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赤石岳の懐へ

今年は秋口あたり久しぶりに赤石岳に登ろうと思ってます。
貴重な梅雨の晴れ間に、アプローチの下見をしてきたのでその備忘録です。

赤石岳には何度か行ったことがあります。
直接登ったり縦走したりですが、入口は毎回静岡側で長野側から入ったことはこれまでありません。
理由は、主にアプローチの問題。
静岡側は大井川に沿って林道が延びている。一般車が入れるのは畑薙ダムまでですが、山裾の付近一帯を東海フォレストというパルプ会社が管理していて、そこの運営するバスに乗ればさらに奥まで(二軒小屋まで)入れるという開発のされっぷり。

最後に赤石に登ったのは2008年夏、赤石沢を遡行したとき。
百間洞に抜けて聖平から下山したので、厳密にはこの時は赤石のピークを踏んでませんが。
いずれにせよまだ伊那谷に移住する前の話ですが、そのときすでに静岡側はそんな状況でした。

ちなみに、水量が多く遡行が困難だった赤石沢はダムができてからずいぶん容易になり、すでに自分らの行ったときはどちらかといえば癒し系の沢でした。
下流部では今いる場所の遥か頭上に打たれたボルトだけが往時の激闘を静かに伝えてました。
上流部は魚影が濃く、ほとんどすべての釜で尺クラスの岩魚を見かけたのを覚えてます。

一方で長野側はというと、相変らず容易にはアプローチできません。
が、数年前からリニアのトンネル工事関係で激変しつつあります。
なにせトンネルを通そうとしている最前線の場所なので、道が通れなくなってたりしたらアプローチができません。そのあたりのことを偵察してきました。
自転車でアプローチとなると入山前に一泊となりそうなので、テン場に目星をつけておくのも目的のひとつ。

日付: 2020/6/29 月
コース: 自宅 ~ 大鹿村 ~ 大河原 ~ 赤石荘 ~ 荒川荘跡 ~ ゲート (往復)

さて、大鹿村。隣村ですが、去年は行かなかったので二年ぶりです。
アプローチの県道・松川インター大鹿線がリニア工事のダンプ街道と化しているので、なるべく行くのを避けています。

で、その二年前はまだ工事中だった長いトンネルが二本(これもリニア関連工事)、知らぬ間に開通してました。
西山トンネル(878m)と東山トンネル(1,201m)ですが、名前があまりに安直すぎやしまいか(笑)。


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西山トンネル。手前を右にカーブしていくのが旧道。
旧道のほうは小渋ダムまでは行けますが、古いトンネルは通行できません。


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四徳大橋の先に口を開ける東山トンネル。
こちらも旧道は橋の先で大きく右にカーブしてましたが、そちらへは通行できなくなりました。


滝沢トンネル、桶谷トンネルに続き長いトンネルがさらに二本増え、大鹿村がだいぶ近くなった。
もはや秘境ではなくなってしまったのかもしれない。

赤石岳の下にトンネルを通すなんて個人的にはどうかと思うけど、こうしてトンネルができたり道路が広くなったりすると、それが良いか悪いかは別にして、そこに住む地元の人の生活が否応なく便利になるのは間違いない。
リニアに賛成・反対、双方の立場がありますが難しいところです。
ただ、向こう側の大井川の水源問題だけは見切り発車しちゃいけません。

桶谷の泉で水を汲んで、いざ大鹿。
R152にぶつかったら右に折れて大河原へ。


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大西山の崩落跡。大鹿は山が近い。


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その大西山の直下に数年前道の駅ができました。


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塩見へ登るにはこちらから。
赤石へはこの先の小渋橋の手前を左に折れて赤石岳公園線に入る。
そこからが核心。


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すぐに大鹿村の獣肉解体施設(立派!)があり、その奥に写真には写ってませんが、二階建てのリニアトンネル工事の管理事務所(さらにずっと巨大!)が建ってます。
ここはまさにトンネル工事の最前線。
右に見える河原が小渋川。


この先は上蔵の集落まで勾配が急になる。
荷物満載だと押しになりそう。


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勾配が落ちた上蔵の集落手前にて。正面の山はどこになるのだろう?


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大河原には南北朝時代の遺構が多くあり、それらを巡るのもまた楽しそう。


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上蔵の集落


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その集落の目の前の崩落跡。
これも大西山の大崩落と同じ三六災害時の爪痕だろうか?


