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まさかのラトゥール・デ・キャロル

2010/7/12 月
アンドラという国をご存知だろうか?
フランスとスペインの国境にはピレネー山脈が走っている。その国境線上、まるで虫食いの穴のようにポツンと存在しているのがアンドラというミニ国家である。
どのような経緯で存続するに至ったのか、実は不勉強で知らないのだが、地図を見るたび興味をそそられ、いつか訪れてみたいと思っていた。
当初はバルセロナからアプローチしようと考えていたのだが、昨日ペルピニャンまでしか行けなかったのも何かの縁、ペルピニャンからもアプローチできそうなのでアンドラ経由でスペインに抜けることにした。したのはいいのだが、フランス側からのアプローチはかなり大変だった・・・。
昨晩はW杯の余韻もあって夜更かししてしまったので、今日は最初から昼の列車に乗る腹で宿を出た。行き方と列車の時間は昨日駅で確認してあった。
ペルピニャンからラトゥール・デ・キャロルまで通しの切符を買い(一人25E)、予定通り12:26の列車に乗る。1時間弱で最初の乗換駅であるVillefranche-Vernet-les-Bainsというちょっと長い駅名の駅に着く。ここまでは順調。
ヴィレフランシェから登山鉄道に乗り換えるのだが、ここで第一の不運。トロッコ列車を大きくしたような黄色の可愛い登山列車が既にホームに入っていたのだが、どうも列車の調子が悪いらしくいつまでたっても乗り込めない。他の乗客と一緒に待つこと1時間半、1時間遅れでようやく出発と相成った。1時間遅れくらいなんでもないだろうと軽く考えていたのだが・・・後になって考えるとこの遅れが仇となった感が強い。
登山列車での移動は実に爽快。景色はキレイだし、何より景色を見るのに速度がちょうど良い。時速は20~30km/hくらいだと思う。自転車で軽く流すような速さで景色が流れていく。
自分にとって旅の移動の道具として一番心地いいのは自転車ではないか、とかねがね思っている。景色の流れる速度がちょうどいいのだ。車やオートバイでは速過ぎるし、かといって歩きでは遅過ぎる。
登山列車での移動は景色の流れ方が自転車に通ずる。というわけで、別に登山列車や例えばボートなどでもかまわないのだが、自転車の良いところは自分の力で(時に重力も借りて)進むことである。川のあるところではカヌーでもいいのかもしれない。
美しい景色を見ながらふとそんなことを考えていると、無性に自転車に乗りたくなってくる。おまけに今はちょうどツール・ド・フランスの期間中で、時々TVでツールの模様などを見たりするとなおさらだ。
登山列車はのんびりと歩を進め、1時間半ほどでMont-Louis-la-Cabanasseというこれまた長い駅名の駅に着く。ここで同じ鉄道会社の運行するバスに乗り換える。
列車を降りて駅の外に出ると、うまいタイミングでバスが来たので他の乗客と一緒に乗り込む。が、実はこのバスは単に二つ先のFont-Romeu-Odeillo-Via駅(ホント駅名が長いなぁ・・・)まで連絡しているバスに過ぎなかった・・・。
後で推測してみると、どうやら元々乗るはずだったラトゥール・デ・キャロル行きのバスは登山列車が遅れたため出てしまったらしいのだ。登山列車に乗るとき車掌に聞いたら、列車が遅れてもバスは待ってるから大丈夫、と言ってたのに・・・。
実はラトゥール・デ・キャロル行きのバスには、Mont-駅でも二つ先のFont-駅でも乗り換えることができた。始発のバスに乗った方がよかろうと考えてMont-駅で乗り換えたのだ。Mont-駅で乗り換えた他の乗客も皆同じ考えだろう。
で、(後でわかった)連絡バスがFont-駅に着く直前、何とFont-駅を出たラトゥール・デ・キャロル行きのバスとすれ違ったのだ。てっきりこのバスに乗り換えられると思い、Font-駅で連絡バスを降りてすぐにラトゥール・デ・キャロル行きのバスが止まっていたところまで行ってみたが、既にバスはいなかった・・・。自分らより先にバスを飛び降りて走っていったおっちゃんもやはり乗れなかった様子。
