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カルツーム その1

2010/5/13 木
4:30に起きると、宿の外を「メテマ!メテマ!」と叫びながらミニバスが走っている。どうやらメテマ行きの足には事欠かないようだ。宿を出るとすぐに、メテマ行きらしいミニバスに声をかけられた。幾らか聞くと、一人200Bと言う・・・そんなミニバスに用はない。昨日バス・パークで聞いた相場は大型バスなら48Bくらい、ミニバスなら58Bくらいといったところだ。
「幾らなら払う?」と聞き返されたので、「高くても60Bだろ」と答えると「60Bでいい」と言い出す。でも、もはやお前のことは信用できない。見たところ白タクのようだ。どうせ荷物代とか余計なお金を請求されるのが関の山だ。わざわざそんなのに乗らなくてもバス・パークに行けば腐るほどバスがいるはずなのだ。
後ろから掛けられる声を無視してバス・パークに行く。夜明け前だというのにバス・パークはたくさんの人でごった返している。各方面行きのバスがズラリと並んでいて、バス・パークに入るとすぐに声を掛けられた。「メテマ」と言うと、その中の一人がたくさんのバスの中からもうすぐいっぱいになりそうな一台のミニバスに案内してくれた。運賃を聞くと55B、即決で乗り込む。ザックも屋根の上に積んでくれたが、特に荷物代も請求されず。
乗り込んで10分もしないうちに満席となって6:00前に出発。明るくなると今日は曇っていて、珍しく途中で雨にパラつかれた。ゴンダールから先は比較的道が平坦で、これまでの長時間移動が嘘のように短時間で距離が稼げる。メテマに近づくにつれ検問がたくさん現れ、止まる度にわざわざ車から降りて荷物チェックを受けるのが面倒だった。
それでもわずか3時間ほどで9:00過ぎにメテマに着く。出発前から胃がもたれていて、珍しくちょっと車に酔ってしまった。国境に続く道路沿いのカフェで休憩をかねて軽く食事をする。スーダンから物が入ってくるらしく、コーラがいきなりペットボトル入りになった。これまでジュースはビン入りが主流で、ペットボトルは貴重でさえあったのに・・・所変われば何とやらだ。
少し休んで体調もちょっとよくなったところで国境に向かって歩く。メテマは標高が700mくらいしかなく、外は倒れそうなくらい暑い!相変らず「チャイナ!」と声を掛けられる。国境の近くは大体どこも同じで、ちょっとすさんだような雰囲気がある。
エチオピアのイミグレは何故か道路沿いではなく奥に入ったところにあった。何でもっとわかりやすいところにないんだ?途中から勝手に道案内を始めた兄ちゃんがいなかったらわからなかったところだ・・・。
そのまま国境の小さな橋を渡ってスーダンに入る。さっきの兄ちゃんがスーダンのイミグレに案内してくれた。渡されたフォームに記入してパスポートと一緒に提出するとあっさり入国OK、ビザも持ってるしまぁそりゃそうか・・・。
さて、スーダン独自のシステムとして、外国人は入国後3日以内にレジストレーションを取得せねばならない。ちなみに、これもタダではなくてお金がかかる・・・。ロンプラには、国境の町であるここガラバットにもオフィスがあって取得可能とあったが、イミグレで聞くとここでは取れないと言う・・・そうなの?ちなみに、スーダンに入った途端に英語はほとんど通じなくなる。
そのまま隣の建物に行けと言われたのでその通りにする。税関のようだったが特に荷物検査をするわけでもなく、パスポートを見せて終わりだった。ここでもレジストレーションについて聞いてみる。すると、「あっちの建物だ、こいつについて行け」というようなことを言われた・・・「なんだ、やっぱここで取れるんじゃねーか」と思いつつ、緑のはっぴのようなものを着た兄ちゃんについてちょっと離れた建物へ。
英語表記がないのでよくわからないが、そこは確かにレジストレーション・オフィスのようだった。パスポートを見せ、名前や滞在場所などを聞かれ係官がアラビア語で書類に記入している。が、書類の記入が終わるとハイ、終了!パスポートにシールやスタンプが押されるわけでもなけりゃ、お金を払うわけでもない。聞くと、やはりカルツームのオフィスに出頭せねばならんらしい・・・ここでの手続きは一体何のためだったのか、まったくもって不明である。
