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バーリ ~ リミニ

2010/7/4 日
無事夜が明ける。人が来る前にササッとシュラフカバーを片付けて素知らぬ顔でベンチに座る。
7:30を過ぎると続々と昼間のフェリーに乗る人たちが集まり出した。
自分たちの座るベンチのすぐ前に車を止めたドイツ人一家がコンロでお湯を沸かし始め、自分らにもお茶をご馳走してくれた。
掃除のおっちゃんにターミナル・ビルがいつ開くのか聞いてみると、7:00には開くと言う。ん?もしかして時差があるの?後で人に聞いてみたらやはり1時間の時差があった。イグメニッツァまでは東アフリカと同じ時間だったから、久しぶりに時計の針を1時間戻した。日本との時差は-7時間である。
ターミナル・ビルでトイレを借りてから鉄道駅を目指して歩き始める。と言っても、自分らの持っているのは数日前にラリッサのバス・ターミナルで買ったヨーロッパ全土の地図だけ・・・駅がどっちの方向なのか、どのくらいの距離なのかもさっぱりわからない。
イタリア人は皆陽気でマイペース。道を尋ねるとイタリア語で一所懸命道を教えてくれる。もちろんこちらはイタリア語など単語をいくつか知っているだけだが、不思議なもので一所懸命説明されると何となく言っていることがわかってくる・・・1kmくらいの距離だとか、アウトストラーダを越えたら右に曲がってすぐだとか。アラブ圏の国などでも同じような体験をした。
これは見習ってもいい習性かもしれない。日本にいて、例えば英語で外国人に何か訪ねられたりすると、英語というだけで日本人は萎縮してしまいがちになるが、堂々と日本語で説明してやりゃいいんだ。訪ねている方からすると、たとえ日本語でも避けられたりするよりはずっとマシなはずだ。
何人もに確認しながらようやく駅に到着。切符の購入はいたってスムーズだ。行き先を告げるとものの1分で発行してくれる。
行き先はアンコーナにした。もちろん深い意味はない。町の情報もないし、どのくらいの時間で行けるのかもはっきりわからない。ただアドリア海沿いを北上しようとだけは決めていて、ちょうどよさそうな距離にあったのがアンコーナだった。発行された切符を見ると、5時間くらいで移動できるようである。アンコーナまでの運賃は35E。
イタリア人は総じてアメリカ的なものが嫌いである。そうでなくともこんなスローフードの国にファストフードは根付かないだろうが、イタリアにもマクドナルドはある。列車の時間まで2時間ほどあったので試しに駅前のマックに行ってみた。マックのいいところは、一元さんでも何の気兼ねなく長居ができるところだ。しかも何を隠そう、自分はマックのハンバーガーが意外と好きだったりする。
バーリのマックはマックカフェと看板を掲げている。マックのカウンターの隣に普通のバールのようなカウンターがあり、こちらも水色のユニフォームを着たマックの店員が注文を取っている。面白いのは、マックにいながら誰もマックのメニューなど食べていないことだ。混んでいるのは隣のカフェの方のカウンターばかり。決して安くはないんだけど、誰も彼も皆クロワッサンとカフェオレを注文している。こんなところのカフェオレでも(失礼!)、バリスタの入れるカフェのように泡にト音記号が書いてあったりするからすごい。
イタリアの列車が時間にルーズなのもけっこう有名な話だと思うけど、今は昔の話になったのだろうか?15分前に行ったら既に列車がホームに入ってたので驚いた。出発も時間通りで二度ビックリ。
アドリア海と言えば「紅の豚」の世界!かなり期待していたのだが、正直期待はずれだった。長大な海岸線が全てビーチなんじゃないかと思うくらいとにかくビーチだらけ、畑のように整然とビーチパラソルが咲き乱れる。それはまだいいとして、海がキレイじゃないのがいただけない。よくこんなとこで泳いでるなぁというところでたくさんの人が泳いでいたり、日光浴をしていたり・・・あぁぁ想像していた澄んだ青い海は何処?「紅の豚」の世界は何処にあるんだぁぁ・・・。
それにしてもイタリア人は夏と言えば猫も杓子も海に出かけているような感がある。これだけあるビーチがどこもけっこう混んでいる。どこまで行ってもリゾート地然とした眺めが続く。
うぅぅむこいつは・・・急遽行き先を変えることにした。地図を見てリミニまで行くことに決定、特に深い意味はない。単にリミニから先は線路が海岸線から離れてしまうということと、リミニがサンマリノにもチェゼナティコにも近くて好都合というだけの話である。
うまくいけばタダで、運悪く検札に来たら車内で清算すりゃいいやと安易に考えていたのだが・・・イタリアの列車は車内で清算ができないらしい。知らなかった。
アンコーナからリミニまで2/3ほど来たペサロという駅に着いたとき検札が回ってきて、清算しようと思ったらイタリアではそれはできないと説明された。罰金の50Eを払うかここで降りるか二者択一を迫られたので、当然ながら降りることに即決。結局アンコーナからペサロまでの運賃はタダになったわけだけど、まったくもって面倒な話だ。
ペサロで一度駅の外に出てみた。なかなか感じのいい町で、ここに泊まってもよかったのだけれど結局リミニまで行くことにした。リミニまで3.1E。
ペサロまで列車はけっこう空いてたんだけど、そこから先は混むわ混むわ。駅に止まる度、「ここはインドか?」というくらい人がどっさり乗り込んでくる、と言うか乗り切れない人がけっこういた。インドと違ってまだ秩序が保たれているところがせめてもの救いだ。
自分らも客室内のシートには座れず連結部にいたんだけれど、そこもすぐにいっぱいになった。一人のおばちゃんなどトイレの便器に座っている始末だ。でも、こんなときでも陽気なのがイタリア人。車内の雰囲気はいたって明るい。赤の他人でもたまたま隣になっただけですぐに打ち解け、まるで十年来の知り合いのように会話が弾んでいくから面白い。
18:00頃リミニに到着し、ようやく満員電車から脱出。駅から出て町の中心の方へ行ってみるが宿がない、まったくない。後でわかったのだが駅のこちら側は旧市街で、宿が集まっているのは反対側の新市街の方だった。そんなことは知る由もなく、1時間ほど旧市街を歩き回ってヘトヘトになって駅に戻ってきた。
駅前にタクシーはいるのだが、大きなタクシーでとても二人で乗れるような代物ではない。途方に暮れていると、ヨットのキャプテンのような帽子をかぶった一人のじいちゃんが客引きのようなことをしている。近づいて声をかけてみると、ホテルの送迎をもう30年もやっているらしく馴染みのホテルまで乗せてってくれるという。
料金を聞くと二人で40E、一瞬固まるがおそらくこれは安い方だ。気を取り直してホテルまで送ってもらった。
行ってみたら宿の人の感じはよく、部屋もキレイ。40Eにはへこんだけど、ドミが1ベッド20Eもするイタリアでこれはまだかなり安い部類に違いない。2泊することにした。

4jul2010 朝のバーリ港 ビバークしたベンチ 4jul2010 リミニ駅 列車に群がるビーチ帰りの人たち
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