連絡バスに乗るとき、ラトゥール・デ・キャロルに行きたいと運ちゃんに伝えておいたのに・・・しかも言葉の通じない自分らと違い他の乗客は皆フランス人だったのに・・・何でこんなことになるんだ???
連絡バスを降りるとき運ちゃんに確認したら、次の列車に乗れということだった。で、次の列車というのが18:53・・・駅に着いたのは16:40頃で、ラトゥール・デ・キャロル行きのバスが出ちゃったのはその5分前だ。あぁ~何たる不運、結局Font-駅で2時間以上待つ破目に・・・。
Font-駅のある辺りは標高1,500mくらい。降り立つことになったのは不運からだが、実に美しいところであった。映画の1シーンにでも出てきそうなところである。
18:53の登山列車は(驚いたことに)時間通り現われ、無事に出発。列車はガラガラで、自分たちの乗った客車は貸し切り状態だった。
ラトゥール・デ・キャロルまでの景色はちょっとあり得ないくらい美しかった。途中の集落には可愛らしい家が疎らに建っていて、おばちゃんが窓から列車に手を振ってくれたりする。ちょっと不便なこともあると思うけど、こんなところに住んでる人たちはきっと幸せに違いない。
ラトゥール・デ・キャロルに着いたのは20:00過ぎ。20:00過ぎと言ってもようやく夕方になったくらいの明るさである。登山列車はここまでで、駅で線路が唐突に終わっている。
駅の近くにあるインフォメーションはもちろん閉まっている。念のため駅の窓口でアンドラに行く足がないか聞いてみたが、案の定今日は終了してしまったとのこと。明朝7:20の列車で国境近くまで行き、そこからはバスに乗れるという話。
あぁぁ・・・予定通りラトゥール・デ・キャロルに来られていれば今日中にアンドラに入れたのに・・・田舎ではバスや列車を一本逃すと取り返しがつかない。日本でも同じだ。
そんなわけで、またしてもまさかのラトゥール・デ・キャロルに足止めとなった。なったのだけれど、見渡す限り駅周辺に宿の類はない。ついでに駅の窓口で聞いたら、歩いて10分のところにキャンプ場があると教えてくれた。日本に送り返さずに持ち歩いていたテントがこんなところで役立つこととなった。
キャンプ場の使用料は、テント持込で一人8.7E。
自分の経験から言ってフランスのキャンプ場は静かで快適。ここも例に漏れず静かで快適なキャンプ場であった。
フランスのキャンプ場が日本のキャンプ場と決定的に違うのは何と言っても静かなことだ。皆自然の中で静かな時間を楽しんでいる。間違っても花火やバーベキューが始まったりすることはない。要するに大人のキャンプなのだ(子供もいるけど)。この点は実に好感が持てる。
通常、設備もすごく整っている。ここのキャンプ場はすごくて、なんとプールまでついている。シャワーやトイレ、洗面台などいったいいくつあるんだ?という感じだ。シャワーやトイレのある棟の中で迷いそうな勢いである。
困ったのはテントを固定する石がまったく見当たらなかったことだが、右往左往してたら隣のテントのオランダ人夫婦がペグを貸してくれた。ありがたいことです。
さらに困ったことに、買出しをしてないので食料はおろか水もほとんどなかったのだが、水は管理人に聞いたら水道水が飲めるということだった。食料は残りのパスタを塩だけ振って食べたのと、リミニの中国人の経営する商店で買ったラーメンの残り1ヶで済ませた。
横着をしてシュラフを出さずシュラフカバーだけで寝たのだが、夜は意外と冷えた。シリア辺りでウレタンマットを捨ててしまったのも悔やまれた。

12jul2010 Mont-Louis-la-Cabanasse行きの登山列車 12jul2010 Mont-Louis-la-Cabanasse付近の風景

12jul2010 Font-Romeu-Odeillo-Viaの風景 12jul2010 ラトゥール・デ・キャロル行きの登山列車

12jul2010 ラトゥール・デ・キャロルのキャンプ場
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