いずれにしても入国の手続きはこれにて無事終了。さて、これからどうする?まだ午前中だし、ここに落ち着くには早すぎる。どうやらこれから出るカルツーム行きのバスがあるらしい。イミグレの係官も、当然のように「今日カルツームに行って・・・」みたいな口ぶりだった。じゃあとりあえずカルツームまで行くか・・・。
スーダン側で新たに声を掛けてきた兄ちゃんに聞くと、カルツームまでは8時間くらい、13:00にバスが出るらしい。着くのはすっかり夜になってしまうがまぁ何とかなるか・・・ということでバスに乗ることにした。チケットを買うにもスーダン・ポンドがないので、まずは両替え。エチオピア側よりはマシだったが、エチオピア・ブルのレートはあまりよくない。USドルのレートは1$=2.4SPと悪くなかった。
チケットを買って11:30頃バスに乗り込む。カルツームまで一人45SP、荷物代として1ヶにつき10SPも取られた。「バス代は一人45SPだからそれ以上はびた一文払うな」と先ほどの兄ちゃんが親切に言ってくれていたので、「本当かよ?」と思って兄ちゃんにも確認すると、言ってたそばから「そいつは必要だ」などと言い出すのでコケそうになった。
バスに乗ってビックリ!これまで久しく無縁だったエアコンが効いてるし、シートもゆったりしていて足元も広い。
国境を越え、スーダンに入ってすぐに思った・・・まぎれもなくエチオピアは美男・美女の国だったと。国境を越えただけで明らかに人の顔立ちが変わった。
カーテンが閉められて涼しいバスの中で出発を待つ。が、13:00を過ぎても一向にバスが出発する気配はない・・・。バスには何故かスプレー式の芳香剤が何本か積んであり、乗務員だか野次馬だかわからないヤツが乗り込んできてはその度に芳香剤をスプレーする。まったくもって意味不明・・・。
14:00を過ぎてようやく出発したが、すぐ先で止まってチケットをチェックしたりパスポートをチェックしたり・・・まったく何やってんだか。それでもカルツームに向かって出発したことには違いない。
走り出してすぐに思った・・・「スーダン、すげー!何もない!」と。何もないというのは二つの意味で・・・一つは地形的なこと。山や川など変化が何もなく、地平線まで荒野が続く中を交差する道路のまったくない一本道が延々と続いている。最初こそ背の高い木もまばらに生えていたが、すぐにブッシュの点在するだけの砂漠になった。
もう一つは人の生活の活気というか、さらに言えば生命の息吹のようなもの。走れど走れど町や村といった類のものがない。いや、時々道路沿いに集落は現れるのだが、茅葺の木と土でできた家があるだけで、店があったり物売りがいるわけではない。看板もなけりゃ二階建て以上の建物も存在しない。これまでどこの国でもちょっとした集落には物売りがいたり看板があったりして賑やかだったものだが、今通りかかる集落には人影もまばらだ。砂漠の中に延々と続く道路と、その両側に延々と続く送電線があるだけ。外は灼熱の世界で倒れそうなくらい暑い!
今日は長時間バスに乗ることなどあまり考えずに出てきたので、珍しく食料の持ち合わせがない。途中に食料を買えるようなところもない。「いい加減腹減ってきたなぁ・・・」と思っていたら、驚いたことにしばらくしてバスの乗務員がパウンド・ケーキとジュースを配り出した。右側の一番前の席に座っていたのだが、座席の前にある冷蔵庫にはそのためのジュースが冷やしてあったのか!これには感激した。
途中で日が沈んだ。空は晴れているのに地表近くの砂塵の影響か、太陽は赤くならず黄色のまま地平線に消える前に地表近くで霞んで消えた。
カルツームに着いたのは22:30前。当然ながら外は真っ暗で、カルツームのどこに着いたのかもさっぱりわからない。あまり賑やかなところでないことは間違いない。タクシーで安宿に案内してもらうかとも考えたが、料金を聞くと60SP・・・話にならない。すぐに40SPまでは下がったが、安宿までどのくらいの距離なのか見当もつかないので却下した。
近くにホテルの一、二軒くらいあるだろう・・・。英語も通じない中、それでも人に聞きながら暗闇の中で寝床を探す。二軒目に見たところで妥協することにした。半ば監獄のようなところだが、一晩寝るだけだからまぁいいや。宿代も思ってたより高く、一泊30SP。チェックインして部屋に落ち着けたのはようやく23:00過ぎだった。
ともかく寝ることにするが、久々に暑すぎて寝られそうにない・・・スーダン、すげー!

