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テッサロニキ

2010/6/27 日
7:30に宿を出て近くの駅からトラムヴァイでメトロのオフィス前まで。そこからサービスバスにピックアップしてもらってオトガルのバス・ターミナルへ。サービスバスはとてもキレイで、ちょっと小さいけどこのままギリシアに行ってもらってもまったく問題ない感じである。
オトガルのターミナルでは着いたとき世話になったクルド人のアフメットの店にもう一度行こうと思ったのだが、ターミナルが広すぎて店の場所がわからず・・・別の店でトーストを食べてバスに乗り込んだ。
バスはやはり巨大で今回のは2階建て。飛行機のように各座席にモニターが付いている。が、このモニターはトルコを出るとまったく使えなくなった・・・ドイツ vs イングランド戦を見る気満々だったのに・・・残念!
ほぼ時間通り10:00過ぎに出発。席はガラガラだ。トルコ北西部の田園地帯を走り、3時間半ほどで国境に着く。
トルコ側の国境には夥しい数の大型トラックが列を成している。だいたいどこの国でも国境にはたくさんのトラックがいるもんだけれど、ちょっとここの数は半端なかった。いったい越境するのにどれだけ時間がかかることやら・・・。
バスのレーンはトラックとは別なのであっさり追い越して国境のゲートへ。イミグレで出国のスタンプをもらい、免税店で買い物をしてそのままバスに乗ってギリシア側の国境へ。
国境に翻るギリシア国旗が眩しい。これまでしばらく赤系統の国旗が多かったので、久々に見る青い国旗はとても新鮮だった。
ギリシアの越境は実に簡単だ。バスの降り口で待っていたイミグレの係官にパスポートを差し出し滞在日数だけ聞かれると、係官がバス一台分のパスポートをまとめて持ち帰りスタンプを押してくれる。もはや自分で窓口に赴くことすらない。アジアやアフリカ、中東あたりと比べると驚きの簡便さだ。
バスに乗って国境を越えギリシアに入る。バスが走り出してしばらくすると乗務員がパスポートを返却してくれた。
いよいよヨーロッパだ!が、ヨーロッパに入ったという感慨はほとんどなかった。
一つには越境があまりにも簡単すぎたからだ。ヨーロッパの多くの国はシェンゲン協定に加盟していて、今後は加盟国に越境してもスタンプすら押されない・・・。協定加盟国間の入出国は国内移動と同様に扱われるわけで、便利と言えば便利だけれどやはりどこか味気ない。
そしてギリシアに入っても景色も道路事情もまったく変わらない。ギリシアは「ヨーロッパの田舎」と言われるけど、確かにその通りだろうと思う。森林と原野の中間のような緑豊かな土地が延々と広がっている。背の高い木はあまりない。
ギリシアの面積は日本の約1/3、北海道と九州を足したぐらいだ。人は主にアテネやテッサロニキなどの都市部に集中していて田舎にはほとんど住んでいない。特にアテネの首都圏に人口の1/3が集中しているようである。
道路はキレイだしバスも快適、短時間で驚くほど距離を稼げる。快適だけれどちょっと物足りなさも感じる。アフリカのほのぼのとしたバス移動が懐かしく思える。
バスはトラキア地方からマケドニア地方へと快調に歩を進める。ギリシャ北部は緑が豊かで山も多い。空の表情も豊かで時折り雨の降るところを通過したりもする。左右に木の生い茂る山を見ながらフリーウェイを走っていると、まるで日本の高速道路を走っているような気分になる。
クサンティよりさらに手前の大きな町でほとんどのギリシア人が降りてしまい、バスの中はさらに閑散としてしまった。これ以降はドリンク・サービスもなくなった。
20:00前に終点のテッサロニキに到着。まだまだ外は明るい。妙に閑散とした空き地のようなところに着き、毎度のことだけれどどこに着いたのかさっぱりわからない。
中央市場に行きたい旨告げて方角を確かめる。少し歩くと大通りに出、教会の位置から現在地を特定できた。中央市場まで歩いても遠くない距離である。
さて宿であるが、テッサロニキは特に観光地というわけでなく商業都市という色合いが強いので所謂安宿の類は存在しないようである。ヨルダンのペトラで手に入れたガイドブックにある一番安い宿(それでもWが27ユーロ!)をひとまず目指す。が、人に道を尋ねつつようやく辿り着いたら宿はクローズしていた。張り紙によると近くの別のホテルに移ったらしいのだが、移転先のホテルは元のホテルとは似ても似つかぬ立派なホテル、仕方なく他を探してさまよい歩く。
それにしてもテッサロニキにバックパックを背負ったような長期旅行者は皆無で、小汚いバックパックを背負って歩いているとかなり浮くなぁ・・・。
その宿のあった辺りがホテル街で、付近をうろついていると英語のまったくできないじいちゃんが声をかけてくれた。すぐ近くにあったじいちゃんの宿はエグナティア通りに面した小奇麗な宿。部屋はほとんど埋まっていて唯一空いているのが35E(ユーロ)のWの部屋。このあたりではおそらく最低ラインの部屋だ。
自分らの悪い癖かもしれないけど、宿の人の感じがいいとついつい情が移って泊まってあげたくなる。時間も時間だし、今からここより安い宿が見つかりそうにも思えなかったので一泊することにした。
宿は所謂普通のホテルで、トイレ、シャワーはもちろんエアコンにTV、冷蔵庫までついている。気候的にエアコンはいらないと思うのだけれど、このあたりのホテルではついているのが普通なようである。
それにしても35Eかぁ・・・これから先一ヶ月のヨーロッパ滞在に恐怖を覚えてちょっとへこむ。
せっかくついてる部屋のTVでアルゼンチン vs メキシコ戦を見て眠りにつく。W杯の観戦が忙しく、日記を書いてる時間がない・・・。

