FC2ブログ

冬の野宿遍路 2日目 ぼくたちの失敗

2016/1/27 水
晴れ、朝-3℃ (温度計の精度不良により4℃程度低く見積もっている可能性あり 2017/12/27追記)
始:8:25 ~ 終:17:00 歩行:20km
(上板ファミリースポーツ公園)0825 ~ 0930(6番安楽寺) ~ 1010(7番十楽寺) ~ (8番熊谷寺) ~ (9番法輪寺) ~ (10番切幡寺) ~ 1700(川島潜水橋土手上お遍路休憩所)

日本全国、あるいは世界中のほとんどの場所でそうだと思うのだけれど、公園というところには、まだ暗いうちから走ったり歩いたりする人たちがやって来る。
ここの公園も例外ではなく、夜が明ける前からライトを点けて歩いている人が何人もいた。

6:00に起床、お湯を沸かしてコーヒーを飲む。
夜露でテントがびっしょり。半分凍っている。
そんなテントを撤収していると、公園内を歩いていたおっちゃんらに話しかけられた。
なんだかんだで30分くらいつかまってたな・・・数日前に徳島の市街地でも積雪があったことはニュースを聞いて知っていたけど、こんなのは40年ぶりだと熱く語ってくれた。

8:25にようやく歩き始める。
遍路道に復帰して3kmも歩くと、6番安楽寺(あんらくじ)だ。
IMGP1102_サイズ変更 P1220305_サイズ変更
仏塔が高野山を、真言宗を思わせる。

ちなみに、県により地域により場所により密度にかなり差があるが、遍路道には新旧様々の標示がある。
石の道標であったり、札であったり、シールであったり、いろいろ。一番多いのは、電柱やガードレールなどに貼られたシール。
歩き遍路とは、四国全土を舞台にした壮大なオリエンテーリングと言えないこともない。
IMGP1101_サイズ変更
「四国のみち」という新しい道標に採用されている、「四」の字をモチーフにした(と思う)シンボルマークは素晴らしいデザインだと思う。

今日も狭い範囲に札所が密集していて、次々と現れる。
6番安楽寺から1.2kmで7番十楽寺(じゅうらくじ)、さらに4.2kmで8番熊谷寺(くまだにじ)、2.4kmで9番法輪寺(ほうりんじ)、3.8km行けば10番切幡寺(きりはたじ)である。
地図の上では相変らず西へ、内陸へと入っていく形になっている。
ちなみに、ブログ中にある距離は地図にあるものをそのまま用いている。

P1220308_サイズ変更 P1220309_サイズ変更
(左)7番十楽寺、(右)8番熊谷寺の山門

IMGP1107_サイズ変更 IMGP1109_サイズ変更
さらに行くと寺の仁王門がある(左)、熊谷寺の本堂と大師堂(右)

P1220310_サイズ変更
熊谷寺で、沖縄からという自転車遍路の人と会って話をした。このときは名前を訊かなかったが、ワタナベさんという。
このワタナベさん、実は知人にそっくりである(笑)。

IMGP1110_サイズ変更
9番法輪寺

P1220311_サイズ変更 IMGP1111_サイズ変更
(左)10番切幡寺の山門、(右)本堂や大師堂はそこから333段の階段を上った先にある。山門に荷物をデポして歩いた。

P1220312_サイズ変更
奥に見えるのが切幡寺大塔

15:30、県12を横切る手前にある切幡のヘンロ小屋の前を通過。
ここはトイレがあり、幕営スペースもあるので泊まれそうだ。(中はのぞいてないので細かいことはわかりません。もしかすると、中に宿泊禁止なんて書かれていたりするのかもしれません。)
切幡寺でも会ったワタナベさんは、買い出しをしてここに泊まると言っていたが、まだ時間が早いので自分らは先へ行くことに。
IMGP1112_サイズ変更 IMGP1113_サイズ変更

さて、自分らも買い出し。
県12を渡った先にある十川スーパーを予定していたのだが、つぶれている可能性が十分にある。
県12に出て左右を見渡してみたが、残念ながらほかにスーパーはなかった。辛うじてJAの直売所があったのでのぞいてみたが、あまりに高いのでラーメンを買うのはやめ。フィッシュかつだけ買って、あとは十川スーパーに期待。
ちなみに、フィッシュかつというのは徳島が発祥の(であると思う)、魚のすり身を薄くのばして衣をつけてあげた食べ物である。
昨日はじめて食べたのだが、なかなかに美味しくてくせになる。

果たして十川スーパーは営業していた。
今晩の分のラーメンと、明日の行動食を少々買うことができた。
「お四国さん、お茶でも飲んでいき」
店のおばちゃんに声をかけられ、コーヒーとバナナをお接待にあずかる。
コーヒーをいただきながら、1番の霊山寺でもらってきたこのあたりの詳細な地図を広げ、野宿できそうな場所を教えてもらう。
おばちゃんは、珍しく地図を読むことができた。(女性は、特にこの年代の人になると地図など読めないのが普通であるが、おばちゃんは自分の店の場所を地図で指し示すことができた。すごい!)

