FC2ブログ

ラ・スペツィア ~ トゥーロン

2010/7/10 土
9:00過ぎのトリノ行きの列車に乗ろうと思い8:00過ぎに宿を出たのだが、結局この列車は運行しておらず、10:00発のジェノバ・ブリノーレ行きに乗る。
ラ・スペツィアにて、終点のヴェンティミリアまでチケットを購入。運賃は12.9E。
ジェノバ行きの列車は最初鬼込みで、ジェノバに行く人がこんなにいるのかと驚いたが、レヴァントの手前でほとんどの人が降りてしまった。このあたりのビーチに行く人がほとんどだったようで、そこから先の列車は空いていた。
ラ・スペツィアから先は岩山が海岸線まで迫り出した地形となっていて、トンネルをいくつも越えてジェノバに入る。ジェノバは(面積が)大きいのか、ジェノバ○○という駅がやたらとある。
ジェノバは「母を訪ねて三千里」のマルコの故郷で、マルコはジェノバから船でアルゼンチンへ旅立った。今のジェノバには新しいビルもポコポコ建っていて、昔、アニメで見たような風景は一部に残るのみである。
ジェノバ○○の一つ、ジェノバ・ブリノーレには2時間ほどで到着、ここでヴェンティミリア行きの列車に乗り換える。列車はガラガラで実に快適であった。やはりトンネルが多い。
こうして見ると、イタリアは地形的にも日本と似たところがある。島国ではないが、三方を海に囲まれていて長い海岸線を持ち、やはり日本ほどではないが山がちな国土で、人の住むところは限られている。一戸建ての家は稀で集合住宅が普通、狭い場所に多くの人がひしめき合うように住んでいる印象を受ける。
コート・ダ・ジュールに近づくにつれ、ますますトンネルだらけになってくる。もう岩山を強引にくり貫いて列車を通している感じだ。ラリーの行われるサンレモの駅などトンネルの中にあった。
ジェノバから3時間半弱でヴェンティミリアに着く。時間は16:30前で太陽はまだ高く、もう少し前進しておきたい心境である。とりあえずニースを目指すことにした。イタリア国鉄の管轄はここまでだが、インフォメーションで聞いたらモンテカルロで乗り換えてニースまで列車で行くことができ、切符も窓口で買えるという話。
早速切符を買って17:00の列車に乗る。運賃は6.6E。フランス国鉄の列車?に変わるのだが、車輌にモナコの紋章が描かれていてエレガントだ。
ニース行きの列車に乗った途端、雰囲気がガラッと変わる。列車に乗っているとどこで国境を越えたのかも定かではないが、雰囲気はもうすっかりフランスである。
まず、列車内が静かになった。フランス人はイタリア人ほど底抜けに明るくはなく、落ち着きがあって洗練された感じだ。服装も如実に変わる。やはり開放的ではあるが、イタリア人ほどぶっ飛んだ格好はしていない。
当然ながら言葉が変わる。今まで「シィーシィーシィー」と言っていたのが「ウィーウィーウィー」に。
もっとフランス側に来るイタリア人がいてもよさそうなものだが、ピタッといなくなる。イタリア人はあれだけ猫も杓子もバカンスへ、という感じなのだが、行き先は自国の中だけで完結している感じ。思うにイタリア人は自分の国が大好きなのだ。国境を越えた途端、これだけガラッと雰囲気が変わるのも珍しい。
オブラートにでも包まれたかのような、どこかフワフワしたような響きを持つフランス語は、俗に言われているとおりとてもキレイな言葉であると思う。が、あの独特な、鼻から息を抜く曖昧な発音は(少なくとも自分には)非常に聞き取りにくい。
イタリア語はハッキリとした発音で、テンポもそれほど速くないから実に聞き取りやすかった。フランスに入った途端、行き先や数字すら聞き取れなくなった。
ヴェンティミリアからモンテカルロはちょうど30分。列車はトンネルの中を走りっぱなしで、モンテカルロ駅もやはりトンネル内だった。
モナコの海岸線は険しい岩山が迫り出していて、地形的に見たら決して恵まれたものではない。どうしてこんなところに金持ちがこぞって豪邸を建てるのか、正直言って意味がよくわからない。(単に税金が安いから?)上の岩が崩れたら完全にアウト、っていうような斜面にまで家がたくさん建っているが、何を好き好んでこんなところに建てるんだか、と端から見ていると思えてくる。
モンテカルロでは乗換え時間5分で、すぐ隣のホームから列車が出るもんだから地上に出ることすらできなかった。ちょっとだけ残念。
モンテカルロからまたすぐフランスに入り、30分足らずでニースに着く。ニースのあたりまで来るとようやく地形が開けてくる。
コート・ダ・ジュールに入る。時間は18:00。太陽はまだ高いが、そろそろ宿探しでもしたい心境になる。でも、コート・ダ・ジュールに泊まるのは無謀だろうなぁ・・・安い宿がありそうにないし・・・ということでさらに先に進むことに決定。行き先は時間的にトゥーロンあたりが限界。
窓口にはけっこうな人が並んでいる。18:35分の列車に間に合うかどうか・・・ギリギリ間に合った!列車に飛び乗ってトゥーロンへ向かう。列車はガラガラだ。
フランスは電車賃が高い!ニースからトゥーロンまで23.5E、ざっとイタリアの3倍くらいの感覚だ。
夕日に輝くコート・ダ・ジュールはとてもキレイだった、と書きたいところだが、これもまた何でこんなところが世界的に有名な高級リゾート地なのか理解に苦しむ。こんな海岸線なら日本にごまんとあるし、日本ならずともこの辺にだってもっとキレイな海岸線はいくらでもありそうに思うのだが・・・。何てったってビーチ(砂浜じゃないところも多い)の奥行きは僅か数メートルしかなく、すぐ脇を道路や線路が走っているのだから。
海は極めて穏やかで、波はほとんどない。この時間になってもビーチで海水浴だか日光浴をしている人がかなりいる。
ビーチにいる人は庶民的だが、こんなところでヨットやクルーザーに乗っている人は間違いなく金持ちだ。世の中に金持ちってのはウヨウヨいるんだねぇ~。ヨットやクルーザーの数は半端じゃない。係留されている艇はもちろん、この時間に沖合いに浮いている艇もかなりの数だ。それも今まで見たこともないような巨大なクルーザーたちである。
コート・ダ・ジュールは決して海水浴をする場所ではなく、ヨットやクルーザーに揺られて沖から海岸線を眺めるところなのだと思う。
2時間強でトゥーロンに到着。早速宿探し。駅のインフォメーションで教えてもらった安宿は☆☆だったので、自力でさらに安い宿を探す。
道端にいたおっちゃんに聞いて感じのいい宿を引き当てた。☆で一泊45E。37Eという部屋もあったのだが、屋根裏部屋で天井が低く部屋の中で立つことができず、何より暑くてかなわないので却下した。
トゥーロンはいかにもフランスっぽい、落ち着きと気品のある感じのいい町である。マユミがえらく気に入ったようなので、トゥーロンの印象はマユミにバトンタッチ。