13may2010 カルツームへの道 途中の休憩ポイント

2010/5/14 金
スーダンに入国した。ここから先はしばらくアラビア語圏、ムスリム圏でもある。自分の経験からすると、ムスリムの国はどこも人が親切で居心地がいい。スーダンもまた例外ではないようだ。
朝起きてひとまず外に出てみる。ここはどこ?宿の近くの路上でおばちゃんがお茶やコーヒーを入れていて、何人かのおっちゃんがお茶を飲んでいる。そこに行って場所を尋ねてみる。おっちゃんは英語が話せなかったが、すぐに近くにいた片言の英語を話せる人を連れてきてくれた。聞くと、どうやらカルツームの市街まではここから車で20分もかかるらしい。昨晩は町のだいぶ南の方に着いたようだ。
話していると、「まぁいいからお茶でもどうだ?」って話になる。コーヒーとおばちゃんの持っていた揚げパンのようなものを分けてもらって朝食にした。コーヒーはスパイスが効いていて旨い。それにしても英語が通じないとこうも不便なものか・・・。
荷物を宿に置いて散策に行こうと思っていたのだが、市街まで車で20分もかかるんじゃ荷物を背負ってひとまず市街まで移動しちゃおう。すぐに宿に戻って荷物をまとめ、そのままチェックアウト。おっちゃんに聞いた市街の方角に向かって大きな道路を歩く。
バスもリクシャーもかなり走っている。リクシャーをつかまえようと思って一人の運ちゃんと話したところ、どうやらリクシャーは市街に入れないらしい。バスかタクシーで行くしかないか・・・。しばらく歩くと大きなバス・ターミナルに出た。町の南のバス・ターミナルのようだ。カルツームにはバス・ターミナルが二つあって南行きのバスは南のターミナルから、北行きのバスは北のターミナルから出ている。
ひとまずバス・ターミナルの方へ行ってみる。一人の警備員に聞くと、ここからバスが出ているからターミナルの中に入れと言う。どうやらここのターミナルは入るのに一人1.5SPかかるらしい。長距離バスのターミナルに見えるが、半信半疑のままコインを買って警備員についてターミナルに入る。そのままとあるオフィスに案内してくれた。スーダンはこういうちょっと小奇麗なところはエアコンが効いている。
どう見ても長距離バスのチケットを扱うところのように見えるが、「カルツームの市街に行きたいんだけど・・・」と半信半疑のまま聞いてみる。外から見ていた一人が「なんだ市街に行きたいのか、だったらこっちだ」と言うのでそのまま後についてオフィスを出ると、そのまま歩いて惜しげもなくバス・ターミナルから出てしまった・・・。やっぱりバス・ターミナルに入ったのは無駄だったか。
案内に立った兄ちゃんが一台のタクシーをつかまえてくれた。市街まで40SPと言う。距離感がまったくわからないが、昨晩40SPまでは簡単に下がったところを見ると高い気がする。交渉の結果30SPで行ってくれることになったのだが、困ったのは行き先だ。情報ノートにあった宿名を告げてみるがわからないらしい。ロンプラに乗っていた宿も言ってみたがやはり知らない。うぅぅむ、困った。行き先は曖昧だが、ひとまず市街の方へ行ってもらうことにした。
市街までは本当に20分くらいかかった。運ちゃんも場所がわからず困っているので、とりあえず大通り沿いで降ろしてもらった。宿は名前がわかるだけで住所などは何もわからないので、まずはレジストレーション・オフィスを目指そう!色々な人に聞いてみるが、言葉が通じないので埒が明かない。時々片言の英語を話せる人もいるのだが、レジストレーションのことは誰も知らない。ただ話していてわかったことは、今日は金曜でスーダンは休日ということだ。どうりでどの店も閉まっているはずだ。明日も土曜で休みらしいので、レジストレーションを取れるのは日曜以降か?