上蔵からしばらく上ると赤石荘がある。
ここの温泉は最高です。
移住する前に一度だけ泊まったことがありますが、食事もおいしかった。
もう一度泊まりに来たいと思ってます。

赤石岳公園線は狭い道ですが、工事の大型車両が入ってくるため交通整理の人がそこかしこにいます。
それほど頻繁に車が通るわけではないので、そんな交通整理の人たちと言葉を交わしていろいろ情報を得る。
とりあえず通行止になるということはなさそうです。


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奥に見えているのが南アルプスの主脈。だいぶ近くなった。
それにしても山深い・・・。


赤石荘からしばらく上るといったん大きく下る。
その下ったところに荒川荘跡がある。
いつまでやっていたのか、とうの昔に営業はやめていて、今では何も残ってない。というか、まさにこの荒川荘跡がリニアのトンネル工事で発生する残土の置き場のひとつになっていて、すでに始まっている工事によって原形をとどめていない。
何年か前の新聞報道に曰く、約4,400平方メートルの土地に除山・釜沢非常口から出る約3万立方メートルの残土を運び、高さ15mの盛り土にする、らしい。


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荒川荘跡の先で道が通行止になっている。
わかりにくいですがワイヤが張られています。


が、これはリニアの工事とは関係なく、この時期は毎年通行止になっている。
こういうことです↓
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近くに交通整理の人がいてなんともやりにくいが、ワイヤの下をくぐって中に入る。


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道はそれほど荒れてない。


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水がいたるところから出ており、飲み水や生活水には困らない。


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ところどころ道も川になっている。


さらに行くと絶好のテン場があり、驚いたことに車で来てバードウォッチングをしている人がいた。
軽く言葉を交わし、ひとまず先のゲートまで行ってみる。


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奥に南アルプスの主脈が見える。雲に隠れているが、おそらく赤石のあたりが見えているのだと思う。
小渋川は水量が多そうだ。
(翌日から雨になったので、今はさらに激増していることだろう。)


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湯折の登山口のゲートは、テン場の候補地から1kmほどのところにあった。


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想像していたのと違って、ずいぶん立派な案内板などがある。これには驚きました。
現在はロープが張られて使えないようになっているが、車をとめられるスペースまであるではないか。
知らなかっただけで、ひょっとしてけっこう来る人がいるのか?そうは思えないけど・・・。


ちなみに、例に漏れず現在はこういうことになってます↓
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ゲート付近にテントを張るスペースはあるが、じめじめしていて快適な場所ではない。
道はゲートの先にまだしばらく延びていて、自転車なら入れないことはないけど、やめて引き返す。
歩いたほうが早そうだし、登ったら同じところを下りてくるのだから、苦労してあまり奥まで自転車を押し上げることに意味はない。


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ゲートの1kmほど手前にあるテン場の候補地。


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ちょっとした台地のようになっているところがあり、そこが安全で快適なテン場になっている。近くで水もとれる。


バードウォッチングをしていた人がまだいたので話をすると、林道の工事をするときに重機を下ろすための場所らしい。
何を見ているのか訊いてみたら、イヌワシの調査をしているということだった。もう40年もこの場所に通っているらしい。
この谷間を風に乗って滑空するんですね、なるほど。今日も四度ほど見られたということだった。
それにしても・・・この方はどうやって車で入ってこられたのだろう?入口のワイヤはポールにロックされていたはずだが。
もう40年も通っているということだったから、特別にカギを持っているのかもしれない。

アプローチは自宅から25km。
荷物満載だと3時間はかかりそう。

帰りは来た道を引き返しました。
行きは気付かなかったのですが、小渋川沿いの松川インター大鹿線は一部区間が一方通行になっており、走るところが途中から行きと違う。
県道から大きく川岸に下ったところに新しい道があり、大鹿から松川インター方向へはこの道を走ることになる。
どことなくクローズド・サーキットを走っているような気分になります。

翌日から雨になり、ここへきて大雨。
中川村も大鹿村も今のところ大きな被害はなさそうですが、状況が激変していることは間違いない。なにせ大鹿のあのあたりは非常に崩れやすいところなので。
おそらく今回の偵察はあまり意味のないものになってしまいました。
山に入る直前くらいにもう一度偵察するつもりです。


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