距離と時間から、川島潜水橋の先の土手の上にあるヘンロ小屋に狙いを定めた。
「確かにあるわ。橋を渡って東にちょっと戻った土手の上や。でも、寒いでぇ」
おばちゃんは親切かつ的確に教えてくれた。
「ちょっとお待ち」と言って、「湯たんぽ代わりに」と、最後にペットボトルにお湯までくれた。
ありがとう、おばちゃん!
こんなことからものすごく元気をもらえる。

IMGP1114_サイズ変更 IMGP1115_サイズ変更
吉野川に架かる沈下橋

IMGP1118_サイズ変更  P1220314_サイズ変更
橋を渡った先は広大な平野。伊那谷がスッポリ入ってしまいそうなスケールだ。(右)鉄塔も沈下仕様になっている。

川島潜水橋のところまで来ると、東に少し戻った土手の上に現場事務所のようなものが見えた。
工事でヘンロ小屋はなくなってしまったのか???
橋を渡って土手の階段を駆け上がってみると、それはお遍路の休憩所のようだった。隣には環境型トイレなんてものもある。

P1220315_サイズ変更 P1220317_サイズ変更
(左)川島潜水橋と、(右)土手の上にあったお遍路休憩所

こりゃすごい!
小屋の中に作業員が一人いたので訊いてみると、「どうぞお使いください」という話。
すっかり誤解してしまった。
小屋は靴を脱いであがるようになっていて、中にはエアコンがあり、ウォーターサーバーまである。
こんなところにタダで泊まれるのか!と、舞い上がってしまった。
なんだかよくわからないが、ヘンロ小屋がリニューアルされたのかと、最近のヘンロ小屋はこんななのかと、大いなる勘違いをしてしまった。

すっかりここに泊まれるのだと思い込み、何はともあれ湿ったテントを広げ、びしょ濡れのフライは外に干し、ぬくぬくとイスに座って納札に名前と住所をまとめて書いていたのだが・・・
しばらくすると先ほどの作業員が戻ってきて、「そろそろ施錠します」と仰る。
「へ???」
一瞬にして誤解が解けた。
やはりここは正真正銘の現場事務所だったのだ。

これは何日か歩いてみてわかったことなのだが、四国では、建設現場などで事務所やトイレをお遍路のために解放してくれているところがある。
ここもそんな場所のひとつだったのだ。
トイレを借りたり休憩をさせてもらったりはできても、夜間は施錠されるので、もちろん泊まることはできない。

その作業員の方は、親切にも上司の方に電話で確認してくれたのだけれど、やはり宿泊はダメということに。(そりゃそうだ)
とはいえ、既に18:00を回っていて外は真っ暗。今さらどうしようもなさそうなので、事務所の隣に幕営させてもらえないか頼んでみる。
「それは構いません」と言ってくれたので、荷物を運び出して即幕営。

「ふ~やれやれ」と夕食の準備をしていると、テントの外からおっちゃんに声をかけられた。
聞くと、このちょっと先にヘンロ小屋があるという。暗い中をわざわざ案内してくれた。
果たして行ってみると、そこには確かにヘンロ小屋があった。こちらが正真正銘のヘンロ小屋。
橋を渡った後で道路はいったん西へ曲がって土手の上に上がるので、ここは橋を渡って東へちょっと戻った場所ということになる。
おばちゃんが「東にちょっと戻った土手の上」と言っていたのはここのことなのだ。

そのヘンロ小屋は、一泊なら宿泊可となっていたが、テントを張れるスペースは周りにもない。もっと暖かい時季なら、木の台の上で寝るなんてこともできようが、今は寒くてとても眠れそうにない。
うまいこと食事はできそうだったので(テントのところでは風が強くてMSRのプレヒートが困難だった)、夕食だけありがたくここで済ませて、寝るのはテントということにした。

おっちゃんは階段を上ったところにトイレがあるとも教えてくれたので、確認してみると・・・
なんと!そこは5☆のテン場だった。
きれいなトイレに水道、広くて平らで木があって、暗くて静か。何より小山の上で人家などないから落ち着く。
う~ん、これはなんと言ったらよいのか・・・大いなる失敗。もう少し早くわかっていれば・・・。
が、とき既に遅し。
今晩はこのまま事務所の隣のテントで寝て、明朝早立ちすることにした。
最後の最後でうまくいかない一日となった。

P1220319_サイズ変更
すったもんだの末のこの日のテン場(翌朝撮影)
関連記事
スポンサーサイト



Comment 0

There are no comments yet.

Leave a comment