話が通じないながらもどうにかこうにか聞き出し、他の旅行者から聞いた情報も総動員してレジストレーション・オフィスのあるだろう方向へ歩いて行く。交差点で立ち止まってふと見ると、ロンプラに出ていたセントラル・ホテルがあり、その隣にはホライズン・ホテルがあるではないか・・・ということはその向かいに情報ノートにあった安宿が・・・あった!あった!マーシャル・ホテルだ!見つけられたのはまさに奇跡。そのまま迷わずマーシャル・ホテルにチェックインした。一泊25SP。
荷物を置いてすぐ外に出る。誰に聞いても今日、明日は休みというが、レジストレーション・オフィスの場所だけでも確認しておきたい。これを見つけ出すのはかなり大変だった。言葉が通じないことに加え、レジストレーションのことを知っている人が誰もいないのだ。
ようやく見つけ出したレジストレーション・オフィスは小さな建物で、入口のところに小さくそれらしいことが書いてあるだけ・・・こりゃわからんはずだわ。門の扉が開いていて、中をのぞくと人がいたので話を聞いてみる。やはり今日は休みだが、意外にも明日は開いているらしい・・・よかった!手続きに必要なものなども教えてくれた。
一人105SPかかるので、帰りがけにUSドルを両替え。ちなみにスーダンではATMは使えない。ATM自体はふんだんにあるのだが、使えるのはスーダンの銀行のカードだけでVISAやPLUSマークのカードは使えない。
さて、問題は手続きに必要な宿のレターだ。宿によってはレジストレーションのことをよく知らず、話が通じず苦労したという話を他の旅行者から聞いていたからだ。果たしてマーシャル・ホテルはどうだろうか・・・。
宿に戻って話してみると、意外にも話はあっさり通じた。が、何とレターを発行するのに25SPかかると言う・・・そんな話は聞いたことがない。「どこのホテルでも一緒だから確認してみろ」と言うので、先ほど両替えしたセントラル・ホテルに行って聞いてみる。案の定、タダだという・・・そりゃそうだ、たかが紙一枚発行するのに25SPもかかるわけがない。だいたいレターの発行なんて外国人を泊める宿側の義務だろ。
その話を宿に持ち帰って再び話すが了承しない。「セントラル・ホテルはダメなホテルなんだ」などとぶつぶつ言っている。ちなみに、セントラル・ホテルはここよりずっと高級なホテルでシングルが一泊60SPくらいする。ロンプラにも出ていてロビーはエアコンも効いているようなホテルである。
「レターがタダじゃないなら他の宿に移るから宿代を返せ」と詰め寄って押し問答・・・しばらくすると、「OK、タダでいいからパスポートをよこせ」って話になり、渋々発行してくれた。発行してくれたのはいいけど、何泊かせにゃならんのにいきなり宿と険悪な雰囲気になってしまった・・・。
カルツームでのミッションはもう一つある。ワディ・ハルファから乗るフェリーのチケットを取ることだ。週一便しかないフェリーのチケットがいっぱいで取れなかったら、一週間足止めになってしまう。
ロンプラによるとカルツームでもチケットは取れるらしいのだが、ロンプラの地図というのがまったく当てにならず、あるはずのブッキング・オフィスというのがどこにもない。誰に聞いても知らない・・・地図が間違っているのだ。うぅぅむ、これも困った。途方に暮れそうだ。
一人の学生にフェリーのチケットのことを聞いてみたら、親切にも自分の知っているツアー・エージェントまで案内してくれた。でも、あいにく今日は金曜で休みだった。明日、もう一度来てみるか。学生は「困ったことがあったら電話して」と言って自分のモバイルの番号を教えてくれた。
それにしても暑すぎる!いったい一日何リットルの水を飲んでいることやら。今日はコーラなどのジュースだけで3リットルも飲んでしまった・・・。
スーダンのすごいところは、ケニアなど他の国ではなかなかお目にかかれなかったキンキンに冷えたジュースが町中どこでも飲めることだ。500mlのペットボトル入りで一本1SP。他にやはりキンキンに冷えたレモネードなども道端で売ってたりする。コップ一杯0.5SP。町中の至るところに水タンクも置いてあり、タダで自由に飲める。どんな安宿にも冷水機があって、スーダンでは冷えた水はタダで飲める(しかもこの冷水機の水がかなり旨い)。よって自分らもスーダンに入って以来水は買ってない(一応ミネラルウォーターも売ってるけど・・・)。おそらくこのくらいのことをしないと、暑すぎて野垂れ死にする人が出てきかねないのだと思う。そのくらい暑い!暑すぎる!ちなみに冷水機以外の蛇口は全て、シャワーも含め頼んでもないのにお湯が出てくる・・・スーダン、すげー!
カルツームの夜は驚くほど静か。これまで回った他の国の首都ではまず考えられない状況で、至極まっとうな国のように思える。理由はおそらく二つある。一つは、ムスリムはアルコールを飲まないのでバーのようなものもなければ、酔っ払って大騒ぎしてる人もいない。これから回るムスリムの国はどこもこんな感じなのだろうか。もう一つの理由は外国人観光客がほぼ皆無なことだ。宿でもどこでも大騒ぎする輩がいない。アルコールを飲まない社会というのは、ある意味健全な社会のように思える。
驚いたことに宿で野良ネットが拾え、思わずブログの更新ができてしまった。

2010/5/15 土
カルツームでのミッションがすべて終了し、スーダン人の親切さが身にしみた素晴らしい一日だった。
8:30過ぎにレジストレーション・オフィスに行く。手続きは比較的迅速で1時間もかからずに取得できた。手順はこんな感じ・・・窓口で申請書をもらう。この時、パスポートとビザのコピーを取るように言われるので、オフィスの近くでコピーを取る。宿のレジスト・レターも人数分必要なのでコピーを取る。ちなみにコピーは一枚0.2SP。
記入した申請書にパスポートと写真一枚、レター、コピーしたものを添えて窓口に出す。申請書に収入印紙のようなものを貼るため5SP必要。隣の窓口で手数料の100SPを払い、待つように言われるのでしばらく待っていると、レジストレーションのシールが貼られたパスポートが出来上がってくる。
ロンプラによるとインフォメーションのようなものがあるらしいので、その足で行ってみる。途中、道端で朝食にした。スーダンの庶民が食べているスイットゥやコンダールといった食べ物が面白い。昨日も道端で食べている人がいて、気になってちょっと食べさせてもらったらとても美味しかったのだ。ジュースなどを売る店とコラボしてやっているらしい・・・。
店の外で豆を煮ているおっちゃんに頼むと、洗面器に煮豆を盛ってくれる。店の窓口に行くと煮豆に混ぜるチーズやゆで卵、それにパンをくれる。それをおっちゃんのところに持って行くと、ミリンダの空き瓶で煮豆をすり潰しながらブレンドしてくれる。この煮豆のペーストをパンにつけて食べるのがスイットゥ、エチオピアのファタのようにパンもちぎって混ぜて食べるのがコンダールというらしい。どちらも美味!一つの巨大な洗面器に入ったコンダールを何人かでつまんでいた隣の人が、これはスーダン人にとってのソウル・フードだと言っていた。肉ばかり食べているのかと思っていたけど、こいつは健康的。しかもお値段たったの2SP以下!スーダンにいる間、これから毎日お世話になることだろう。
食べ終えたところでちょうどレモネード売りのおっちゃんがやって来る。他の人たちに交じって自分らも一杯いただく。頭が痛くなるほど冷たく、甘味も絶妙で実に旨い!