27jun2010 テッサロニキ行きのバス オトガルのターミナル 27jun2010 バスの車窓から トルコ側の風景

2010/6/28 月
明日は17:00から日本戦がある。移動してると見られなくなりそうなのでテッサロニキの滞在を一日延ばすことにした。朝になって気付いたんだけど、部屋ではWiFiもフリーで使えた。
ひとまずこのホテルのもっと安い部屋を当たってみたが、あいにく30Eの部屋は予約で埋まっていた。もう二泊すると言うと65Eにディスカウントしてくれると言う。他を当たってダメならここに連泊だ。WiFiがフリーで使えるならそれでもいいかなぁと半分諦め気分で他を当たる。
何軒目かに目星をつけたホテルが所謂安宿だった!旅を続けていると自然と安宿を嗅ぎ分けられるようになる。
一番安い部屋を聞くとなんと20E!この物価の土地で奇跡的な数値だ。部屋を見せてもらうとエアコンはおろかファンすらないがノープロブレム。今の部屋より広くて明るいし早速引っ越すことにした。宿の人もとても感じのいい人だ。この手の宿に泊まる人は少ないようで、宿はとても空いている。
引越しを完了してから外に出る。テッサロニキは世界遺産になっているビザンティン時代の建築物がいくつかあるものの、取り立てて見所のないただの大きな街だが、のんびりした空気が何となく心地いい。夏のバカンス・シーズンになるとヨーロッパ中からギリシアに人が押し寄せるというのも何となくわかるような気がする。
ギリシアの観光地には観光シーズンがあり、ハイシーズン、ミドルシーズン、ローシーズンと明確に分かれている。ハイシーズンは6月中旬~9月くらいで、今はまさにシーズン真っ盛り。テッサロニキではほとんど感じないけど、南のビーチリゾートなどでは宿代が高騰していることだろう。
テッサロニキは気候的には天国のようなところだ。もはや日差しも強烈でなく、暑くも寒くもなく半袖でちょうどいい気候。カラッとしているので歩き回っても汗もかかずとても過ごしやすい。
食べ物は何を食べても感動的に旨い!何たる食のレパートリーか・・・アラブ圏から来ると食のレパートリーの豊かさに驚いてしまう。トルコに入ったときも感動的だったけど、やはり南ヨーロッパの食にはすごいものがある。
物価は衝撃的に高い。この衝撃は日本や北米などから直接来ても決してわからないだろうけど、アジアやアフリカを経由して来るとホントに衝撃的だ。中央市場の安いタベルナで食事をしても二人で15Eくらいは簡単に飛んでしまう。外食などそうそう出来そうにない。と言ってもスーパーで買い物をしてもそれなりにかかるんだけれど・・・。
ギリシアに入って強く感じるのは「ゆとり」だ。人々にゆとりがある。実にのんびりしていてせかせかした人など皆無である。
なんとギリシアには「シエスタ」という昼寝の習慣がある。朝早く起きて夜遅くまで遊ぶギリシア人にとってなくてはならないものらしい。さすがにテッサロニキのような大都会で昼寝をしている人はそうそう見ないが、もっと田舎に行くとその時間は商店が閉まっていたりするのだろう。
ギリシア人の多く(と一部の周辺諸国の人たち)は既にバカンスに入っていて、今日は通常の月曜だというのにアリストテルス広場などは休日のような賑わいだ。
テルマイコス湾に沿ったニキス通りにはカフェが建ち並ぶ。ホントに夥しい数で、湾沿いの全ての店がカフェと言ってもいいくらいだ。どの店も大勢の人で賑わい、オープン・カフェでアイス・コーヒーを飲みながら新聞を読んだり、おしゃべりしたり。ゆとりだねぇ・・・。
湾沿いを歩いたり、タベルナで食事をしたり、ビザンティン時代の古い教会を訪ねたり、街をぶらぶらして一日のんびり過ごした。
テッサロニキを中心としたマケドニア地方はアレクサンドロス大王の生まれ故郷である。テルマイコス湾に向かって立つアレクサンドロス大王の巨大な銅像は威風堂々としていてカッコイイ。
ヨーロッパで素晴らしいと思うのは、自転車道が整備されていることと大きな公園がそこかしこにあること。自転車先進国で、列車にも自転車を持ったまま乗ることが出来るしキャンプ場も郊外にあったりするから、これほど自転車で旅しやすい土地はない。ノルウェーなどは人の家の前以外ならどこでもキャンプしていいと法律で決まっているらしい。そのうち自転車でのんびり回ってみたいものである。
教会も好きだ。どこもたいてい入場は無料だし、中は静かでとても落ち着く。日本の寺やムスリムのモスクにも通ずるものがある。ギリシア正教の教会はこじんまりした造りでとても可愛らしい。
夕方からはお決まりのW杯観戦。今大会はブラジルとアルゼンチンが頭一つ抜けてるような気がする。

