレナに着くなり、もう明日すぐに行きたいと言って聞かなかったらしい。
が、フランシスコが見るとザックも持ってない。
「ザックはあるのか?」と聞くと、「ないけど行きたい、ビニール袋に入れて持って行くからいい」と言い張って一歩も譲らなかったとか・・・。
フランシスコからそんな話を聞いていると、ちょっとばつが悪そうにメラニーが戻って来た。返したザックにパスポートを忘れたらしい・・・。
二人で宿へ戻り、しばらくするとメラニーが帰ってきて、こちらに一瞥もせずまた嵐のように去って行った・・・バス・ターミナルと逆の方角へ。
後から戻ったフランシスコに聞くと、結局パスポートはザックには忘れておらず、メラニーの荷物の中にあったとか・・・最後まで間抜けなメラニーであった。
・・・これがビックリ仰天の珍道中の結末。
ガサツで陽気なだけのフランス人かと思っていたら、ちょっとイカレタ奴だったのね、メラニーは。
おそらく今日は移動してないだろう。バス・ターミナルと逆の方角へ歩いて行ったし・・・。さすがにばつが悪くてミッチェルには泊まれずに、別の宿へ移ったに違いない。
パライテプイに着くなりシャワーを浴びてたのはそのためか。
ボリビアで買ったイミテーションはダメだとか散々言ってたのに、そこまで壊れてなかったザックを完全に破壊してしまったのに・・・盗んだザックだったのかよ!
それにしても、前回荷物を持たせ過ぎてポーターを潰したのもフランス人だし、今回のメラニーの件といい、もうフランス人は御免だろうな、フランシスコもミスティック・ツアーズも。
18:00頃になって急に豪雨となり、その後停電。人が部屋でシャワーを浴びているときに停電となり、ちょっと難儀した。電熱器のシャワーだからお湯も出なくなったし。
1時間ほどで停電は復旧し、夕飯を食べに外に出てみたが、町中が水浸しになっていた・・・。

15dec2010 雲に包まれたロライマ
雲に包まれたロライマ・・・天気はとても変わりやすい

15dec2010 パライテプイに無事下山 メンバー全員で記念撮影
パライテプイに無事下山したメンバー
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