インフォメーションがあるらしいところまで歩いてみたけどやはりない。またしてもロンプラの地図が間違っているらしい。人に聞きつつ道を折れてようやく辿り着いたその場所は、アラビア語でしか表記がなくてインフォメーションだかどうだかわからない。少なくとも外国人向けのインフォメーションではないらしい・・・。遠くで二人のおっちゃんが「そこだ、そこだ」と叫んでいる。「でも今日は休みだから明日来い」と言いたいらしい。そうですか、今日は休みですか・・・。せっかくフェリーのことを聞こうと思っていたのに・・・。
仕方ない、エージェントを当たろう。でも歩きながら見てみると、エージェントも軒並み休みのようだった。ダメ元で昨日学生に案内してもらったエージェントに行ってみる。幸運にも開いている。英語の話せる人がいなくて困っていると、奥からムスリムの白い服を着た紳士が出てきた。フェリーについて聞いてみると、ここでは取れないけどPAHARIというところにオフィスがあってそこで取れると教えてくれた。おぉぉ・・・初の確実な情報!
紳士の名はアルバディーン。PAHARIというところには遠くて車じゃないと行けないらしい。自分がタクシーの運ちゃんに話してやるから着いて来いと言う。自分の車に乗せてタクシー・スタンドまで連れて行ってくれた。たくさんタクシーが止まっているのに何故かスルーしていく。キレイなタクシーを見つけようとしてくれたのだ。一台のキレイなタクシーのところで止まり、運ちゃんと話をしてくれた。「PAHARIまで往復して20SPで話をつけたからそれ以上請求されても払うな」と説明してくれた。なんて親切な人なんだ。
アルバディーンと別れてタクシーでPAHARIに向かう。タクシーの運ちゃんもムスリムの白い服を着た陽気なおっちゃんだった。PAHARIまでは車で15分ほど。鉄道駅に止まり、おっちゃんが歩いていた人に聞いてくれたところ、どうやらここがそうらしい。おっちゃんにちょっと待っててもらい、教えられた建物の中に入った。
フェリーのポスターも貼ってあり、どうやら本当にここでチケットが取れるらしい。英語が堪能でテキパキと仕事をこなす一人のおっちゃんが一人で応対していた。取れれば一等を、と思っていたのだが、残念ながら一等は満席で二等しかない。スーダン人も金持ちが多いから一等から席が埋まっていくのだ。あいにくスーダン・ポンドの手持ちがそれほどなかったのだが、聞いたらUSドルでもいいと言う。しかもレートは1$=2.6SPとブラック・マーケット並み。やるな、おっちゃん!ソッコーでチケットを確保してもらった。
ワディ・ハルファまでの足についても聞かれたので「バス」と答えると、バスのチケットもここで取れるらしい。渡りに船だ。しかも思惑通り自動的に前日のバスを確保してくれ、料金もまっとうだった。さっきまでまったく進まなかったミッションがトントン拍子で片付いて怖いくらいだ。
運賃はフェリーが一人94SP、バスが75SP。パスポートを渡してしばらくするとチケットが出来てきた。驚いたことにフェリーは食事つきで、荷物用のチケットまでついていた。バスは火曜の朝5:30発、フェリーは次の日の夕方発だ。カルツームでのミッションが一瞬で片付いた。
待ってくれていたおっちゃんのタクシーで市街に帰る。おっちゃんも実直な人で、降りるときアルバディーンに言われた通り20SPだけ払うとそれ以上請求したりはしなかった。気持ということで2SPほどチップを渡したらとても喜んでくれた。
アルバディーンのエージェントの前で降ろしてくれたので、礼だけ言っておこうとエージェントをのぞいてみた。ちょっと寄っていけとアルバディーンが自分のオフィスに招いてくれた。もちろんエアコンの効いた立派なオフィスだ。ツアーの売り込みか何かがあるかと思ったのだが、そんなことは微塵もなく逆にランチでもどうだと言って奢ってくれた。なんていい人なんだ!何かあったらここに電話してくれと、やはり自分のモバイルの番号も教えてくれた。
スーダンの、いやムスリムの人の優しさにどっぷり浸かった素晴らしい一日だった。スーダン、すげー!ありがとう、スーダン!

15may2010 スイットゥを作っているところ 15may2010 スイットゥとコンダール

15may2010 灼熱のカルツームの町 15may2010 アルバディーンと
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