28jun2010 テルマイコス湾沿いのニキス通り カフェが林立する 28jun2010 アレクサンドロス大王像

28jun2010 ガレリウスの凱旋門

2010/6/29 火
午前中にたまった日記を書き、午後から外に出た。
次の目的地はメテオラで、近い町はカランバカ。昨日宿の人に聞いたらバスより列車の方が安くていいということだったので、歩いてすぐの鉄道駅まで時間などを確認に行った。
その足で丘の上にある展望台まで行ってみる。丘の上にはビザンティン時代の城壁と見張り塔が残っている。展望台からはテッサロニキの街とテルマイコス湾が一望の下だが、正直言ってそれほどのものではない。
テッサロニキの地は、掘ればどこでも遺跡が出てきそうな気がする。何かの建設途中で出てきてしまったのか、街のど真ん中で発掘調査中のようなところがそこかしこにある。
ビザンティン時代の教会なども普通のビルのすぐ隣に何の主張もなしに突然あったりするのが面白い。
ヨーロッパの街には古い路地がたくさん残っている、と言うか幹線道路以外はほぼ昔のままなのではなかろうか。日本ではすぐに区画整理が始まって道路を広げてしまったりするが、ヨーロッパの路地は今でも昔の狭いままだ。おまけに駐車場はなく路上駐車が当たり前の世界だからコンパクトカーが好まれるのも頷ける。とてもじゃないがSUVやミニバンのような巨大な車ではヨーロッパの路地は走れない。
17:00から日本 vs パラグアイ戦を観戦。日本惜しかった!PKで負けたのだからまぁ仕方ない。見ていても力の差はまったくなかった。またさらに力をつけて4年後!
昨日からそうなんだけど、W杯の中継は何故か解説の声が入らない。会場の音は聞こえるのだが解説は一切なし。この宿のTVだけなんだかギリシア中がそうなんだかは不明。最初のうちはちょっと違和感があったのだけれどすっかり慣れてしまった。実際会場で見ているようでこの方がむしろいいのかも。

29jun2010 丘の上の見張り塔
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