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冬の野宿遍路 3日目 空海の見た風景

2016/1/28 木
晴れ、朝0℃ (温度計の精度不良により4℃程度低く見積もっている可能性あり 2017/12/27追記)
始:6:25 ~ 終:17:35 歩行:25km
(川島潜水橋土手上おへんろハウス)0625 ~ 0725(11番藤井寺)0755 ~ 0930(長戸庵) ~ (柳水庵) ~ (浄蓮庵) ~ 1335(12番焼山寺)1410 ~ (すだち館)1535 ~ 1630(玉ヶ峠) ~ 神山ヘンロ小屋 ~ 1735(廃屋)

土手の上もランニングやウォーキングに最適なのだろう、4:30を過ぎた頃から歩いたり走ったりしている人が何人かいた。それにしてもずいぶん早い・・・。
昨晩も走ったり歩いたりしている人がいて、どうにも落ち着かなかった。

5:10起床、この場所はどうにも落ち着かないので、すぐにテントを撤収し、ヘンロ小屋に移ってパッキング。
コーヒーを飲んで、6:25に出発。ヘッドランプを点けて歩く。

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ようやく明るくなった

7:25、11番藤井寺(ふじいでら)に到着。切幡寺から南下した形になる。
どの寺も、参拝するのにだいたい20分ほど要する。

藤井寺の先から山に入る。
入った山門から出ることなく、本堂の脇からそのまま遍路道がはじまる。

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(左)11番藤井寺 (右)奥へ続いているのが遍路道

この日は買い出しに失敗した。
なぜだか藤井寺のすぐ近くにコンビニがあると勘違いしていて、買い出しをしないまま藤井寺に着いてしまった。
これから山に入るのに、行動食が心もとない。二人で菓子パン二つとビスケット、チョコレート、それから飴だけ。
ま、なんとかなるだろう。わざわざルートをはずれてコンビニまで戻っているゆとりはない。

11番藤井寺から12番焼山寺までの遍路道は、1200年前、弘法大師空海が歩いた時のままの自然が残っている道であるとされる。

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(左)出だしはこんな感じ。
(右)「へんろころがし」なんてのは言い過ぎで、単なる低山ハイクの道である。

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遍路道は空海の頃とはまったく違っていようが、道の途中から眺める景色(山の形)は、おそらく空海が見たものとそれほど変わってはいまい。

四国の山は、単に標高でいえば高くはない。
焼山寺の奥之院がある焼山寺山の標高が938mである(焼山寺は標高700mほどのところにある)。要するに低山ハイクの範疇。
が、海のすぐ近くから登るので、登る標高差となると丸々山の標高分あるし、平地から見ると山は標高よりずっと大きく見える。
ちなみに、四国山地の主脈の最高峰が剣山(1,955m)や石鎚山(1,982m)だから、本州でいえば谷川岳くらい。自宅の目の前にある烏帽子岳より低いわけだけど、ずっと高い山に見える。

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(左)長戸庵の手前から雪が出てきた。 (右)雪の柳水庵

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空海の見た風景 その2・・・少なくとも見える山並みは空海の頃からほとんど変わってないに違いない

いったん下って登り返す。
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(左)浄蓮庵のあたりまで来ると雪が増える。 (右)浄蓮庵の一本杉

再び下ってもう一度登り返すと、12番焼山寺(しょうさんじ)。
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行動食がいよいよ乏しくなった。残るは飴だけ。
焼山寺の境内に自販機があり、そこにカロリーメイトがあったので、思わず一箱買ってしまった。
カロリーメイトなんて何年ぶりだろう。もともとフルーツ味のやつは好きなんだけど、久しぶりに食べてもやはり旨かった。

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焼山寺をあとにしてひたすら下る。

地図によれば、鍋岩まで下れば酒屋が一軒ある。集落があるわけだし、そこで何かしら食料も買えるだろう。
そんな期待をして下る。
鍋岩で道も分岐するから、もし食料が手に入らなければ、分岐から車道を行かざるをえない。

鍋岩まで下り、すだち館の前をスルーして酒屋へ。
が、頼みの綱の酒屋は閉まっていた・・・。

すだち館が開いていたような気がしたので、戻ってみる。
奇跡だ。
たまたまその日は宿泊の予約が入っていて、奇跡的に開いていた。

すだち館というのは民宿(善根宿)である。
が、「こんにちは」と中へ入ると、棚にラーメンや煎餅が並んでいた。
「これは売り物ですか?」と尋ねると、「そうです」という。
奇跡だ。
これで車道を歩かずに済む。

ラーメン5個、煎餅、さきいか、飴2種類、それから寿司を買う。さきいかは賞味期限が切れていたためタダでくれた。
すだち館のおばちゃんは大鹿系を思わせる親切な方で、宿は懐かしいゲストハウスのような雰囲気だった。
外国人のお遍路もよく泊まっているようで、壁には各国の紙幣がところせましと貼ってあった。

ガラス戸の側には、これまた柿がところせましと干してあり、そこから市田柿の話や野沢菜の話で盛り上がった。(自分も本で読んで知っていたが、野沢温泉をはじめ長野県北部の名産品である野沢菜であるけれど、もとの菜っ葉のほとんどは実は徳島県産である。)

おばちゃんは、「善根宿のようなところはタダで泊まれるところもあるから、利用しなさい」と親切にアドバイスしてくれた。
商売っ気ゼロ・・・本当にいい人である。
訊いたら、この先で野宿できる場所も教えてくれた。
一時間ほど登ったところにお堂があり、そこに泊まれるという。水もトイレもあるらしい。
目の前が明るくなり、疲れも吹っ飛んだ。

お礼を言ってすだち館をあとにする。
最後に干し柿まで1パックいただいた。

16:00頃になると、雨がパラパラ。
登りの途中で、すだち館で買った寿司を食べた。
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しめ鯖の寿司といなり寿司。どちらも絶品。特にしめ鯖のほうは、すだちが効いていて旨かった。

玉ヶ峠に16:30頃着いた。
そこにお堂があった。が、あいにく宿泊禁止となっていた。
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トイレの裏手に平らな場所があり、そこにテントを張るのは問題ないように思えたが、あいにくじめじめした場所で、折からの雨もあってすっかり濡れていた。

水だけ汲ませてもらって先へ。
テン場を探しつつ、ひとまず神山にあるヘンロ小屋を目指す。
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「まんが日本昔ばなし」に出てきそうな山村が広がっている。

ヘンロ小屋の手前で前方から歩いてきたお爺さんに声をかけられ、話をするうちに、ヘンロ小屋は宿泊禁止ということがわかった。
今日もついてない。
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行ってみると確かに、宿泊はご遠慮くださいと書いてあった。
ま、言われずともテントを張れるスペースはないから、ここに泊まるのは無理だ。人家の目の前だし。

先ほどお爺さんにテントを張れそうな場所を尋ねたら、30分ほど行ったところに廃屋があるから、そこの軒下を借りればよかろうと教えてくれた。
17:00頃から雨が本格的に降りはじめていた。先を急ぐ。

17:35、道路から少し上がったところに廃屋を見つけ、たぶんここのことだろうと、軒下を借りてテントを張った。
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翌朝撮影
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