(宿に入ると部屋にテレビがあって、ちょうどW杯の3位決定戦ドイツ対ウルグアイの後半が始まった。夫がテレビ釘付けで動きそうもないので、一人で買出しに出かける。と言ってもどこに店があるのか全くわからない。土曜の夜だしほとんどの店は閉まっている。外に出ると街はなんとなく薄暗い感じ。一人で出歩くことにちょっと不安を感じたけれど、よく見るとたくさんの人が歩いている。宿から少し行ったところには広場があり、レストランのテーブルが並べられ、古い建物はライトアップされている。その先にも大きな広場があり、若者がおしゃべりしたり、小さな子連れの家族が散歩したりしている。この広場の明かりといい、街灯といい、建物のライトアップといい、明るすぎず暗すぎず、落ち着いていてちょうどいい。レストランやパーに人はたくさんいるのに騒がしくなく、静かに楽しんでいる様子。ようやく見つけた小さなマーケットのお兄さんは、お釣りの20セントを2セントコインをわしづかみにしてごっそりと私に渡すといたずらっぽく笑った。近くにいたお客さんも笑顔で何か話しかけてくる。街や人は洗練された感じだけど冷たい感じはなくて、なんだかとても居心地の良い街。たまたま来ただけの街が気持ちいいと嬉しくなる。もう一泊してのんびりしたいところ。でも明日はまた移動だ。残念だなぁ。 マユミ)

10jul2010 モンテカルロ行きの列車
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment